乳がんプラザ|乳がんの手術は江戸川病院・東京


[管理番号:4818]
性別:女性
年齢:50歳

初めまして。
手術を近々ひかえているのですが、急な展開のため、がん自体の知識もほぼなく、
頭の整理がつきませんが、調べる中で、先生がさまざまな質問に丁寧に答えておられるのを
拝見しましたので、手術の前に是非とも教えていただければと思いまして、
質問させていただきます。
何卒よろしくお願いします。

質問内容は、

1. 局所切除手術中の組織生検について
2. センチネルリンパ節生検について
3. 切除前のマッピングについて
4. 事例を持っている病院について

実は、私の癌は乳がんではなく、別の部位の婦人科系腺様嚢胞癌で、
先週初めてその事実を知りました。

ところが、この癌は、全国でも症例が少なく、現在担当いただいている
医師(地域ガン連携病院に指定されている総合病院の50歳前後の婦人科の先生)も
初めての症例とのことでした(※4)が、乳がん手術と類似すると思われる点についていくつか教えてただけましたら幸いです。

経緯

① 以前から気になっていた皮膚の中のしこりを切除するため総合病院を受診。

② 術前の生検(2か所)の段階では、特に悪性の心配はない
  粉瘤のようなものであろうとのことであったが、 
  ただし、境界がはっきりとしない浸潤が認められるため、
  ある程度のところで切らざるを得ないとのこと。

③ しこりを2cm×3cm 程度の範囲で全身麻酔にて切除。

④ 切除後の細胞生検で 悪性細胞が認められる

手術後の 説明内容 

① (悪性が細胞が認められたため、CT(造影剤ありとなし2通り撮影)を撮り)
  CTでは 転移はみとめられないが細胞レベルではわからないとのこと。

② 診断は、組織型は 腺様嚢胞癌(バルトリン腺)、分化度は一般の癌とすこし判断基準が
  異なるが、(不正常なものと正常なものが一緒に画像のなかに左右に写っている画像を
  見せていただき)極度に悪くはない。

③ 癌としては進行は遅いタイプであるが、2cmを超えている(3cm)ので、
  I期b、 リンパに転移していればⅢ期に相当するであろうとのことでした。

 (その他資料を自分で調べると、再発率は高いとのこと。)
④ 前回の手術では、両性腫瘍として切除したため、断端に陽性がみられる。
切った上下  のどちら側が陽性だったかなどは正確にはわからない。

 ( 陽性として切っているためと思われます )
⑤ この癌は確たる手術の手順が確立しているわけではないが、前回の切除部分から
  1cm程度の余裕を持たせて再切除し、取り残しも考えられるため、
  その後、放射線治療となる。

  (照射部の関係で角度など放射線科と相談しなければならないとのこと。)
  (取り残さないように、再手術で切った断端を手術中に生検にかける、というようなことは
   じっと手術中に一時間も待たなくてはいけなくなるので現実的ではなく、
  そのようなことは行わないとのこと。※1 )
⑥ 手術の前(別日)に、切除しなければいけない範囲をある程度確定するために、
  前回切除した周囲1cm外側程度のところを8か所生検を行う。

(マッピング)(※2)
  しかし、マッピングは皮膚の浅いところになるので、
  深いところの悪性細胞の有無はつかみにくい面がある。

⑦ 再手術の際、一緒に鼠径部リンパも廓清を行う。
(※3)
⑧ 切除部分が広く、深くなるので、術後は縫合のみでは難しく、
  体の何処かからの皮膚をとって移植する形成が必要となるであろう。
 
⑧ 抗がん剤に関しては、どれが効くかが不明なので行わない予定。

——————–

ここで質問させていただきたい件なのですが、

※1 取り残しのないように手術中に断端を生検するということは
  やはり現実的ではないのでしょうか? 
  がん治療後に癌が再発していないか検査をおこなう方法がいろいろあるようですが、
  今の時点で(もしくは手術中の断端検査によって?)悪性細胞の広がりを
  正確につかむことは浸潤性の場合難しいのでしょうか。
 
  ( 事前にMRI,CT,エコー はすべて見てもらっています )

※2 取り残しや再発の心配を考えると、このマッピングが
   今後のカギを握るように思われるのですが、
   8か所というのは一般的なのでしょうか。
これは担当医の判断等によって
   見解ややり方が違うのでしょうか? 
   大差はないのでしょうか? 

※3 浮腫が心配なので、センチネルリンパ節生検にて残せるものなら残したい旨訊くと、
   その病院では行っていないとのこと。

    近隣の大学病院で行っているので、そこで受けて結果を持ち帰ってはどうかと
   尋ねたところ、センチネル生検は切除手術中に行うので、
   手術する病院を変えなくてはならなくなるとのこと。

   ( 何かの情報で、センチネルリンパ節生検は、ふつう切除手術中に行うが、
    手術の前後に生検だけ行うこともできると書いてありましたが、可能なのでしょうか?)
    再手術をしていただくならば、一回目に切っていただいた先生が経緯がわかり一番だと
    思うので、できれば転院等はしたくはないのですが、
    どうしてもリンパ廓清に抵抗があります。

    ここに転移してない場合でも、あとあとのことを考えると
   予防的な意味合いで廓清していた方がいいのでしょうか? 
   リンパ浮腫などの後遺症が怖いので、転移していないならば、
  ( 生検での一般的な精度は70-90%のようですが) 生存率と、転移の心配、
  転移による手術等での排泄障害に影響しないならば残したい希望があるのですが・・・。
 
  医師は、軽症も含めて浮腫等は2-3割であり、いまは予防で防げるので
  そこまで心配することはないとおっしゃいますが、
  一生心配を抱えることになるのか不安です。

※4 この癌はあまり症例自体がないため、自分でもいろいろ調べたり、
   希少ガンセンターにも問い合わせをいれましたが、
  事例を多く取り扱っている病院はないようであると言われました。

  現在かかっている担当の医師の説明は、納得のいくものですので、
  お任せしたいと思っているものの、センチネルリンパ節生検を希望するならば、
  病院を変えざるを得ないのか、乳がんでない婦人科の腺様嚢胞癌について
  鼠蹊部センチネルリンパ節生検を行ってくれる病院、症例を持っている病院など
  ご存じでしたらお教え願いたくご相談しました。

 ( がんセンターの相談室で伺うと、東北大にも症例の取り扱いがあるようだと伺いましたので、
  もしや先生がご存知の婦人科の先生が前例をお持ちかもしれないとも思いまして )

  長くなり申し訳ありませんが、どうぞよろしくお願致します。

  

 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。

内容が乳癌とは異なるので、あくまでも「乳癌の立場」からの回答となるので、そこに注意してください。

「※1 取り残しのないように手術中に断端を生検するということは  やはり現実的ではないのでしょうか? 」
⇒術中迅速診断というものがあります。

 ただし、「凍結標本」では判断が困難で(後日)「永久標本」で診てみたら「誤りだった」ということは十分ありえます。

「今の時点で(もしくは手術中の断端検査によって?)悪性細胞の広がりを正確につかむことは浸潤性の場合難しいのでしょうか。」
⇒顕微鏡レベルの話なので、「絶対」はありません。

「8か所というのは一般的なのでしょうか。」
⇒乳癌では決して行われない方法です。

「手術の前後に生検だけ行うこともできると書いてありましたが、可能なのでしょうか?)」
⇒それは可能です。

 ただし手術回数が(無駄に)2回になるので、一般的には「術中に行う」べきです。

「ここに転移してない場合でも、あとあとのことを考えると   予防的な意味合いで廓清していた方がいいのでしょうか? 」
⇒そうは全く思いません。

 QOLを著しく損なうことになります。

「鼠蹊部センチネルリンパ節生検を行ってくれる病院、症例を持っている病院など 
 ご存じでしたらお教え願いたくご相談しました。」

⇒それは流石にわかりません。

 
 

 

質問者様から 【質問2】

整理番号 4818 (2回目)

田澤先生。
お礼が遅れまして誠に申し訳ありません。

その節はご丁寧にご回答賜りありがとうございました。

手術前に、CTレベルでの1cm以上の、リンパ節をはじめとする他臓器への転移が見つからなかったこと、
また、リンパ浮腫が怖いことから、リンパは郭清しないことを希望しました。

前回切除のところから2cmのマージンを取って、再切除 ( 7x8x5cm程度)の
手術を受けました。
( マッピングは行いませんでした)
浸潤がみられ、術後の病理検査の結果、切除部分の断端は陽性。

筋膜あたりまでの切除をしてもらったものの、取りきれていないという結果でした。

そこで、放射線をかけることになり、2Gy x30 回、総量60Gy の、
従来型放射線を受けています。
できるだけ副作用が出ないように、
IMRT なども訊きましたが、浸潤タイプなので、
細胞レベルでの広がりがある恐れがあることから、固形ガンのように局所に
限定された照射をするのでなく、周囲に広めにかかった方がよいとの判断から、
鼠径部に従来型の放射線が妥当と判断されました。

ものの本によると、放射線は、がん細胞は
正常細胞よりも分裂が早いという過程に基づき確立された治療法と読みましたが、
腺様嚢胞ガンは、進行がそもそも遅いため、
放射線に向いているのかさえ分かりません。

主治医には、症例が少ないが、放射線をあてた方が
再発を抑える率が高いとの報告もあるからとのことで放射線を勧められました。

もともと受けることに抵抗のあった放射線治療をこのまま続けるべきか悩み果てています。
副作用の自覚症状も出始めています。

乳がんの場合は、切除後に断端陽性の場合や温存手術後は放射線が基本でしょうか? 総量はどのくらいでしょうか?
断端陽性後に照射を行った場合、
再発を免れる可能性はどのくらいあるのでしょうか。

乳がんの友人は、10数年前に放射線まで受けて、
今は寛解して元気にしている人もいますので、
放射線が功を奏している例もたくさんあるとは思いますが、
被曝や、副作用、後遺症はやはり怖いです。

先生の放射線治療に関するご所見を伺えたらありがたく存じます。

( 私の懸念のもうひとつは、再発しやすいガンであるのに、
同じ様なところに再発した場合、
同じところには放射線はもうかけられないらしいので、抗がん剤しか選択肢がなくなることです。

個人的に、抗がん剤は使いたくないと思っています。)

 

田澤先生から 【回答2】

こんにちは。田澤です。

「切除後に断端陽性の場合や温存手術後は放射線が基本でしょうか? 」
⇒その通りです。

「総量はどのくらいでしょうか?」
⇒通常は50Gy(当院の場合には、放射線科医の考えで全例60Gyですが…)
 断端陽性の場合は60Gy

「断端陽性後に照射を行った場合、再発を免れる可能性はどのくらいあるのでしょうか。」
⇒それは誰にも解りません。

 そもそも「断端陽性」にも「其の程度が様々」だし、「放射線に対する感受性も個々の癌によって様々」だからです。

 ☆効果の程は不確定ですが、「やっておいた方が良い」と思います。
  ♯「後にとっておく」という(消極的)思考は止めましょう。





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