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今後の治療方針について

[管理番号:6432]
性別:女性
年齢:37才
 
こんにちは。
いつも拝見させて頂いていますが、再発転移の抗がん剤治療についてアドバイスを頂きたく、
今回初めて質問させて頂きます。
 
簡単にこれまでの経過を記載します。
今から4年前の2014年8月に左乳房に乳がんが発見され、同年9月に手術しました。
 
術式:左乳房全摘、腋窩郭清
組織型:逡巡性乳管癌
大きさ:3.5×3.2cm
リンパ節転移:あり
転移リンパ節数:5 摘出リンパ節数:14
組織異型度:グレード3
HER2陰性、ホルモン感受性陽性
Ki67 index:約22.8%
術後化学療法:AC:3カ月、パクリタキセル:3カ月
放射線治療:1ヶ月(25回)
ホルモン治療:タモキシフェン継続使用
 
2016年9月 :腫瘍マーカー(ST439)の上昇が始まるが、原因不明。
 
2017年9月 :骨転移を発見(肋骨、腰骨などに7か所程度)、自覚症状は無し。
      タモキシフェンに加え、リュープリン(+ランマーク)を投薬開始。
 
2017年12月:腫瘍マーカーの上昇が続き、肝臓及び、肺転移(モヤモヤ)もみられる。
      若干の胸水もみられ、咳などの自覚症状も発生。
      ホルモン剤では症状を抑えられないことから、ドセタキセル(3W/回)に切り替える。
 
2018年5月(上旬)日:ドセタキセル8回目を実施
       腫瘍マーカー推移
          2017/10   2017/12   2018/5    
      CEA   8.2     37.3     10.9
      CA15-3  69     201     19
      ST439  1798     5301     360
   
       肝臓の腫瘍は開始時の3分の1程に縮小。
       肺のモヤモヤもほとんど見られなくなる。
       しかし、副作用でむくみが激しく、それが原因とみられる胸水がまた溜り始め、咳の症状が再発。
また、むくみ以外に貧血、手足の先の痛みなどもあり、これ以上の継続が厳しい為、
       6月からは休薬期間(ランマークのみ継続 or アロマターゼ+ランマーク)となる予定です。
 
今後について
ここで、今後についての治療方針について、アドバイスを頂きたいのですが、
まだ寛解になっていないのに、このまま休薬入ってしまって本当に良いのでしょうか?
休薬中はホルモン剤の仕様をした方が良いのでしょうか?
また再度腫瘍マーカーの上昇がみられた際治療効果がみられる以上、ドセタキセルの再投与とすべきでしょうか?
 
※正直、副作用の厳しさから別の抗がん剤にするべきか迷っています。
 
 例えば、手術後に使用していた
 パクリタキセル(ドセタキセルに比べると副作用は小さかったです)+
bevacizumab
 もしくは、
 ドセタキセル(量を少なくし)+bevacizumab
 等どのような治療が良いかアドバイスを頂きたくお願い致します。
まだまだ子供も小さく、出来るだけ長く生きたいです。
生きながらえていれば、新しい治療なり、違う可能性が出てくると信じています。
どうぞ宜しくお願い致します。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
 
「このまま休薬入ってしまって本当に良いのでしょうか?」
「また再度腫瘍マーカーの上昇がみられた際治療効果がみられる以上、ドセタキセルの再投与とすべきでしょうか?」

⇒ポイントは3つあります。
 1.(未使用で、かつ効果が期待できる薬剤として)エリブリン
 2.(効果が照明されている)ドセタキセル
 3.(術後補助療法として使用されてはいるが、効果がないとは限らない薬剤の再登場) アンスラサイクリン パクリタキセル(使用するとしたらbevazizumab併用)
 私であれば、(ドセタキセル後で)タキサンが連続することを何となく避けて、エリブリンを選択します。
    私的な順番 エリブリン⇒bevacizumab + paclitaxel⇒アンスラサイクリン(再登場)⇒ドセタキセル(ドセタキセルは使用するとしたら減量投与でしょう)⇒『画像上のCR』⇒ホルモン療法+パルボシクリブ