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今週のコラム67回目 「術前や術後に、一体何回くらい外来受診が必要なの?」

こんにちは。西日本では雪で大変なことになっていますね。

私も長いこと、東北にいたので、その大変さは解っています。

それにしても、台風が北まで来たり、西日本で大雪が降ったり、常識が常識でなくなってきているようです。

その「常識外の世界的代表」としては…

 

某国のトラ○プ大統領

各国の首脳から批判をうけている彼の懐に飛び込む姿…

安部首相には、改めて凄みを感じました。

 

それにしても失言の多い日本の政治家の中にあって、その危なげのない様子には「失言が出てこないような思考統制」を自らに課して、それを破綻しないレベルまで引き上げているように思います。

 

 

○術前術後の受診について

 

良く質問のあることに(遠方に住んでいるので)頻回に来院するのは大変。

「術前や術後に、一体何回くらい外来受診が必要なの?」

というものがあります。

 

術前 外来受診1回(通常、入院の1週間以上前)(以下の①~⑤を1日で行います)⇒

★術前の外来受診は「2回」必要となりました。2017/9/17改訂

これは当院の医療安全委員会からの要望で『初診の方を(その日のうちに)説明同意書を行うと、書類上ミスが起こる可能性がある』

というものです。

つまり、下記のうち④⑤は「2回目の受診日に行う」こととなりました。

①(前医でMRI撮影無しの場合には)MRI ♯ただし、乳房全摘希望の場合には不要

②術前(全身麻酔のための)検査 採血・心電図・呼吸機能・胸の写真

③診察エコー(私が行います)

④説明同意書(私が行います)

⑤入院案内

 

術後 外来受診1回(術後、3週~4週後)

術後創部処置は行いません。

♯『今週のコラム64回目 そして到達したのが「創処置なし」です。』を参照ください。

術後創部確認と病理結果の説明を同日に行います。

 

 

○術後の治療

1.放射線

温存手術では必須

全摘では原則不要(但し、腋窩リンパ節転移4個以上では適応有)

 

回数は通常25回(当院では放射線科医の信念で30回)

月~金 週5日間連続 1回あたりは数分

因みに当院では「働きながら」できるように夜の10時位まで行っています。

 

2.ホルモン療法

閉経前 内服(皮下注射を併用する場合あり)

閉経後 内服

 

内服は3カ月処方、皮下注射も3カ月毎なので通院としては「3カ月毎」となる。

 

3.化学療法

適応

・ルミナールB  TCx4(3週間に1回の通院を4回)

・トリプルネガティブ ECx4⇒DTXx4(3週間に1回の通院を8回)

もしくはECx4⇒wPTXx12(3週間に1回の通院を4回後、毎週を12回)

・HER2タイプ

高リスク ECx4⇒DTX+HERx4⇒HERx14(3週間に1回を22回)

低リスク TC+HERx4⇒HERx14(3週間に1回を18回)

もしくはwPTX+HERx12⇒HERx14(毎週を12回後、3週間に1回を14回)

 

○遠方の方の傾向

放射線は地元が多い(入院や近くに短期間マンション借りて当院で行う方も少数あり)

ホルモン療法は当院に通う方が多い

化学療法は地元でやる方より当院に通う方の方が多い

♯通院頻度が3週間に1回程度であること、また通院中に具合が悪くなる事が無いため

 

『追加記載(2017/4/3)』

よく、(上記、放射線や化学療法などの術後治療に関して)「地元に紹介してもらえるのか?」という質問があります。

◎全く問題ありません。

以下の2つのパターンがあります。

1.ご本人が希望の病院を指定する場合

2.(ご本人の条件を聞いたうえで)当院「医療連携室」から探す場合

♯1にしても2にしても「病院間でのやりとり」なので必要な手続きは当院で行います。

これについて心配される方が多いので追記しました。(2017/4/3)