[管理番号:2643]
性別:女性
年齢:46歳

お世話になります。
以前にこちらへセンチネル生検についてのご相談をさせて頂きました。
(管理番号がわからなくなってしまいました)46才、2015年12月末に右乳房の浸潤戦乳癌を診断された者です。

その節は大変お世話になりありがとうございました。
結局、術前化学療法はせず、そのままの状態で部分切除手術を2月後半に受けました。
主治医にはセンチネルで2つのリンパのうち1つだけの浸潤だったら郭清しない、ということでお願いをし、結果リンパへの転移はなく郭清は実施しませんでした。

2月末に退院し予後は良好です。
腫瘍の大きさは33ミリ、切り取った部分の長さは10センチにも及びました。

病理検査の結果が出たのですが、当初、ホルモン受容体プラス、HER2マイナス、kei67は10%、核グレードが2だったのですが、検査結果後核グレードが3であることが判明しました。

主治医からは核グレードが3の場合通常は抗がん剤治療を勧める、という話でしたが、自分としては出来る限り抗がん剤を使用したくない旨を伝え、オンコタイプDXの申し出をしました。

検査内容の説明を受けましたが、中間タイプだった場合にどうするか?が問題であり、
その場合の抗がん剤の使用の決めてになる他の情報や基準があるのかどうかを田澤先生にお尋ねしたいと思いました。

また、オンコタイプDXはアメリカでは一般的だそうですが、なぜ日本ではまだまだ標準治療にならないのか?5年前からいずれは保険適用に、という話があったにもかかわらずいまだに適用になっていないのはなぜなのか?そのあたりのご意見もお伺いできると参考になります。
自分としては遺伝子検査をした上で確実に抗がん剤の使用で再発率が下げられるのであれば使用の覚悟を決めたいと思っています。

抗がん剤を使用しない場合は、放射線治療と5年間のホルモン治療、となっています。

お忙しいところ恐れ入りますがどうぞよろしくお願い致します。

 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。

pT2(33mm), pN0だったのですね。
腋窩郭清とならなかったのは幸いでした。

luminalA(Ki67=10%), NG3となったのですね。
「主治医からは核グレードが3の場合通常は抗がん剤治療を勧める」
⇒確かに「NG3を根拠とする」のも理解できますが、「Ki67=10%」との乖離が気になります。

 「高リスク閉経前luminalAでは化学療法によるベネフィットがない」と言う報告がつい先日SABCS 2015で発表されています。
 

「オンコタイプDX」「中間タイプだった場合にどうするか?」
「その場合の抗がん剤の使用の決めてになる他の情報や基準があるのかどうか」
⇒「腫瘍径」や「その他の病理結果の情報(Ki67もその一つ)」、「New Adjuvant.comなどの統計学的データ」などです。
 

「また、オンコタイプDXはアメリカでは一般的だそうですが、
なぜ日本ではまだまだ標準治療にならないのか?」
⇒アメリカと日本の保険事情にあります。

 アメリカでは日本のように「国民皆保険ではなく」個人で契約した会社との「取り決め」なので、「釣り合う位の保険料の支払い」があれば「有る程度高額」でもカバーできるのです。
 

「5年前からいずれは保険適用に、という話があったにもかかわらず、
いまだに適用になっていないのはなぜなのか?そのあたりのご意見」
⇒これは「日本の保険財政」です。

 国民皆保険である日本で「保険収載」されてしまうと、「必要が無い人」まで検査がオーダーされてしまい「ただでさえ増え続ける乳癌」への医療財政に影響があるのです。

 
 

 

質問者様から 【質問2】

先日は回答頂きありがとうございました。

オンコタイプDX検査が保険事情により日本で普及しづら
いことがよく理解できました。

確かに今後ますます乳癌は増えていくであろうことを考えるとまだまだ難しいのかもしれませんね。
回答中のSABCS 2015も記事を確認させて頂きました。
そこでさらに質問です。

自分としては、まずオンコタイプDX検査を受けるつもりでおります。
自分の気持ちとしては、結果がどうであれ抗がん剤は使用しないで治療を進めたいというのが一番の気持ちなのですが、検査を受けることにより裏付けがとれればそれはそれで自分の気持ちを後押ししてくれますし、そうでない結果(数値が高い場合)でも抗がん剤の使用に対してさらに突き詰めて考えるよい判断材料になると思っています。

あまりのんびりしている時間はないとは思いますが。

それで、SABCS 2015の記事によりますと、ルミナールAタイプの場合高リスクであっても化学療法によるベネフィットはない、という発表でしたが、私の場合の術後病理検査の結果によると、エストロゲンレセプターおよびプロゲステロンレセプター共に陽性、HER2レセプター陰性、Ki67は10%、腫瘍径は3.2センチ、脈管侵襲がありとなしの中間、核グレードが3、リンパ転移なし、です。
ステージはⅡaとなっています。
この場合でもルミナールAタイプとして考えてよいものなのでしょうか?
そして、もしルミナールAタイプとして考えてよい場合、今回の報告の情報も考慮にいれつつ結果からの判断材料に加えてもよいものでしょうか?もちろん主治医の先生にはよくご相談しようと思っています。
もし田澤先生でしたら結果を受けての化学療法の使用についてどうお考えになるか、お伺いできたらと思います。

結果を待つまでには1か月あるとは聞いておりますが、
さらにこの点を質問させて頂きたくお願い致します。
どうぞよろしくお願い致します。

 

田澤先生から 【回答2】

こんにちは。田澤です。

「エストロゲンレセプターおよびプロゲステロンレセプター共に陽性、HER2レセプター陰性、Ki67は10%、腫瘍径は3.2センチ、脈管侵襲がありとなしの中間、核グレードが3、リンパ転移なし、です。ステージはⅡaとなっています。この場合でもルミナールAタイプとして考えてよいものなのでしょうか?」
⇒その通りです。

 「ルミナールA」は「ER, PgR, HER2, Ki67」だけで決めるのです。(ステージなどは無関係です)
 

「もしルミナールAタイプとして考えてよい場合、今回の報告の情報も考慮にいれつつ結果からの判断材料に加えてもよいものでしょうか?」
⇒そう思います。
 

「もし田澤先生でしたら結果を受けての化学療法の使用について」
⇒やはり「ルミナールA」なので、「ホルモン療法単独」です。





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