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ルミナールA 骨転移ありの治療法

[管理番号:5967]
性別:女性
年齢:51歳
はじめまして。
いつもQandAを拝読し、励まされています。
今日は、今後の治療の方針について、ご教示いただきたく、筆を取りました。
昨年8月末に、はじめてマンモグラフィーを健康診断時に追加で受けたところ、
乳がんが見つかり、○○医大病院にて、リンパ節転移ありの乳がんと診され、
12月下旬に右全摘手術を受けました。
手術後は良好で、特に目立った後遺症もなく、
仕事も続けています。
(〇〇(職種)です)
術後の治療法を決定するため、骨シンチを受けたところ、多発性骨転移のうたがいがあるため、MRI(今日の午後予定です)を受けることになりました。
可能性のある部位は、肋骨一箇所、胸骨、骨盤、両肩、あたりだそうです。
主治医からは、もし診断が確定した場合は、ホルモン療法と骨に対する分子標的薬を実施して様子を見ると言われました。
以下に、術後の病理診断を添えますので、先生ならどのような治療を考えるかご教示ください。
私としては、仕事を継続できるQOLを損なわない範囲で、
積極的な治療をしたいと考えています。
浪人生と高校〇年の子供がおり、
夫は脳腫瘍の術後後遺症で、仕事はできているものの、右半身麻痺を抱えており、
再発の可能性も高い状態で、頼りにはできません。
なんとか子供たちが一人前になるまでは、私は元気な姿で仕事を続けたいと思っています。
年齢・51歳(閉経前)
診断名・浸潤性小葉癌
腫瘍経・42mm
リンパ節転移3個中2個
ただし転移リンパ節の周りの脂肪にも浸潤あり
ER+ PG+ HR2 2+(fish陰性)
断端陰性(リンパ節あたりにミクロの断端陽性あり)
ki64 5%
よろしくお願いいたします。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
骨転移との事。お気持ち、お察しします。
「私としては、仕事を継続できるQOLを損なわない範囲で、積極的な治療」
⇒この「積極的治療」をkey wordとすれば
 まず「化学療法で叩く(デノスマブ:分子標的薬併用)」⇒「ホルモン療法で維持」があります。
 Bevacizumab + paclitaxelならばQOLと効果を両立できます。
 
 ○一般的に(命を脅かさないうちは)ホルモン療法で粘って、(病勢が進行したら)抗癌剤という方針が多いようですが、
  (ホルモン療法により)「ジワジワと追い込まれるような不安」よりは、抗癌剤の投与で(多少負担があっても)「良くなっている実感が得られる事」これが治療には重要と考えます。