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今週のコラム 97回目 「腫瘤非形成性病変」の診断には、『広範囲の組織診(マンモトーム)が必要』そういうことなのです。

みなさん。こんにちは。

今朝、Onctype DXの情報提供などを受けていたので、このコラムを公開するのが少し遅れてしまいました。

近々、このコラムで「それら、最新情報を含めて」取り上げて、「巷にあふれている誤解」について正したいと思います。

しばし、お待ちください。

 

 

『超音波で「モヤモヤ」が少し気になるけど…』

時々、このような表現を耳にします。

 

その殆どは「腫瘤非形成性病変」なのです。

「モヤモヤ」こと「腫瘤非形成性病変」について、実例を用いながら解説します。

 

1.「腫瘤」はイメージしやすいと思いますが、「腫瘤非形成性病変」とは…

『小腫瘤の集簇』と理解するのがいいでしょう。

言い換えれば(腫瘤が一つの丸なのに対し)腫瘤非形成性病変とは「複数の丸の集合体」これを「ひとまとめ」として認識するわけです。

 

(症例1)非浸潤癌症例です。


 

 

 

 

 

(別の角度から)


 

 

 

 

 

(MRI)

上から

 

 

 

 

 

 

 

横から

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(症例2) 浸潤癌症例


 

 

 

 

 

 

(症例3) 乳腺症の症例

前医でMRI撮影され「非浸潤癌疑い」⇒(当院で)MMTEで乳腺症の診断


 

 

 

 

 

 

(症例4)これも乳腺症症例です。

症例3も4も「一見派手」ですが、『派手さと悪性は無関係』だと解ります。

 

 

 

 

 

 

 

2.診断

以上、提示した4症例をみてもエコー像では診断は難しい事がわかりますよね?(勿論MRIも無力)

「腫瘤非形成性病変」の診断には、『広範囲の組織診(マンモトーム)が必要』そういうことなのです。

○ 腫瘤非形成性病変の診断

(通常の針生検)

通常の針生検では、全ての病変を採取することは不可能であり、

よく、医師から「今回は良性だったけど…」的な曖昧な診断となりがちです。


 

 

 

(マンモトーム)

マンモトームは(吸引式なので)広範囲に「全ての所見から採取」できるのです。


 

 

 

 

 

 

○ 腫瘤の場合

(通常の)針生検でも十分に病変を採取できます。

♯金太郎飴みないなもので、「どこを取っても同じ」なのです。