乳がんプラザ|乳がんの手術は江戸川病院・東京


[管理番号:5187]
性別:女性
年齢:50歳

お忙しいところ、恐れ入ります。

ご教示お願い致します。

先日、マンモスグヒィ・エコー後のマンモトール生検の結果、浸潤性乳腺ガンと診断を受けました。

エコーでは、2.0×1.6×1.6cmの大きさで、腋窩リンパ転移ありです。

MRI・CTは来週受ける事になっております。

リンパ転移しているためリンパや血液から遠隔転移の可能性もあるので、
MRI・CTで詳しく調べましょう。

と言われ、思っても見なかった結果に遠隔転移が心配で不眠になり、ご飯も喉を通りませんでした。

そんな時に、先生のブログ等でリンパ転移があるからと言って、簡単に遠隔転移するものではない。

と知り気が楽になり眠れる様になりました。

とは言えまだ、検査を終えていないため不安は残ります。

遠隔転移には、血液を通してするとケースがあるようですが、癌の種類によって血液を通して移転しやすい様な種類の癌があると言う事でしょか?
また、そんな種類の癌の割合はどのくらいなのでしょうか?

詳しい治療方針は来週のMRI・CTの結果を診てからと言う事でしたが、先日の大まかな治療方針として、術前化学療法後に手術と言われました。

実際に手術出来るのは術前化学療法終了後の年明け2月頃と言われ、さらに動揺しました。

癌と分かっている病巣をそんな先まで、体内においておくのかと思うと不安でたまりません。

主治医の先生にも、その旨を話しましたが、癌は昨日今日出来たものでなくそんなに急にどうなるものでもないので焦らずに、病巣のあるうちの方が薬の効果がハッキリ分かるからという様なお話だったと思います。

手術後だと薬の効果が分かりずらいとの事。

先生のブログ等を拝見して、先生も手術先行をおっしゃっていると知りました。

MRI等の結果を待ち詳しいデータが出たからご相談させて頂きたかったのですが、結果が出たら今後の治療方針を決めなければなりません。

その時に主治医の先生には手術先行をお願いするつもりです。

その前に先生にご教示頂きたいのですが、
先生が、手術先行を最優先にされる理由はなにでしょうか?
手術先行して下さるセカンドオピニオンも検討しております。

しかし、色々な方のお話から、術前化学療法を先行される先生も多いように感じられ、手術先行して下さる先生に出会えるかと少し不安です。

薬の効果は、術前も術後も大差はないとの事、なのにどうして手術先行をされないお医者様が多くいらっしゃるのでしょうか?
病巣を小さくしてから手術する事に深い意味があるのでしょうか?
当事者として、感情的にとってしまいたいと思ってしまっているのかと考えることもありますが、
先生に医学的観点から、
ぜひ、ご指導頂きたくお願い致します。

主治医の先生に、手術先行して頂くにはどうお願いするれば、良いかも悩んで おります。

 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。

「遠隔転移には、血液を通してするとケースがあるようですが」
⇒遠隔転移=血行性転移(血管を介して転移)です。リンパ行性転移(リンパ管を通っての転移)であるリンパ節転移とは直接関係ありません。

「癌の種類によって血液を通して移転しやすい様な種類の癌があると言う事でしょか?」
「また、そんな種類の癌の割合はどのくらいなのでしょうか?」

⇒そんなものはありません。

「先生が、手術先行を最優先にされる理由はなにでしょうか?」
⇒以下の理由です。(箇条書き)
1.化学療法は術前に行っても術後に行っても予後は一緒と解っている。
2.術前術後に使用できる薬剤は適応上、厳密に決まっている(「術前に行うと効果が解る」などという戯言は無意味)
3.腫瘍を(手術せずに)身体に置いておくことで(抗癌剤が効果が無かった場合には)「手術不能」となるリスクや、あらたな「転移」を引き起こすリスクがある。

「薬の効果は、術前も術後も大差はないとの事、なのにどうして手術先行をされないお医者様が多くいらっしゃるのでしょうか?」
⇒私の方こそ、知りたいものです。

 おそらく「手術を楽にやりたい」という理由がありそうです。
 医師によっては(まともに)「腋窩リンパ節郭清ができない(自身がない)」者もいるでしょう。

「病巣を小さくしてから手術する事に深い意味があるのでしょうか?」
⇒手術をできるだけ楽にやりたい(逆に言えば、大きな腫瘍の手術を避けたい)という医師もいるようです。

 
 

 

質問者様から 【質問2】

術前化学療法
性別:女性
年齢:51歳

先日は、丁寧なご回答ありがとうございました。

たいへん勉強になりました。

検査結果が出たため再度治療のご教示頂きたくお願い申し上げます。

核異型 2
ER +
PgR +
HER2 -
ki-67 16.6%
ステージ ⅡB
浸潤性乳管がん
2.0×1.6×1.6
腋窩リンパ節転移一つあり2.0cm

主治医から、やはり化学療法先行を薦められました。

が、ルミナルAと分かった今、抗がん剤自体の治療に疑問を感じております。

私が手術先行を希望すると、それも可能とのことでしたが、リンパ節転移が小さくなってからの手術方が後遺症が軽くなるともおっしゃいました。

セカンドオピニオンの診察も受けましたが、やはり化学療法先行がスタンダードな治療と言われていていまい、落胆しています。
(後はいつも先生がおっしゃっている様な理由の羅列でした。)
セカンドオピニオンでは、CTで原発の乳癌の近くに太い血管があるのでその血管から全身へ浸潤が心配なので、抗がん剤はやった方が言いとも言われました。

腫瘍内科の先生のお話も聞きました。

術前にしろ術後にしろ抗がん剤はした方が言いと薦められました。

先生のブログ等で勉強させて頂いていたので、私の様なルミナルAの癌には抗がん剤が、効きにくいのでないかと申しましたが、ki-67が16.6はルミナルBに近いAだし、核異型度が2なので、やった方がいいとのこと。

上乗せも10年生存率が無治療だと6割放射線と抗がん剤で7~8割との事。

私が、勉強させて頂いての上乗せとは、差がある様に思えました。

手術先行で化学療法は避けたいと思いますが、今の私の環境では、術前にしろ術後にしろ化学療法はやむ無しかと諦めの気持ちになっております。

ご質問させて頂きたいのは6点。

①私の様なレベルの癌を先生が治療されるならばどの様な治療をなさいますでしょうか。

②先生のおっしゃる様に現状のままでのリンパ節等の手術が主治医に難しいのなら、化学療法先行もやむ無しなのかと少し諦めの気持ちになっております。

もし、先生の患者様で私の様な状態で化学療法先行を希望された場合どの様な術前化学療法をなさいますか。

③同様に患者様が、術後化学療法を希望された場合どの様な治療をなさいますか。

④原発の乳癌近くの血管を通して浸潤の可能性と言われましたが、その様事は治療上考慮すべきでしょうか。

⑤ルミナルAの癌が全身に浸潤した場合、原発はホルモン受容であっても浸潤した癌には抗がん剤の効果はあるものなのでしょうか。

⑥もう一度乳腺外科で面談をします。

それで今後の治療方針を
決める事になると思います。

再度手術先行と抗がん剤の使用が少なくすむ様にお願いするつもりですが、今までの経緯から分かってもらうのはかなり大変だと感じております。

ただ、抗がん剤をいやがっているのではないことを分かって頂くために具体的なエビデンスをあげて話したいと思うのですが、先生に勉強させて頂いてた
Cancersymposium2015をあげて聞いてみてはと考えています。

他に私でも参考に出来る文献等あれば合わせてご教示頂きたくお願い申し上げます。

 

田澤先生から 【回答2】

こんにちは。田澤です。

「術前化学療法のゴリ押し」や「ルミナールAでも化学療法が意味がある」など、とても驚くべき内容です。(それについては、これ以上コメントしません)
ただ、実際にご本人が(そんな医師達の戯言ではなく)「本当に抗癌剤に意味があるのか?」知りたい場合には「OncotypeDXすればいい」のです。

さすがに、それらの医師達も(今やその存在感が誰にも無視できなくなっている)「OncotypeDXの結果を無視する事はできない」と思いますよ。

「①私の様なレベルの癌を先生が治療されるならばどの様な治療をなさいますでしょうか。」
⇒勿論、手術先行です。  術後はホルモン療法となります。(ただし、Ki67は手術標本全体で調べます) また、温存の場合には放射線も必要だし、全摘でもリンパ節転移4個以上なら放射線も推奨されます。

「私の様な状態で化学療法先行を希望された場合どの様な術前化学療法をなさいますか。」
⇒(手術可能なのに)術前化学療法をするケースは(そのままでは大きくて温存不可能な場合に)「小さくして温存を希望される場合」となります。

 その場合には「アンスラサイクリン(EC)⇒タキサン(DTX,PTXなど)」となります。

「③同様に患者様が、術後化学療法を希望された場合どの様な治療をなさいますか。」
⇒ルミナールタイプの術後補助療法はTCです。(術前化学療法でのエビデンスがないため)

「④原発の乳癌近くの血管を通して浸潤の可能性」
⇒全く「非科学的」です。
 質問者には悪いですが「馬鹿馬鹿しい」想像です。

「原発はホルモン受容であっても浸潤した癌には抗がん剤の効果はあるものなのでしょうか。」
⇒「現実に目に見える癌病巣」であれば効果はあるでしょう。

 但し、いま直面しているのは(そもそも、実際にあるのかどうか解らない)癌に対して抗癌剤が必要か?という問題であり、全く意味が異なります。
 ♯術後、無治療でも再発しない確率が70%以上はあることの意味を良くお考えください。

「他に私でも参考に出来る文献等あれば」
⇒Oncotypeのバンフレットを見せて、「術後に、本当に効果があるのか、調べてから」検討したいとすればいいのです。





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