Site Overlay

生検の結果

[管理番号:3793]
性別:女性
年齢:23歳
右胸にしこりが見つかり、先週乳腺外来に受診致しました。
マンモグラフィーとエコーの検査をしましたがエコーでのしこりの形が確実に良性と判断できない為、生検を行うこととなりました。
生検の結果は良性の線維腺腫とのことで、放っといても大丈夫ですが
大きくなることもあるので、心配なようでしたらまた1年後にエコーで大きさを見てみましょう。
とのお話を先生よりいただきました。
その際にチラッと先生だけが見ている生検の結果?のようなものに、
印刷されている文字で乳癌と見えたのですが、それは乳癌の疑いで検査に出したとの意味でしょうか?
良性の線維腺腫と判断され安心したのですが、それを見てしまい本当に
良性の線維腺腫なのか少し不安になってしまいました。
また1年後に受診するので大丈夫なのでしょうか?
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
「エコーでのしこりの形が確実に良性と判断できない為、生検を行う」
⇒これは「極めて正しい判断」と言えます。
 とても「いい医師に巡り合った」と言えます。
 この世の中、「如何に、MRIなど無駄な画像診断に頼るだけで、いつまでも生検をせずに無駄な経過観察をする医師が多い事か! 耐えがたい思いです。
「生検の結果は良性の線維腺腫とのことで、放っといても大丈夫ですが大きくなることもあるので、心配なようでしたらまた1年後にエコーで大きさを見てみましょう。」
⇒これも「極めて正しいコメント」です。
 20代前半であれば「たとえ線維腺腫でも、大きくなる」ことも、十分ありえます。
「生検の結果?のようなものに、印刷されている文字で乳癌と見えたのですが、それは乳癌の疑いで検査に出したとの意味でしょうか?」
⇒これは「レセプト病名」と言われます。
 つまり(生検をするからには)「癌を疑ったから生検をした」というように「書類上」しておかないと、『癌を疑っていなかったのに、何故針生検をしたのだ?』と役人に責められるのです。
 お解りでしょうか?
 もしも「線維腺腫疑い」などとして針生検をしたならば…
  役所から「線維腺腫は良性疾患だから、針生検は不要」だから、「無駄な検査だから、保険請求は無効です」となってしますのです。(医療機関は国から7割もらっているのです)
「また1年後に受診するので大丈夫なのでしょうか?」
⇒その通りです。