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術前の若年性乳癌患者です。

[管理番号:5228]
性別:女性
年齢:30歳
先日乳癌と診断されて近々全摘手術を控えています。
治療は術後に始める予定です。
腫瘍の大きさは5cmです。
転移は今のところ見つかっていません。
針生検の所見は
・浸潤性乳管癌
・組織学的には2本の乳腺組織(各10㎜)があり、いずれにも浸潤性乳管癌組織を認めます。
アポクリン癌類似形態を示す成分も存在します。
・Histologic grade2
・Nuclear grade1
・ER+、60%
・PgR+、40%
・ki67<5%
・HER2は結果待ちです。
気になる点。
①医師からホルモン受容は『少しだけど』陽性と言われました。
この60%、40%は低め数値なのでしょうか?
この数値が高いほどホルモン治療が効くという認識で合っていますか?
②アポクリン癌が混ざっていることで何かマイナスな要素はありますか?
③腫瘍が5cmだとリンパに転移がある場合が多いでしょうか?
(術前の検査で転移がなしでも手術してみたらリンパに転移があったという場合もあるようなので。)
④また腫瘍が5cmだと、もしリンパに転移がなかった場合でも、放射線治療はすべきだと思いますか?
⑤一般的に乳癌のグレードとはHistologicとNuclearどちらを指すのでしょうか?
⑥今後再発させないために、いろいろな意見を聞きたいのでセカンドオピニオンを希望しています。
セカンドオピニオンは術前にしないと無意味でしょうか?
手術まで時間がないため、どこの病院も術後でないとセカンドオピニオンの予約が取れない状況です。
手術を遅らせてでもセカンドオピニオンを術前にする価値はありますか?
⑧術後に再度病理検査をして、がんのタイプやグレードが実は違ったということはよくあることでしょうか?
例えば、術前にルミナールBと言われていた人が術後に実はトリプルネガティブだったと言われり、核グレードが術前に2だったのに術後に3という人も乳癌プラザのQ&Aで見掛けました。
私はおそらくルミナールAで核グレードも1なので安心していましたが、
術後にこの結果が変わってしまったらと考えると不安です。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
「この60%、40%は低め数値なのでしょうか?」
⇒全くそんなことはありません。
「この数値が高いほどホルモン治療が効くという認識で合っていますか?」
⇒60%は全く問題無い数値です。(100%と差はないでしょう)
「②アポクリン癌が混ざっていることで何かマイナスな要素はありますか?」
⇒だから大人しいと思います。
「③腫瘍が5cmだとリンパに転移がある場合が多いでしょうか?」
⇒広範囲であっても大人しいからリンパ節転移がないのだと推測します。
「④また腫瘍が5cmだと、もしリンパに転移がなかった場合でも、放射線治療はすべきだと思いますか?」
⇒不要です。
「⑤一般的に乳癌のグレードとはHistologicとNuclearどちらを指すのでしょうか?」
⇒核グレードです。
「セカンドオピニオンは術前にしないと無意味でしょうか?」
⇒術後でも問題ありません。
「手術を遅らせてでもセカンドオピニオンを術前にする価値はありますか?」
⇒術式に影響がないので、その意味はないでしょう。
「⑧術後に再度病理検査をして、がんのタイプやグレードが実は違ったということはよくあることでしょうか?」
⇒殆どありません。
「私はおそらくルミナールAで核グレードも1なので安心していましたが、術後にこの結果が変わってしまったらと考えると不安です。」
⇒「Ki67<5%」であれば、殆どかわらないでしょう。