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今週のコラム 49回目 「ちょっと待った。それって本当に受診が必要?」

3週間くらい前から予約外患者さんが急増しています。

外来はすでに「予約でギュウギュウ」なところへ、予約外患者さんが1日に50名もおしよせると…

なんと、外来終了が「日付が、あと数分でかわりそう」な日までありました。

 

連日の報道(ブログ?)で皆さんが不安に曝されているのも解りますが、一度冷静になりましょう。

と、いうことで今回は

 

 

 

「ちょっと待った。それって本当に受診が必要?」というテーマとしましょう。

 

 

①乳房痛 (以下を参照)

♯今週のコラム 4回目「卵巣が支配している

○乳房痛は「少し様子をみて」、みましょう。

原因が「年齢による卵巣の衰え」にしても「ストレスによる一時的なアンバランス」にしても、「暫く様子をみると改善」する筈です。

そもそも「乳房痛を乳がんの症状と捉える」ことには全く同意しません。

★時々「乳房痛で私は乳癌が見つかった」とする人がいますが…

それは『偶然』です。

乳腺外科受診のきっかけが「乳房痛」だっただけで、「症状とは無関係」です。

○よくある疼痛部位(以下の部位は典型的なホルモン刺激症状と言えます)

・乳頭周りの痒み、違和感

・乳房の脇~下、鎖骨の下の痛み

・肩や肩甲骨の痛み、腕の痺れ

 

②脇のしこり (以下を参照)

♯今週のコラム 7回目 「私も同意見です

♯今週のコラム 9回目  どんな「へぼ医者」でも見間違う事は無いのです。

♯今週のコラム37回目 副乳は皮膚のすぐ裏(皮下脂肪が乳腺に比べて非常に少ない)なので副乳癌は「誰にでもすぐ分かる」のです

こんなにも「今週のコラムで取り上げていた」ということは、「(皆さんが)如何に無駄に脇のしこりを心配しているのか?」ということを示しています。

○脇のしこりは「気にしない事」これにつきます。

「右より左の方が膨れている…」

⇒それは副乳でしょう。

「プニュプニュしたものが…」

⇒柔らかい時点で「無視しても結構」です。

とにかく「本物の腫瘍があれば(殆どありませんが)硬いので直ぐに解る」のです。

脇のしこりについては次回、詳説します。

 

③乳頭分泌(以下を参照)

 ♯今週のコラム 2回目 「乳頭分泌

♯今週のコラム 12回目 「この乳管系を完全に切除」することで、それ(後で周囲に癌が発生する事)も予防できるのです。

♯今週のコラム 25回目 どこまで「早期発見を追い求めるか?」①単孔性分泌

♯今週のコラム 36回目 もしも本当に「乳管内病変が存在」すれば、「浮きの方から沈んでくれる」ので心配ありません。

♯今週のコラム41回目 お気のどくだけど、とてもまともな診療だとは思えない

◎乳頭分泌についても、随分取り上げていましたね…

ここではポイントだけを挙げます。

Point1 単孔性以外は気にしないようにしましょう。

「乳管内病変」は「一つの乳管系=1箇所の分泌」に生じます。

同時に「複数の乳頭分泌」が存在する時点で、「乳管内病変とは無関係=分泌亢進や乳腺症に伴う分泌」と考え、気にする必要はありません。

Point2 ミルクの分泌は気にしない様にしましょう。

ミルクを分泌する「腫瘍は存在しない」のです。

Point3   分泌量が少ないうちは様子をみましょう。

「乳管内病変」はとても小さな病変です。全く慌てる必要はありません。

絞ってみても「たまにしか出ない」ようなら様子を見るべきです。

 

★ネットの「不安を煽る様な不正確な情報」で「毎日をどぎまぎ」するよりも、上記を読むだけで(余計な心配などせずに)心穏やかに過ごす事ができるでしょう。