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細胞診検査の結果について

[管理番号:5380]
性別:女性
年齢:40歳
婦人科のマンモグラフィーで4.5㎜の白いかたまりが見つかり、脂肪かしこりかを見るためにエコーをしました。
その結果、脂肪ではなかったとのことでその場で穿刺吸引細胞診をしてもらったのですが、その検査結果が気になってしまい質問させてください。
今までの乳癌検診(マンモ、エコー、触診)で脂肪やしこりが見つかったことはありません。
【検査結果】
好中球FEW
リンパ球FEW
赤血球+
導管上皮細胞-
脂肪細胞FEW
血液成分を背景に、脂肪細胞がごく僅かに認められますが、明らかな乳腺由来の細胞成分を認めず、判定不能とさせていただきます。
再検査をお勧めします。
この検診結果を見ながら担当の先生は、結果報告書では「判定不能」となっているが脂肪なので今後大きくなり取る可能性はあっても、悪性になる可能性はなく、半年後にエコー検査をするとのことでした。
詳しい内容は理解できなかったのですが先生の説明を聞き、その場では安心して帰ってきたのですが、結果報告書を見ると本当に大丈夫なのかと心配になってしまいました。
そこで下記の質問をさせてください。
①上記の検査結果で確実に脂肪で、癌でないと思われますか?(エコーではしこりと言われたのですが検査結果で脂肪だったとのことです)
②もし癌だった場合、半年後のエコー検診でしこりは大きくなっているものなのでしょうか?
③半年後のエコー検診を待たずに乳腺外科を受診した方が良いと思われますか?
似た質問があったかと思いますが申し訳ありません。
宜しくお願い致します。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
細胞診「判定不能」の場合には以下のケースが考えられます。
1.そもそも乳腺組織ではなかった(乳腺内の脂肪など)
2.乳腺症などの硬い線維成分が多く含まれる乳腺の組織であり、(細胞診の細い針では)硬い線維成分に阻まれて、(乳腺組織を)採取できなかった。
3.線維成分が多く細胞が少ないタイプの癌(硬癌)であり、(2同様に)採取できなかった。
4.普通の乳腺組織だが、(手技の問題で)採取できなかった。
質問者の場合には、婦人科医なので上記1~4全ては想定しなくてはならないでしょう。
「①上記の検査結果で確実に脂肪で、癌でないと思われますか?(エコーではしこりと言われたのですが検査結果で脂肪だったとのことです)」
⇒癌の可能性は高くは無いと思います。
 ♯通常は、手技的に問題の有る医師であっても癌の場合には(クラスⅤは出せないまでも)せめてクラスⅣ(もしくはⅢ)が出ることが多いです。
「②もし癌だった場合、半年後のエコー検診でしこりは大きくなっているものなのでしょうか?」
⇒4.5mmなら許容範囲でしょう。(医師によっては、「その大きさだけ」で細胞診の対象としないこともよくある話です)
「③半年後のエコー検診を待たずに乳腺外科を受診した方が良いと思われますか?」
⇒その方が無難です。(4.5mmというだけで相手にしない乳腺外科医にあたらないことを願います)