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乳癌について

[管理番号:5589]
性別:女性
年齢:58歳
こんばんは。
初めて質問をさせて頂きます。
よろしくお願い致します。
9月下旬に、母が乳癌の全摘手術をしました。
しこりは1センチでCTなどでリンパ節には転移してないと言われましたが、センチネル生検で陽性が出てしまい、リンパ郭清をしました。
手術をして、もうすぐ3週間が経ちますが、胸も脇の下も腫れて痛みがまだ引きません。
退院後3回溜まった水を抜きに行っていますが、なかなか良くなりません。
先生からは日にち薬だから、だんだん良くなるから大丈夫と言われてい
ますが、すごく痛そうにしているので心配で仕方がありません。
リンパ郭清の検査結果が今日分かり、しこりが1センチで小さい割には
リンパ14個の内、5個に転移をしていました。
先生からは、ホルモン療法と放射線治療の前に抗がん剤治療を3週間に1回×4をした方が良いと言われたみたいですが、母は迷っています。
先生はどう思われますか?
色々質問をしてしまって、申し訳ありません。
よろしくお願い致します。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
物事は整理して考えなくてはいけません。
「ホルモン療法と放射線治療の前に抗がん剤治療を3週間に1回×4をした方が良いと言われた」という文面からは
『ホルモン療法が効くタイプ(ルミナールタイプ)であること』(ホルモン療法が効かないタイプなのに、勧められることはありません。)が解ります。
それでは、ルミナールタイプで抗癌剤の適応となるのは、どういう場合か?となりますが
 これはシンプルに「ルミナールB」の場合です。(リンパ節転移は無関係)
Ki67はいくつなのでしょうか?
(おおよそKi67が)
~20     ルミナールA
20~40   グレーゾーン
40~     ルミナールB
  上記は『今週のコラム 98~101』を参照してください。
今週のコラム 98回目 ♯このグレーゾーンを「AとBに分ける」ためにOncotypeDXがあるのです。
今週のコラム 99回目 ★グレードは「参考程度」ということでいいですね?
今週のコラム 100回目! 「若いから」抗ガン剤をしましょう。は過ちなのです。
今週のコラム101回目 (Ki67が20代はluminal Aの可能性が圧倒的に高く)本当に「Aなのか、Bなのか迷うのは30代以降」と言えるのです。
 グレーゾーンの場合には…
  OncotypeDXすべきなのです。
 
 

 

質問者様から 【質問2】

抗がん剤治療について
性別:女性
年齢:58歳
先日はありがとうございました。
母の乳癌のタイプは、ルミナルAです。
Ki67発現は、低いになっており、ホルモン受容体はあり、ER→8、
PgR→6 タンパクの発現→陰性
ホルモン受容体が陽性、ハーツー陰性、低悪性度の乳癌と書いてありました。
病期はllaです。
まだ、母は抗がん剤治療を悩んでいます。
ルミナルAには抗がん剤治療は効くのでしょうか?
副作用が少ない、飲み薬の抗がん剤もあるけど、効き目は半分ぐらいと先生に言われたみたいです。
この病理結果で、先生は辛い抗がん剤治療を受けた方がいいと思われますでしょうか?
すみません。
宜しくお願い致します。
 

田澤先生から 【回答2】

こんにちは。田澤です。
質問内容が前回と同様のようです。
(おそらく)主治医は「リンパ節転移があるから」と言う理由で抗癌剤を勧めているのでしょうが
 (其の主治医が何を考えているとしても)私の考えは変わりません。
  ♯納得するためにOncotypeDXをしてみてもいいでしょう。
「先生は辛い抗がん剤治療を受けた方がいいと思われますでしょうか?」
⇒前回、回答した内容をご参照ください。
(前回より抜粋)
★それでは、ルミナールタイプで抗癌剤の適応となるのは、どういう場合か?となりますが
 これはシンプルに「ルミナールB」の場合です。(リンパ節転移は無関係)★
 
 

 

質問者様から 【質問3】

乳癌について
性別:女性
年齢:58歳
先日は、ありがとうございました。
何度も質問をして申し訳ありません。
母の術後の検査結果で、
・手術+ホルモン療法+放射線
・手術+抗ガン剤+ホルモン療法+放射線
を行なった場合の、5年後もしくは10年後の再発率を教えて下さい。
お忙しい中申し訳ありませんが、よろしくお願い致します。
 

田澤先生から 【回答3】

こんにちは。田澤です。
ホルモン療法単独で再発率は20%程度(10年)となります。
♯抗癌剤による上乗せはないでしょう(ルミナールAであれば)
 放射線は(全身)再発率とは無関係です。 あくまでも局所療法(局所再発を抑性)です。