乳がん手術は江戸川病院・東京


[管理番号:4409]
性別:女性
年齢:38歳

田澤先生はじめまして、妻が乳ガンになり子供もまだ小さいので、藁をも掴む気持ちでメールさせて頂きました。
今年の1月中旬に触診 で右胸にシコリを見つけた為、2月上旬に病院に診察に行き、エコー検査で1.3cmのシコリと言われました。
先生の勧めで、細胞診をした所、細胞に黒い点があるので、大きい病院を紹介していただき血液検査、マンモグラフィ、造影剤CT、造影剤MRIを行いました。
マンモトーム生検は、後日予約だったので、予約をするために病院を訪れたら、先生の方からMRI画像の結果でほぼ癌と思いますとの事でした。

MRI画像判断では部分切除で恐らく大丈夫だと言われました。

細胞診の結果として、1~5の段階で4のようです。

質問させて頂きたい事は
①CT ,MRI画像で判断出来るのは、どのような事でしょうか?
又MRI画像で判断出来ると言うことは、かなり悪性で進行してしまっているのでしょうか?
②癌かどうか、ステージ、癌のタイプは、やはりマンモトーム生検をしなければ分からないのでしょうか?
③恐らく部分切除でいいとの事ですが、
全摘した場合の術後の臓器転移や局部再発の可能性はどのくらいでしょうか?
又、田澤先生であればどちらを薦めますでしょうか。

④今後の希望として、早期癌だと思いたいのですが先生の見解はどうでしょうか?
⑤転移等の可能性はどうでしょうか?
⑥癌の進行が怖いので、早く手術をしたいのですがやはり焦らないほうがいいしょうか?
⑦根治は可能でしょうか?
情報が少なく 、質問も多くなってしまいつたない文書で申し訳有りませんが、毎日が不安で、不安で仕事も手に付かない状態ですので、よろしくお願いいたします。

 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。

「①CT ,MRI画像で判断出来るのは、どのような事でしょうか?」
→CTはそもそも不要(こんな早期癌で遠隔転移などありません)ですが…

 CTは全身検索
 MRIは「乳房内の癌の拡がり診断」→術式(全摘or 部分切除)決定のため

「MRI画像で判断出来ると言うことは、かなり悪性で進行してしまっているのでしょうか?」
→『典型的な(癌の)画像」だということです。

 全く「進行などとは無関係」そもそも「1.3cm」で進行などと考える事自体、全く不適切です。

「②癌かどうか」
→これは(画像が典型的であるとしても)「必ず組織診が必要」です。

「ステージ」
→これは「(画像上の)腫瘍の大きさ」と「リンパ節転移の状況」で決まるので、すでに解っている筈です。

 腫瘍径が「1.3cm」だからcT1c(13mm)となり、(CTまで撮影しているのに、
リンパ節転移を指摘されていないことから推測して)cN0のようなのでcT1c(13mm),cN0, cStage1となります。

「癌のタイプは、やはりマンモトーム生検をしなければ分からないのでしょうか?」
→その通りです。
 組織検査をして、その標本を「免疫染色」することでER, PgR, HER2などを調べることでサブタイプ(癌のタイプ)が判明するのです。

「 ③恐らく部分切除でいいとの事ですが、全摘した場合の術後の臓器転移や局部再発の可能性はどのくらいでしょうか?」
→まず物事を整理する必要があります。

 1.乳腺を部分切除することと全摘すること(どちらを選択するか)は遠隔転移再発(臓器転移)とは無関係
 2.局所再発は「全摘すればゼロ」「部分切除すれば、(術後照射をしても)10年で5%程度」と考えてください。

「田澤先生であればどちらを薦めますでしょうか。」
→画像を見てないので解りませんが…

 文面からは「部分切除を勧める」と想像します。

「④今後の希望として、早期癌だと思いたいのですが先生の見解はどうでしょうか?」
→前述した様に、ステージ1だから、当然早期です。

「⑤転移等の可能性はどうでしょうか?」
→現時点では、情報がでそろっていない(術後で無いと不明です)ので数字は言えませんが、「おおよそ10%前後」を想像します。

「⑥癌の進行が怖いので、早く手術をしたいのですがやはり焦らないほうがいいしょうか?」
→乳がんはそれでいいのです。(進行がゆっくりだから)

「⑦根治は可能でしょうか?」
→⑤と関係しますね。 

 おおよそ9割前後が根治するわけです。

 
 

 

質問者様から 【質問2】

田澤先生、先日は本当に有難うございました。
又、ものすごく不安がつのってしまい質問させて頂きました。

妻の状態です。

腫瘍経1.5cm
湿潤タイプ
ハーツ2陰性(確実ではない)
ルミナールAタイプだと思われます。

妻から聞いたので状態はこのようです。
質問ですが
①CT, MRI画像を見て主治医の先生が、
おそらく遠隔転移は無いと言われたらしいのですが、リンパ節等の転移は、画像の確認では出来ないのでしょうか?
②ルミナールA、ハーツ2陰性の状態は、確実ではないとの事ですか?マモトーム生検の検査結果と実際の術後の検査結果では、
違う場合は有りますか?

③妻の状態は検査結果どうりのハーツ2陰性、ルミナールAの場合は、悪性度、進行スピードはどのようなタイプでしょうか?

④おそらく、抗がん剤の使用は無しでホルモン治療で大丈夫だとの事ですか?
全摘の場合は、放射線治療や抗がん剤は要らないのでしょうか?

⑤前回のご質問で田澤先生は部分切除をすすめるとの事でしたが、局部再発の可能性が5~8%有りますが、部分切除をすすめるのは、女性なのでボディイメージが有るからでしょうか?又、その他の御理由が有ればお聞かせ下さい。

⑥仕事の都合上、手術をしてもらうのが、

4月中旬頃になりそうですが、手遅れに成らないか不安です。
なんとかして早くした方がいいでしょうか?癌が大きくなったり進行、リンパ節転移や遠隔転移が心配でなりません。

⑦画像上はステージは1だと思われますが
ステージ1にはa,bのような区別は無いのでしょうか?

⑧湿潤しているか、どうかは画像では、判断出来ないのでしょうか?

⑨皆さんと同じ様に、不安がつのっている妻に少しでも良い助言をしたいのですが、
お聞かせ下さい。

基本的な事から気持ちの問題までいろいろ聞いてしまい。
申し訳ありません。

田澤先生よろしくお願いいたします。

 

田澤先生から 【回答2】

こんにちは。田澤です。

まず(余計な一言かもしれませんが…)どうしても指摘しなくてはならないのは「38歳の女性に(しかも明らかな早期乳癌で)CTを平気で撮影」しているセンスです。

○何事もルーティーンにしなければ「医療の質を保てない」という事情があるのかもしれませんが(特に未熟な医師が多い、大学病院や大病院では「個人の裁量に任せておけない」という事情があるでしょうが…)、本来「患者さん一人一人に本当に必要な検査なのか?」という視点が重要です。
医療人としてのセンスとして「生殖可能年齢(現時点での予定の有無は別として)の女性に強い被爆を与えること」に疑問を感じなくてはいけません。

「リンパ節等の転移は、画像の確認では出来ないのでしょうか?」
⇒通常、「エコーで十分」です。
 造影CTも参考になりますが…(その目的では決して行うべきではありません)

 (遠隔転移とは異なり)「リンパ節転移は顕微鏡レベルの検索」となるので、画像診断には自ずと限界があります(だから、センチネルリンパ節生検を行うのです)

「②ルミナールA、ハーツ2陰性の状態は、確実ではないとの事ですか?マモトーム生検の検査結果と実際の術後の検査結果では、違う場合は有りますか?」
⇒ER, PgR, HER2は、その両者で変わることは(原則)ありません。

 ただし、(癌細胞の細胞分裂期にある細胞の割合である)Ki67については、(手術標本で)「病変全体を評価すべき」なのです。⇒そうすると若干「両者で異なります」⇒(術後)ルミナールBへと変わる可能性もあります。

「③妻の状態は検査結果どうりのハーツ2陰性、ルミナールAの場合は、悪性度、進行スピードはどのようなタイプでしょうか?」
⇒悪性度は「グレード」として記載がありませんか?

 核異型(nuclear atypia:NA)+核分裂(mitotic counts:MC)=核グレード(nuclear grade:NG)の記載がありませんか?
  例として NA2+MC1=NG1(2+1)みたいや奴です。
  このNGが核グレードです。(1~3まであります)

「④おそらく、抗がん剤の使用は無しでホルモン治療で大丈夫だとの事ですか?全摘の場合は、放射線治療や抗がん剤は要らないのでしょうか?」
⇒根本的なことですが…

 物事は整理して考えなくてはなりません。(もとごとを複雑に理解してはいけません)
 重要なことは「局所療法」と「全身療法」に明確に分けて考えることです。

 局所療法 乳腺をどうするか?(部分切除して術後放射線 or 全摘して放射線無し)
 全身療法 サブタイプに応じて行う(質問者の場合には ルミナールAなら「ホルモン療法単独」 ルミナールBなら「ホルモン療法+化学療法」)

 つまり、局所療法として「部分切除+術後放射線」を選択したとしても全身療法として「ルミナールAならホルモン療法単独」だし、「ルミナールBならホルモン療法+化学療法」となるし、
   逆に「全摘して放射線無し」を選択したとしても全身療法として「ルミナールAならホルモン療法単独」だし、「ルミナールBならホルモン療法+化学療法」となるのです。

 ○お解りでしょうか?  
  局所療法として、どちらを選択しようと、全身療法は(手術の選択とは無関係に)サブタイプによって決まるのです。

「局部再発の可能性が5~8%有りますが、部分切除をすすめるのは、女性なのでボディイメージが有るからでしょうか?又、その他の御理由が有ればお聞かせ下さい。」
⇒その他の理由などありません。

 考え方として「温存も可能ですよ」⇒「患者さん自身が選択」ということです。
  ♯無論、(放射線が嫌だとか、局所再発が怖いという理由で)「ご本人が全摘を選択」したとしたら、それはそれでいいのです。

「4月中旬頃になりそうですが、手遅れに成らないか不安です。なんとかして早くした方がいいでしょうか?癌が大きくなったり進行、リンパ節転移や遠隔転移が心配」
⇒誰しも、心配になりますが…

 状況的に、問題無い範囲内です。

「ステージ1にはa,bのような区別は無いのでしょうか?」
⇒現在の規約では区別していません。

「⑧湿潤しているか、どうかは画像では、判断出来ないのでしょうか?」
⇒(画像で明らかに判断できることもありますが)通常は組織検査で判明します。

「⑨皆さんと同じ様に、不安がつのっている妻に少しでも良い助言をしたい」
⇒月並みですが…
 早期癌なので、「やるべき事をやれば」根治の可能性が圧倒的に高いので頑張りましょう。





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