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術後の治療の選択肢について

[管理番号:6500]
性別:女性
年齢:56歳
5月の末にステージ2aの早期乳癌で温存手術をしました。
病理検査の結果は
1.4×1.4cmの浸潤性乳管癌
リンパ節の転移なし
HAR2が過剰発現を認めている(数値の提示なし)
Ki67→39%
エストロゲン、プロゲステロンともに0%の為ホルモン剤の利用不可。
放射線治療に加えて抗がん剤に加えてハーセプチン(3週間に一度点滴を1年間)と説明を受けました。
実際の治療は他の病院で行う事となり、週明けまでに意思表示が必要なのですが、抗がん剤+ハーセプチンの治療に迷いがありご相談させて頂きました。
母の介護もある為、治療を選択した際の副作用、また現時点での必要性のパーセンテージ(食生活の改善などで補える数値なのか)伺えたらと思います。
お忙しい中申し訳ありませんが、よろしくお願い致します。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
抗HER2療法は再発率を半分にします。
しかも質問者は早期(1期)なのだから、非アンスラサイクリンレジメン(抗癌剤の期間が3カ月)で十分です。
「治療を選択した際の副作用、また現時点での必要性」
⇒再発率を半分にするので、是非すべきです。
「パーセンテージ」
⇒再発率を半分にします。
 食生活などでは到底補えません。
☆非アンスラサイクリンレジメン(HER+weekly PTX)なら、副作用も軽微であり介護にも何ら差し支えありません。
 
 

 

質問者様から 【質問2 術後について】

性別:女性
年齢:56歳
術後の治療として
CFG→3週間毎4回
ドセタキセル→3週間毎4回
ハーセプチン→18回
放射線治療
と言われてました。
初期の乳がんと言われて転移もなく、安心してただけに家族も私自身も
強い副作用の抗ガン剤を行う事に抵抗があり、迷っています。
前回相談させて頂いた際に田澤先生から
再発率を半分にするので、是非すべきですと背中をおしてもらい、
非アンスラサイクリンレジメン(HER+weekly PTX)な
ら、副作用も軽微との事でしたので、少しほっとして治療を受けるつもりでしたが、副作用は避けられない抗ガン剤を提示されまた迷いが生じています。
新たにわかった情報
核異形グレード1
HER2 3+
将来後悔しない為にはCEFはやはり必須なのでしょうか…
放射線治療+ハーセプチンだけの治療はデータがない為行えないと言われ、ガイドラインから外れる治療を望むのであれば他の病院へ行く様にとの事でした。
前回質問させて頂いた際、具体的な抗ガン剤もわからない状態でしたので、今一度田澤先生のご意見を伺いたく存じます。
どうぞよろしくお願い致します。
 

田澤先生から 【回答2】

こんにちは。田澤です。
質問者は何か勘違いされているようですね。
私は「アンスラサイクリンは不要」→「非アンスラサイクリンレジメン(weeklyPTX+HER)」をお勧めしましたが、「HER単剤の治療を推奨してはいません」
「将来後悔しない為にはCEFはやはり必須なのでしょうか…」
→不要。
 非アンスラサイクリンでいいでしょう。(前回回答どおり)
「放射線治療+ハーセプチンだけの治療はデータがない為行えない」
→これは、その通りです。
 非アンスラサイクリンレジメンは「ハーセプチン単剤の治療」ではありませんよ!!!
 非アンスラサイクリンレジメンは、標準治療であり、診療ガイドラインにも記載されています。(アンスラサイクリンを含まないレジメンがアンスラサイクリンレジメンと予後に優位差がないことも紹介されています)
「ガイドラインから外れる治療を望むのであれば」
→非アンスラサイクリンレジメン(TC+HER,weeklyPTX+HER, 
TCHなど)は(ハーセプチン単剤とは異なり)ガイドラインから外れていません!!!!