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抗がん剤について

[管理番号:6389]
性別:女性
年齢:48歳
ルミナルAでの抗がん剤の必要.不必要、私も勘違いをしていました。
でも、まだ理解出来ていない所があるので、
質問してもよろしいでしょうか?
※私は「症状が進行しているとホルモン治療だけだと心許ないから抗がん剤を足す」と今まで勘違いをしていたのですが、そうではないことをこの数日で理解できました。
でもルミナルAでも抗がん剤を必要とするとき→『リンパ節転移が4つ以上あった時』と記載があります。
この場合、進行しているから、と考えてしまっていたのですが、考え方が違うでしょうか?
リンパ節転移が3つまでならホルモン治療だけで良くて4つあると抗がん剤が必要になるのでしょうか?
4つ転移していると、オンコタイブDXをして低リスクだとしても抗ガン剤が必要になるのでしょうか?
それとも,オンコタイプDXを調べる必要もなく、抗がん剤治療を行った方が良いのでしょうか?  
またオンコタイプDXで低リスクと結果が出てホルモン治療中に、再発・転移をしてしまった場合、次の治療はどうなるのでしょうか?
抗がん剤が効きにくいタイプだと、次の治療がどうなるのか心配です。
田澤先生のQAは、検索をしながらまだ途中までしか読めていないので、もし重ねての質問になってしまっていたら申し訳ありません。
よろしくお願い致します。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
このメールを回答していて、「これは、今週のコラムに取り上げなくてはいけない!」となったので詳しくは「今週のコラム133回目(今週末、掲載予定)」をご覧ください。
「リンパ節転移が3つまでならホルモン治療だけで良くて4つあると抗がん剤が必要になるのでしょうか?」
⇒これは、誤りです。(今週のコラム133回目をお待ちください)
「4つ転移していると、オンコタイブDXをして低リスクだとしても抗ガン剤が必要になるのでしょうか?」
⇒これは実際にオンコタイプDXのグラフを見てもらえば、「その誤り」に気づくことでしょう。
 抗癌剤をすることで利益を得る方は非常に少ないと考えられます。
「それとも,オンコタイプDXを調べる必要もなく、抗がん剤治療を行った方が良いのでしょうか?」
⇒全く賛成しません。(上記コメント通り)
「またオンコタイプDXで低リスクと結果が出てホルモン治療中に、再発・転移をしてしまった場合、次の治療はどうなるのでしょうか?」
⇒これも、以前コメントしていますが…
 抗癌剤を術後補助療法で行っても「再発予防効果が見られない(多少の効果はあっても再発率低下ほどの効果がない)」ことと、(実際に再発して)「目に見える腫瘍に対して(一定の)効果がある」ことは、また別問題なのです。
「抗がん剤が効きにくいタイプだと、次の治療がどうなるのか心配」
⇒実際に再発してしまった場合には(いくら、抗癌剤が効くタイプだとしても){HER2タイプの一部のような例外を除いて)「根治する程には至らない」のです。
 その意味で「勝負は術後補助療法」であり、そこで「再発予防効果があること」を(それぞれのサブタイプに応じて)行う事が重要なのです。