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乳がん健診の結果について

[管理番号:5434]
性別:女性
年齢:52歳
まだ、がんとの確定を受けたわけではないのですか、、貴重な枠を使わせて頂きます。
今年、7月に市の乳がん健診(マンモ、一方向)を受けました。
結果は石灰化、構築の乱れ?となっており左はカテゴリー3、右はカテゴリー1で、要精密検査でした。
その後、総合病院でマンモ、二方向、エコーの検査を受けました。
結果、エコーでは異常無し、マンモで構築の乱れ、左はカテゴリー4、右がカテゴリー3と言われました。
3か月後に乳腺専門医の外来に予約を入れておきますとのことで、予約しました。
その医師は外科の先生で、週に一度、乳腺専門医が診察してます。
これは、あまり異常が感じられないので経過観察ということなのでしょうか?カテゴリー4ということで動揺してます。
カテゴリー4は癌の可能性50%とあり、構築の乱れはあまり良くないと
ネットなどにあるので‥‥。
このような場合、細胞診などの必要性は無いのですか?
白黒つけたいと思うのですが、他の病院での診察も考えてますが、
その際、マンモトームの設備のある病院の方が良いのでしょうか?
○○県に住んでますので市川にも江戸川にも行けます。
再健診などで伺っても大丈夫でしょうか?
私としてはなぜ3か月も先なのかが、引っかかるところです。
今回、再検査した病院で再度、詳しく聞いた方が良いのでしょうか?
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
マンモ所見の「構築の乱れ(distortion)」や「focal asymmetric density:FAD)」は
最も「偽陽性(結局、異常無)」が多い所見であることに注意が必要です。
質問者の場合のポイントは「エコーでは異常無し」です。
○皆さんの認識では(何故か)「マンモの方がエコーより上」のようですが…
 我々乳腺外科医が、「どちらを信用するか?」と言われれば「圧倒的にエコーが上」なのです。
 (マンモで異常所見と言われても)「エコーで異常無なら、それで解決ではないか?」
 正直、今回もそのように思います。
「これは、あまり異常が感じられないので経過観察ということなのでしょうか?」
⇒冒頭でコメントした通りです。
 「エコーで異常無」だから大丈夫だろうというのが正直なところでしょう。
「構築の乱れはあまり良くないとネットなどにあるので‥‥。」
⇒まったく…
 とんでもない「偽情報」です。
 ☆実際には…
  乳腺は「立体的」なものなので、(これを潰して撮影する)「マンモグラフィーでは変なシワがよる(これが構築の乱れの原因の多くを占めています)」ことも多いのです。
  ♯勿論、本当に腫瘍が存在して、この所見が出る事もありますがそのような本物は「かなり低頻度」なのです。
「このような場合、細胞診などの必要性は無いのですか?」
⇒もしもエコーで所見があれば、ですが…
 エコーで異常が無ければ細胞診の必要はありません。(検査自体不可能ですが…)
「白黒つけたいと思うのですが、他の病院での診察も考えてますが、その際、マンモトームの設備のある病院の方が良いのでしょうか?」
⇒かなりの勘違いをしています。
 マンモの「構築の乱れ」は、エコーで所見が無い限り、「何の意味も無い所見」なのです。