乳がんプラザ|乳がんの手術は江戸川病院・東京


[管理番号:4092]
性別:女性
年齢:46歳

6年位前からしこりがあり、毎年検査をして嚢胞とか腫瘤との結果で経過観察だったのですが、今年初めて検診先を変えたら再検査とのことで大学病院にて検査をしたところ11月初旬に乳がんのとの診断でした。

その後MRIを行い以下のような結果が出ました。

【病理結果】
標本上 4片中4片にcaあり
ER(+)>90%(AS:PS5+IS3=8)
PgR(+)>90%(AS:PS5+IS3=8)
HER2 score0
ki67 <5%
組織型 invasive ductal carcinoma,a1~a3
波及度 f
Nuclear grade :1(nuclear atypia:2 mitotic counts:1)
エコー検査で腋のリンパ節、MRI上でもリンパの異常はありませんと言われました。

【MRI所見】
左乳房の内上乳腺の辺縁近くに大きさが13×9×8㎜ほどの辺縁が毛羽立ちを持ち、早期から濃染するmassを認めます。

このmassのすぐ近傍に小さいnoduleがみられており近傍への乳管内進展巣と思われます。
また乳頭方向に小さなnoduleが数個連続してみられています。
これらは乳管内進展巣かもしれませんが両側の乳腺内には点状の造影されるnoduleが数個散在しています。
正常乳腺による造影効果と思われますが、これらの背景乳腺の造影効果があるため、乳頭方向のnoduleが進展巣なのか正常乳腺なのか鑑別は困難です。

大胸筋には接していますが、脂肪層は保たれているようです。

腋高には小さいリンパ節がみられていますが有意な腫大はみられません。

以上の内容でした。

年末に都内から地方へ引っ越しをすることが元々決まっていたので、診断をした大学病院では年明けの手術予約しか出来ず手術不可能な為、移住地のがんセンターへの転院が決まりました。

大学病院では、「腫瘍が奥の方にあるため温存は厳しいかもしれない。

でも、うちの〇〇先生なら温存出来るって言いそうですが」と仰り、執刀する先生の腕によるようなことを担当の若い女医の方に言われました。

この件をがんセンターの主治医の先生にお話ししたところ、温存は問題なさそうな回答を頂きました。

1.がんセンターの主治医は温存可能とのことですが、MRIの所見などから田澤先生はどのように思われますが?(画像を見られていないので難しい質問とは思いますが)
大胸筋に触れているのは良くない状況ですか?奥の方にあるのは珍しいことですか?
温存をして、もし取り残しがあったらと考えてしまいます。

2.IMRTがある病院のようなのですが、放射線治療はリニアックよりトモセラピーをお願いした方が良いでしょうか?

3.1月初旬に手術予定です。
針生検をした日から数えて大体2ヶ月半も間が空いてしまいます。
リンパ転移、遠隔転移は心配ないですか?

4.術前の病理と術後の病理結果が極端に変わったりしませんか?
術後の病理を聞くのが怖いです。

5.バレーボールをしているのですが、復帰は可能でしょうか?
また、復帰出来る場合はどの位でできそうでしょうか?
全摘だと厳しいですか?温存ができるなら温存の方が良いでしょうか?

お忙しいところ長文、質問、大変恐縮なのですが、手術までが長く、不安な日々を送っております。
告知されてから色々調べては不安になり、
わからない事ばかりです。

ご回答いただけましたら幸いです。

どうぞ宜しくお願い申し上げます。

 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。

「6年位前からしこりがあり、毎年検査をして嚢胞とか腫瘤との結果で経過観察だったのですが、今年初めて検診先を変えたら再検査」
⇒「検診先を変更」して良かったですね。

 極めて大人しい(NG1, mitotic counts:1やKi67=5%)癌だったから幸いでしたが、
「良性と断定できないもの」を検診機関で経過見るのはリスクを伴うことです。

「「腫瘍が奥の方にあるため温存は厳しいかもしれない。でも、うちの〇〇先生なら温存出来るって言いそうですが」と仰り、執刀する先生の腕によるようなことを担当の若い女医の方に言われました。」
⇒大学病院の医師のいうことは、あまり気にしない方がいいでしょう。

 「腫瘍が奥の方」というのは、「温存とは全く無関係」なことです。
 経験不足だから仕方がありません。

「1.がんセンターの主治医は温存可能とのことですが、MRIの所見などから田澤先生はどのように思われますが?」
⇒ポイントは「乳管内進展が疑われている」ことです。

 ただ、(画像次第ですが)乳頭方向への進展なので、「きちんと乳頭方向への余裕を持った温存(できれば乳頭直下を超える)」を行えば通常「全く問題ない」ことです。

「大胸筋に触れているのは良くない状況ですか?奥の方にあるのは珍しいことですか?」
⇒全く無関係です。

 そもそも乳房温存術は「乳腺を削ぐのではなく、全層切除(イメージとしてはピザの1ピース)」なので、何ら問題ありません。
 ♯極端に言えば、(今回はあてはまりませんが)腫瘍直下で「大胸筋浸潤」していたとしても、「その部分の筋肉をマージンをつけて削る」ことで全く問題ありません。
  「筋層浸潤があれば、(その部分の)筋肉も合併切除」することで「温存も全摘も全く同条件」なのです。つまり、「筋層浸潤があるから全摘が必要」ということではないのです。

「温存をして、もし取り残しがあったらと考えてしまいます。」
⇒全く問題ありません。

「2.IMRTがある病院のようなのですが、放射線治療はリニアックよりトモセラピーをお願いした方が良いでしょうか?」
⇒(当院のように)乳癌の温存乳房照射で「トモセラピーを使ってくれるか?」は、その病院次第のようです。

 ♯ちなみに当院では3台もトモセラピーがあるので、トモセラピーに余裕があるのです。

「針生検をした日から数えて大体2ヶ月半も間が空いてしまいます。リンパ転移、遠隔転移は心配ないですか?」
⇒心配ありません。

 冒頭でコメントしたように「非常に大人しい癌」であることは間違いありません。
 それに、そもそも「針生検してから2カ月半」というのは決して長くはありません。(手術待ちが長く、通常はそれ以上になることが多いです)

「4.術前の病理と術後の病理結果が極端に変わったりしませんか?術後の病理を聞くのが怖いです。」
⇒無さそうです(印象では)

「5.バレーボールをしているのですが、復帰は可能でしょうか?」
⇒勿論です。
 腕を動かすという意味で「むしろ奨励」します。

「また、復帰出来る場合はどの位でできそうでしょうか?」
⇒手術次第ですが…
 1週間もあれば大丈夫です。

「全摘だと厳しいですか?温存ができるなら温存の方が良いでしょうか?」
⇒腕の動きに「温存も全摘も無関係」です。

 「温存と全摘の違いは、あくまでも見た目」なのです。

 
 

 

質問者様から 【質問2】

前回はとてもご丁寧なご回答を下さりありがとうございました。

また質問させて頂きたく、宜しくお願い致します。

1月(中旬)日に温存手術が終わり病理結果が出ました。

浸潤性乳管がん
腫瘍(浸潤部)の大きさ 1.1cm
腋窩リンパ節転移なし 0/1
核グレード1
ER 100%
PgR 60%
HER2 陰性
Ki67 5%未満
切除断端 陰性

おとなしいタイプとの事で安心し、ステージ1と思っていたのですが、
生命保険用診断書のTMN分類がT2となっていたので主治医に確認したらT2は術前だからという回答。

それはそれでいいのですが、では術後はステージ1で良いのですかと聞いたら、ステージはあまり関係ないと仰り、私は現在ステージとしては1なのか2なのか理解できず、ステージ2で認識しておけば良いのですか?と聞くと、それでいいけどそこを気にしてもしょうがないんですよ。
と言われました。
結局私のステージははっきり回答を頂けず、それ以上は聞きづらく帰ってきました。

よく考えてみたのですが、癌細胞は取りきっていて、転移もなく悪性度も低いことからステージは関係ないと仰ったのかなと思ったり、医者側としたらステージはおおよその目安であり、細胞の顔つき、進行度で判断するのからステージを気にしてもしょうがないと仰ったのかなと思ったり、
【質問1】
やはりステージは気にしなくても良いものでしょうか?
愚門だったのでしょうか?先生はどう思われますか?
10年再発率は10%未満でほとんど心配ないと言われています。

あと、放射線治療が始まるのですが、年齢が46歳で50歳未満だから25回+ブースト5回と言われました。

【質問2】
ブーストは本当にする必要があるのでしょうか?
少しでも減らせるなら放射線を浴びたくないと思うのですが。

それから、手術の傷の上の方に5ミリ位の円い傷があり、かさぶたが出来ていますが放射線治療に影響はないでしょうか?

【質問3】
閉経前ですがタモキシフェン(バイエル)の処方のみです。

リュープリンの話は出ていません。

必要ないのでしょうか?

主治医に確認すべきような内容で大変申し訳ありません
ご回答いただけましたら幸いです。

 

田澤先生から 【回答2】

こんにちは。田澤です。

ステージについては
術前のステージ(clinical stage:cStage)と術後のステージ(pathological
stage:pStage)が存在します。
術前ステージは画像診断であり、術後のステージは病理診断なのです。

質問者の場合はcT2cN0, cStage2A ⇒ pT1pN0, pStage1 となったという「極めて単純な話」です。
おそらく担当医は上記のような話を(理解していないわけでは、さすがにないでしょうが)説明する能力に欠如しているか、面倒くさがっているので誤魔化しているようです。

○ちなみに本物のステージは当然「pStage」となります。

「【質問1】やはりステージは気にしなくても良いものでしょうか?愚門だったのでしょうか?先生はどう思われますか?」
⇒上記コメント通りです。

「年齢が46歳で50歳未満だから25回+ブースト5回と言われました。」
⇒???

 そんな基準はありません。(何かの聴き間違いでしょう)
 通常ブースト照射をするのは、
 1.断端が近いから
 2.(放射線科医の信念で)断端とは無関係に「全例でブーストするべき(乳房内再発の80%は腫瘍床から起こるから)」
 ♯因みに江戸川病院では上記2の理由で「全例でブースト」しています。

「【質問2】ブーストは本当にする必要があるのでしょうか?」
⇒本当の理由を聴いてみましょう。

「手術の傷の上の方に5ミリ位の円い傷があり、かさぶたが出来ていますが放射線治療に影響はないでしょうか?」
⇒実際に診ていないので不明です。
 担当医に診てもらいましょう。

「リュープリンの話は出ていません。必要ないのでしょうか?」
⇒不要です。

 是非『今週のコラム 24回目 自分自身をアップデートしなくてはなりません』をご覧ください。
 ♯質問者は全ての基準に当て嵌まりません。





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