江戸川病院のBNCTの取り組みとは
江戸川病院は都内に2台しかないBNCT装置のうち1台を保持し(注1)、2023年7月から再発乳がんを対象に特定臨床研究(注2)Phase1(5症例)、2024年8月よりFDG-PET陽性の浅在性腫瘍を対象に特定臨床研究Phase2(10症例)を行い、2025年10月に終了しました。現在は、身体への負担を抑え、再照射も可能な「低侵襲な乳がん治療」BNCT(ホウ素中性子捕捉療法)を提供しています。
BNCTは、ホウ素を含む薬剤を体内に取り込み、中性子線を照射することで、がん細胞のみを選択的に破壊する放射線治療です。2泊3日の入院期間で治療プロセスが終了し、患者の身体的負担も軽減可能といった特長があります。 2025年12月現在、頭頚部がん(保険適用)や治験としてBNCTを実施している医療機関は存在しますが、乳がんに対し自由診療として提供しているのは江戸川病院のみとなります。
注1.都内では国立がん研究センターに設置されているBNCT装置と同機種の2号機が江戸川病院に設置されています。
注2.特定臨床研究は厚生労働省が定める臨床研究法に基づく、医療機関での治療評価を目的とした研究です。
江戸川病院のBNCT治療
◇流れ、期間
治療の約2週間前:事前のチェック(診察、検査、CT撮影)
治療の約1週間前:治療計画(CTから中性子線の投与線量、照射位置を計算)
治療 :基本的には2泊3日の入院
1日目 入院、治療当日のリハーサル
2日目 ホウ素製剤を点滴投与(約2時間)・BNCT装置で中性子線を照射(治療時間は約1時間)
3日目 治療後の診察、退院
照射の約1ヶ月後:定期的な経過観察(MRIや超音波検査など)
◇治療回数
1回の照射(2泊3日)で完了
◇費用
通常税込440万円程(見込み金額となり、場合によって異なる)
◇医学的見地に基づきBNCT 治療により予測される副作用・リスク
放射線性肺炎、皮膚疼痛、多汗症、乏汗症、クレアチニン増加、腫瘍崩壊症候群、皮膚欠損、吐気、食欲不振など
※江戸川病院のBNCTの装置・医薬品について
江戸川病院のBNCT治療で使用される医療機器(BNCT装置)・医薬品(ホウ素製剤)は医薬品医療機器等法上、未承認となります。
万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。
| BNCT装置 | ホウ素製剤 | |
| 江戸川病院で使用している機器・薬品の承認の有無 | なし | なし |
| 江戸川病院で使用している機器・薬品の入手経路 | 国内の株式会社CICS製の装置を導入 | 台湾の台湾製薬株式会社製の製剤を
江戸川病院で個人輸入 |
| 国内の承認医薬品・装置の有無 | あり(住友重機械工業株式会社製) | あり(ステラファーマ株式会社製) |
| 諸外国における安全性等に係る情報 | 諸外国でも未承認のため、重大なリスクが明らかになっていない可能性があります。 | |