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治療方法について

[管理番号:5521]
性別:女性
年齢:45歳
はじめまして。
私は6月に浸潤性乳管癌が見つかり7月に右乳房切除術+リンパ節切除をしました。
病理診断
T2N1aMo StageⅡB ER+ PgR+ HER2-
Ki-67 12~17%
Nuclear grade 3
リンパ節転移2個陽性(2.2mm、微小転移2mm未満)
大きさ3.6mm
術後の治療方法としては、TC療法3週に1回×4コース、その後、ホルモン療法5年間になりました。
ところが、1回目の化学療法を始めて10分後に薬(ドセタキセル)のアレルギー症状
アナフィラキシーショックがでてしまい即中止になりました。
TC療法は出来なかったので治療方法が変更になり、今度はFEC療法3週に1回×4コース、
PTX療法週に1回×12コース、その後ホルモン療法になり、前回から3週間後の9月(中旬)日に1回目のFECをしました。
担当医からは、PT療法は、前回の薬剤と同じタキセル系の薬ということもあり、治療が出来るかどうか何の成分でアレルギーがでるか調べてからにしましょうと言うことになっています。
ただ、同じ病院の別の医師からは、FEC+ホルモン治療だけでも良いのではと言う話しもありました。
田澤先生は、今回のFEC療法+PT療法をどのようにお考えでしょうか?
出来れば、PT療法はした方がいいでしょうか?
お忙しいところ申し訳ございませんが、ご意見よろしくお願い致します。
追伸。
以前に不妊治療を7年程したことがあります。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
ドセタキセルによるアナフィラキシーは比較的珍しくありません。
当然、中止となり、薬剤を変更することになります。
●ただ、そもそもルミナールAなのに化学療法を勧めることが妥当なのか?(しかも、今回アナフィラキシーがあったのだから、この機会に化学療法そのものを中止するのが妥当では??)
「田澤先生は、今回のFEC療法+PT療法をどのようにお考えでしょうか?出来れば、PT療法はした方がいいでしょうか?」
⇒申し訳ありませんが…
 そもそもKi67=12-17%はルミナールAであり、(リンパ節転移に拘わらず)化学療法による上乗せは期待できません。
 私であれば、(一瞬も迷うことなく)ホルモン療法単独とします。
 もし上記に疑問が有る時にはOncotypeDXをしてみるといいでしょう。
 
 

 

質問者様から 【質問2】

治療方法について
性別:女性
年齢:45歳
お忙しいところ、早々に貴重なご意見有難うございました。
今後、治療していくうえで参考とさせていただきます。
化学療法は途中(今現在、2回目が終了しているので)で中止にしても問題はないでしょうか?
むしろ身体の中の他の臓器に悪影響を及ぼさない為にもやらないほうがいいですよね。
もうひとつお願いします。
アナフィラキシーショックで中止になったTCと今のFECの抗がん剤の違いを教えてください。
どのような患者にそれぞれ効く薬なのでしょうか?
ホルモン療法についてもお願いします。
田澤先生は何年間とお考えですか?
担当医からは5年又は10年と言われています。
あと先生ならホルモン剤は何を使いますか?
お忙しいところすみません。
宜しくお願い致します。
 

田澤先生から 【回答2】

こんにちは。田澤です。
「化学療法は途中(今現在、2回目が終了しているので)で中止にしても問題はないでしょうか?むしろ身体の中の他の臓器に悪影響を及ぼさない為にもやらないほうがいいですよね。」
⇒そもそもルミナールAなのに化学療法は不要です。
「アナフィラキシーショックで中止になったTCと今のFECの抗がん剤の違いを教えてください。」
⇒TC>ACが証明されています。
「どのような患者にそれぞれ効く薬なのでしょうか?」
⇒ルミナールで用いる抗癌剤では(タキサン単独である)TCを、トリプルネガティブなどでは(アンスラサイクリン+タキサンである)EC⇒DTX(もしくはPTX)を用います。
「田澤先生は何年間とお考えですか?担当医からは5年又は10年と言われています。」
⇒現時点では標準治療は5年です。
 10年続けるのかは5年後に考えましょう。

「あと先生ならホルモン剤は何を使いますか? 」

⇒タモキシフェン+LH-RHagonist併用です。