乳がんプラザ|乳がんの手術は東京の江戸川病院乳腺外科|ブログ


[管理番号:4670]
性別:女性
年齢:46歳

先生、初めまして。

12月の健診結果で要再検査となり自分としてはできるだけ急いで検査を進めてきましたが
癌と診断されたのが3月(下旬)日ころ(細胞診)、組織診断の結果が出たのが4月半ば、手術は5月上旬に予定しています。

途中で先生のQAやコラムの存在を知り、先生に受診したいと思い2度ほど病院に電話はしてみたのですが
とても混んでいるとのことで時間の調整ができず(子供の預け先がなく)結局ずるずるここまで来てしまいました。

今はようやく手術日も決まったことで腹をくくって今の病院で頑張っていこうと思っているところです。

本日の質問は主に3点です。

1、組織診断の結果からみての先生の見立てについて。

腫瘍はエコー?MRIで右胸内側上部に2か所1.3センチ、8ミリ(3/(中旬)日時点)
エコー上では明らかなリンパ節転移は見られない。

4/4の組織検査の結果(腫瘍の大きいほうのものと思います)

浸潤癌
乳頭腺管癌
in situ predominant
g(+)
ng1
er(+) ps5 is3
pgr(+) ps5 is3
her2(0)
ki67 intermediate

(夫が医師のPC画面から書き写してくれたものなのでスペル等間違っているかもしれません。)

担当医は今後の治療方針については術後でないと言えないとのことですが
・それほど深刻でない状況である
・手術後病理結果が出るまで5週間かかるとのことなので術後すぐにホルモン療法を開始したいといったところ
ホルモン療法が適用になるか分からないので結果が出るまで待つべきとの話でした。

※腫瘍が2つあるとのことで上記結果が全く違ったものになる可能性はどれくらいでしょうか?
抗がん剤をする可能性はどれくらいでしょうか?
また今の結果だけから考えて転移する可能性はどれくらいでしょうか?

※また
in situ predominant、g(+)、ki intermediate の意味がよくわかりません。

医師から特に説明はなかったのですが知っておいたほうがいいのでしょうか?

2、ルミナールA Bについて

ABの差は本来遺伝子の変異?状況によって区別されるものであるところすべての人の遺伝子を解析するのは不可能なため、生化学検査?の結果で推測しているということかと理解していますが
あっていますでしょうか?

もし上記があっているならば、(もちろん自費で)遺伝子解析をすることができるのでしょうか?莫大なお金がかかるのでしょうか?
また、ABというのは連続した概念なのでしょうか?明確に2つに分けられるものなのでしょうか?

ホルモン治療としてエストロゲンをブロック?するというのは分かったのですがプロゲステロンはどうなるのでしょうか?

3、ルミナールAについて

ルミナールAは増速が遅く、抗がん剤が効かないタイプだと理解しましたがあってますでしょうか?

もしそうなら、ルミナールAが遠隔転移した場合、使える抗がん剤がなく延命が期待できないのでしょうか?

※私の考え方は

1.子供が成人するまで(最低あと10年間)は(できれば転移なし、転移があったとしてもある程度QOLが保てる形で)生きていたいので、少しでも上乗せがある治療は受けたい。
リスクになることも避けたい。

2.1が最優先ですが、転移の可能性が十分低いならば仕事を続けたい(抗がん剤をするなら今の仕事は辞めざるを得ないと思うので、治療後の再就職等に備えたい)。

本来主治医に聞くべき質問でなのに勉強不足もあってうまく質問ができません。

本来もっと勉強すべきなのですが
インターネット等を検索すると怖くて震えが止まらなくなってしまうので
先生のHP、病院からもらったパンフレットと病院のHP以外は見ないようにしています。

もう少し心を強く持てるといいのですが・・。

簡潔にまとめようとしましたが長くなってしまい申し訳ありません。

よろしくお願いいたします。

 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。

「腫瘍はエコー?MRIで右胸内側上部に2か所1.3センチ、8ミリ」「in situpredominant」
⇒この内容から「私が推測」するに

 この2つの腫瘍は「同一乳管系」であり、「1.3cm(主腫瘍)」の乳管内進展(非浸潤癌としての拡がり)として「8mm(daughter)娘結節」がありそうです。
 イメージとしては「非浸潤癌として(乳管内を拡がったところで)2箇所で浸潤して2つの腫瘍を形成(小さい方の腫瘍は非浸潤癌かもしれませんが)」した=「串に刺さった団子」という感じです。

「エコー上では明らかなリンパ節転移は見られない。」
⇒この状況(in situ predominant = 非浸潤癌が優勢)では「リンパ節転移はほぼ無い」と思います。

「ホルモン療法が適用になるか分からないので結果が出るまで待つべきとの話でした。」
⇒担当医は正しい。

 質問者の場合は(確かに)「ルミナールタイプ」のようですが、「あくまでも非浸潤癌が主体=ホルモン療法も不要」となる可能性も大いにあります。

「※腫瘍が2つあるとのことで上記結果が全く違ったものになる可能性はどれくらいでしょうか?」
⇒冒頭でコメントしたように…

 おそらく、2つの腫瘍は(別個のものではなく)同一乳管系=起源は一緒だと推測できます。(つまり変更はないでしょう)

「抗がん剤をする可能性はどれくらいでしょうか?」
⇒ほぼありません。

「また今の結果だけから考えて転移する可能性はどれくらいでしょうか?」
⇒全くありません。

「in situ predominant」
⇒in situとは「乳管内癌=非浸潤癌」のことであり、(非浸潤癌と浸潤癌が混在しているなかで)「非浸潤癌が優勢(多くを占める)」ということです。

「g(+)」
⇒これは深達度です。
 g(gland):乳腺内に(癌が)とどまっているということです。
 因みに、最も多いのは(乳腺を包んでいる)脂肪織:f(fat)です。
 更に、それより拡がるとs(skin):皮下脂肪を超えて皮膚(真皮)まで到達、もしくはp(pectoral muscle):筋層(胸筋)まで達するとなります。

「ki intermediate 」
⇒Ki67(細胞分裂期にある癌細胞の割合%)が「中間(低くも高くもない)」ということです。

「ABの差は本来遺伝子の変異?状況によって区別されるものであるところすべての人の遺伝子を解析するのは不可能なため、生化学検査?の結果で推測しているということかと理解していますがあっていますでしょうか?」
⇒その通りです。
 本来のサブタイプ(intrinsic subtype)は、あくまでも遺伝子発現量をDNAマイクロアレイを用いて解析した結果なのです。

「もし上記があっているならば、(もちろん自費で)遺伝子解析をすることができるのでしょうか?莫大なお金がかかるのでしょうか?また、ABというのは連続した概念なのでしょうか?明確に2つに分けられるものなのでしょうか?」
⇒研究室でしか行っていない(商業ベースのものはない)ものです。

 AとBは本来「遺伝子発現のパターン」で分けているので、「本来は」明確に分けられます。

「ホルモン治療としてエストロゲンをブロック?するというのは分かったのですがプロゲステロンはどうなるのでしょうか?」
⇒エストロゲンをブロックする事で、十分な効果があることが解っています。

「ルミナールAは増速が遅く、抗がん剤が効かないタイプだと理解しましたがあってますでしょうか?」
⇒その通りです。

「もしそうなら、ルミナールAが遠隔転移した場合、使える抗がん剤がなく延命が期待できないのでしょうか?」
⇒ホルモン療法による長期維持が見込めます。

 そして、実際には「遠隔転移」したようなものは「細胞分裂により増大」しているのだから、「抗癌剤も効く」のです。(他のサブタイプほどではないとしても)
 ♯ただし、「再発していないようなレベル(術後補助療法のレベル)」では、殆ど効果がないのです。

「転移の可能性が十分低いならば仕事を続けたい(抗がん剤をするなら今の仕事は辞めざるを得ないと思うので、治療後の再就職等に備えたい)。」
⇒抗癌剤の適応となる可能性は、かなり低いと思います。





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