乳がんプラザ|乳がんの手術は江戸川病院・東京


[管理番号:3628]
性別:女性
年齢:53歳

先日、術前検査について過剰なのかどうか質問させていただいた者です。

あれから骨シンチ・腹部胸部CT・乳房MRI(造影剤)心臓エコーなどフルコースでやりました。
金銭的にも肉体的にも負担の大きい辛い検査でした。

結果は遠隔転移なしでした。

田澤先生が仰っていたように初期と思われるガンでは遠隔転移はないのですね。

そして、今後の治療方針を聞きました。
手術は9/(下旬)に予定しています。

右側の乳房の内側下部に8.6mmしこり、しこりの上から乳頭に向けてモヤモヤした影があります。
また、しこりの下に微小石灰化が幾つかあります。
マンモトームの結果は、
ホルモン剤のよく聞くタイプです。
しこりは皮膚に近いところにあるそうです。
しこりの周囲を2cm余分に切除し、モヤモヤに向かって端を少しづつ検査しながら悪性であれば切除を追加していきます。

センチネルリンパもします。
乳房内に広がっているようなら全摘にします。
部分切除なら
25日放射線をし、5年間ホルモン剤を飲みます。
全摘なら5年間ホルモン剤のみです。

48歳の時に閉経し現在53歳です。
やせているのでこの先、女性ホルモンが増えること
はないと思うのですが、ホルモン剤は飲んだほうが良いのでしょうか?
また、部分切除か全摘か迷っています。
全摘なら再発の心配も減ると思いますが
傷が大きいので痛むのではないか?心配です。

自分で決断しなくてはいけないのですが、田澤先生でしたらどう判断されますか?
それから、凍結療法というのもあるそうですが、田澤先生はどう思われますか?
まだ新しい方法で症例が少ないことと、自費診療になるので先生は勧めてはいないのでしょうか?宜しくお願い致します。

 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。

余計な検査は災難でしたが、良く耐えました。
「初期と思われるガンでは遠隔転移はないのですね」
⇒当然です。

 もしも乳癌で最初から遠隔転移があるようなら、現在の医療は成り立たちません。

「ホルモン剤は飲んだほうが良いのでしょうか?」
⇒勿論です。

 ネットの変な情報で最初から「ホルモン療法を怖い物」と思いこんでいる人を時々みかけますが誤りです。
 ホルモン療法は(luminal typeであれば)無条件で行うべきものです。

 副作用のことは「開始してみて」から実際に自分で体感して判断してください。

「また、部分切除か全摘か迷っています。全摘なら再発の心配も減ると思いますが傷が大きいので痛むのではないか?心配」
⇒あくまでも整容性で判断すべきです。

 全摘だから「痛い」ということはありません。
 全摘なら安心だけど、「残したいなら」温存術もできますよ。ということです。
 「温存に拘らない」のであれば、全摘が安全であることには変わりはありません。
(術後の負担は一緒です)

「自分で決断しなくてはいけないのですが、田澤先生でしたらどう判断されますか?」
⇒乳房を残したいかどうか?です。

 そこに拘りが無ければ全摘で何ら問題はありません。

「それから、凍結療法というのもあるそうですが、田澤先生はどう思われますか?」
⇒決して、そんなことはしないようにしてください。

 あとで再発して後悔しても後戻りできません(実際に、そのような人達を見かけますが、悲惨なものです)
 (参考に)
  日本乳癌学会 2010.6月 注意喚起
  再発する患者が増えたとして「RFAは臨床試験の目的以外では行わないように」
  RFA :radiofrequency ablation (ラジオ波熱凝固療法)

  その他に似たようなものとして
   FUS :focused ultrasound surgery(集束超音波療法)
   冷凍凝固療法

「新しい方法で症例が少ないことと、自費診療になるので先生は勧めてはいないのでしょうか?」
⇒絶対に勧めません。
 手術の方が1000倍も「安全で確実で身体に負担が少ない」のです。
 
 凍結療法など「その存在意義は無い」と思っています。

 
 

 

質問者様から 【感想2】

先日、部分切除か全摘かで相談させていただいた者です。

先生の回答により迷いが吹っ切れ、無事に全摘の手術を終えました。

驚いたのは手術前日にマジックでマーキングする際に担当医師から「実は、腫瘤がもうひとつありました。」と知らされたことです。
場所は元々発見されたものと2cm位離れたところでした。
それも1cm以下だったのですが、切除範囲が広がる為、貧乳なので整容性的に全摘になる運命だったのかなとも思います。

また、他の患者さんとの情報交換で、部分切除にしたものの10年後に再発し全摘になった。

(1回目はルミナールタイプだったが2回目は悪性度の高いもので抗がん剤をしなけれ
ばならないケース)部分切除後、細胞を調べた結果悪性度が高かったので全摘になった
等の話を聞き(人それぞれタイプは違うのでしょうけれど)やはり全摘のほうが安全性が高いことに間違いはないのだと確信しました。

その後、外来で組織検査の結果を聞きました。
浸潤癌ですがリンパ節への転移はなし。

ホルモン陽性。
増殖のスピードは12%。
HER2は陰性。
ただ、悪性度(癌の顔つきの悪さ?)は中程度とのことです。
グレード2と言われました。
悪性度は中程度でもスピードは遅い癌なんてあるんですね。
今後は5年間アロマターゼ阻害薬を服薬することになりました。
飲み忘れをする人が再発しているからきちんと飲むようにと言われました。

ドレーンは5日間は入れていました。
やはり自分の体から管が出ているというのは、いいものではありませんね。
手術後の痛みは、ほとんどないのですが、未だに感覚がない
というか浮腫んでいるような気がします。
先生のように出血のない、ドレーンの必要のない手術を他の医師も出来るようになる日が来ればいいなと思いました。

今回は相談にのっていただき有難うございました。





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