乳がんプラザ|乳がんの手術は東京の江戸川病院乳腺外科|ブログ


[管理番号:4041]
性別:女性
年齢:46歳

田澤先生

ご自身の体調を不安に思うたくさんの方がこちらに質問されているのを
拝読させていただき、私も思い切って質問させていただこうと思いました。
どうぞよろしくお願いいたします。

10月末に1年8ヶ月ぶりに市の乳がん検診を受けました。
視触診、マンモグラフィーです
(過去の検診では常に『異常なし』でした)
今回、検診してくださった方に
「しこりなどありますか?」と聞いたら「特にありません」
「マンモの映像になにか怪しいものはありますか?」と聞いたら、
「特になにもなさそうですよ」といった返答でした

私自身、自分でもよく胸をさわってしこりなどないか
くぼみやただれなどないかなど
お風呂に入った時、着替えする時などにチェック致しております。
が、特になにもありません。

ですが、先日「要精密検査」の封書が届きました。
驚いてすぐに再検査の予約をいれました。
現在、その予約日を待っている状態です。
この待っている時間が大変に不安で、食欲もありません。

先生のQ&Aを読ませていただくと
『しこりはさーっとなでるくらいでわかる』とありましたが、
私の友人は触診でわかるしこりはなく、エコーと針生検で、
乳頭に近いところに非浸潤性の早期乳がんが見つかったそうです。

この数ヶ月、月経後から月経前まで左胸がチクチク,ずきずきと痛みます。
乳房自体も張って、硬い感じです。
先生のQ&Aを読ませていただくと『乳腺症』なのかな?と思えてもきます。

そこで質問させていただけますでしょうか。

・しこりを感じない乳がんはよくあることなのでしょうか?
 しこりを感じない=早期発見と考え、摘出したら大丈夫なのでしょうか?

・乳腺症でも『要精密検査』の知らせを受けることはありますか?

・田澤先生のところに「要精密検査」で受診される方で
乳がんでなかった方のうち、どういった問題で「要精密検査」になられる方が多いのでしょうか。

不安で落ち込んでおり、間抜けな質問をしているかもしれません。
他の方も同じような質問をされているかもしれません。
検査をしてみるしかないとわかっておりますが
他にたずねられる方もなく、不安を抱え先生に頼らせていただきました。
どうぞよろしくお願いいたします。

 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。

メール内容は理解しました。
まずご指摘したいのは「自己検診」について「誤った理解=勘違い」をされている事です。

『自己検診は決して「グリグリはせず」「胸をサーと撫でるだけにしてください」』
としているのは、質問者が理解されているように『しこりはさーっとなでるくらいでわかる』という意味ではありません。

○この部分は、多くの方が誤解されていたり「誤った自己検診をされている」部分なので、いつかは「今週のコラム」で正さないといけないと思っています。

 ★重要なのは 検査には限界があるということです。
  ①触診 触診で5mm以下の腫瘍を触知することは不可能です。(よっぽど痩せた方で、乳腺も薄く、シコリが非常に硬いという,類まれな条件でも無い限り不可能です)
  ②マンモグラフィー 石灰化で小さな癌を検出することはありますが、まず「1cm以下のシコリ」を発見することは難しい(70歳以上で乳腺が無くなっている場合には小さなシコリが見つかることはあります)
  ③エコー これが最も「小さなシコリを発見できる」ものです。 今週のコラム 56回目 「超音波で異常所見があるのに、MRIで異常がないから大丈夫。など、とんでもない診療です。」 で挙げたように5mmでも十分乳癌も解ります。

 まず、上記①~③を良く噛みしめてみてください。(検査には、それぞれ限界があるのです)
 ◎たとえば、5mmのシコリがあるとします。
  それはエコーなら見つかります。
  しかし、触診では「グリグリしようが、さーと撫でるだけであろうが」絶対に見つからないのです。
  ♯私が言っているのは(シコリがあれば、例え5mmでも)「さーと撫でるだけで解る」という意味ではなく、『触診には「限界がある」ので、「さーと撫でる範囲でわかるシコリ」だけを見つけるのが自己検診の正しい姿』だということです。
   つまり、自己検診で「5mmのシコリを見つけよう」という事自体が「誤り」であり、本当に「5mmのシコリ」を見つけようとしたら「エコーするしかない」のです。

「私の友人は触診でわかるしこりはなく、エコーと針生検で乳頭に近いところに非浸潤性の早期乳がんが見つかった」
⇒これは当然のことです。(上記コメントの通りです)

 ご理解いただけましたか?
 「触診でわからないが、エコーだけで解る」これこそが早期発見ですが、それは「自己検診では決して得られる事では無く」たまたま検診などで「エコーをした際に判明するもの」なのです。

「この数ヶ月、月経後から月経前まで左胸がチクチク,ずきずきと痛みます乳房自体も張って、硬い感じです 先生のQ&Aを読ませていただくと『乳腺症』なのかな?と思えてもきます」
⇒その通りです。

 この症状は(質問者の年齢も考慮すると)ほぼ間違いなく「ホルモンによる刺激症状」です。

「・しこりを感じない乳がんはよくあることなのでしょうか?」
⇒珍しくはありません。
検診では、本来「それをターゲット」としています。

♯「しこりを感じる」場合には「検診ではなく、受診」なのです。 

「しこりを感じない=早期発見と考え、摘出したら大丈夫なのでしょうか?」
⇒早期が圧倒的に多いです。

「・乳腺症でも『要精密検査』の知らせを受けることはありますか?」
⇒あります。

 何がチェックされたのかは不明ですが、「マンモでチェックされる最も多い」所見はFAD(focal asymmetric density:局所的非対称性陰影)ですが、この所見の95%以上は結局「異常無」となります。)

「・田澤先生のところに「要精密検査」で受診される方で 乳がんでなかった方のうち、どういった問題で「要精密検査」になられる 方が多いのでしょうか」
⇒上記のように、「全く異常無」が多いです。

「不安で落ち込んでおり、間抜けな質問をしているかもしれません」
⇒私の素直な「感想」をコメントすると…

 『今回、検診してくださった方に「しこりなどありますか?」と聞いたら「特にありません」「マンモの映像になにか怪しいものはありますか?」と聞いたら「特になにもなさそうですよ」といった返答』からすると、結局「異常無」となる可能性が高そうです。

◎最後にご指摘したいのは、「検診で要精査となる方の9割以上が異常無」であるという事実です。
 皆さん、検診で「要精査=何か異常あり」という意識で受診されますが、実際は上記であることが事実なのです。

 特にマンモグラフィーは「偽陽性(本当は異常が無いのに、異常と判断されること)」が非常に多い検査です。
 ただ、「偽陰性(本当は癌なのに、正常と判断される事)」は、許されないことですが、(それに対し)『偽陰性は(見逃さないためには)仕方がないこと』だと、我々は認識しているのです。





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