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境界悪性葉状腫瘍の浸潤について

[管理番号:5338]
性別:女性
年齢:61才
今年4月7日に、葉状腫瘍の手術をしていただきました ID番号○○の○○と申します。
誠にありがとうございました。
過去のQ&Aを拝見しまして、不安に思うことがありましてメールをさせていただきました。
お忙しい所、誠に申し訳ございませんがご回答の程宜しくお願いいたします。
私の病理組織検査報告書では
サイズ 58×54×35mm
核分裂像は平均5未満ですが、間質細胞の密度が高く、核異形が中等度、浸潤性増殖像を
認めることにより、borderline malignancy 相当と判定します。
となっていました。
過去のQ&Aで
悪性葉が状腫瘍の細胞が周囲組織に浸潤した際には、周囲組織に存在する血管に入り込む可能性がある。
血管に入り込み、血液の中を移動して骨や肺、肝などで増殖することを血行性転移という。
とありました。
質問させていただきます
① 私の境界悪性葉状腫瘍は浸潤がある為、手術の前に細胞が血管に入り込んだ可能性はありますか。
② もし入り込んだとしても必ずしも転移するとは限らないのでしょうか。
③ 境界型は悪性型に比べ、悪性度が低いので血行性転移はほぼ無いと考えて宜しいのでしょうか。
前回の診察で、田澤先生に次回の検診は1年後で良い。
と仰っていただきましたので、問題は無いのではと思いますものの、やはり気になっております。
申し訳ございませんが、宜しくお願いいたします。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
悪性葉状腫瘍は(局所再発だけでなく)「遠隔転移再発にも注意が必要」に対し、境界悪性は「局所再発のみが焦点」となります。
「① 私の境界悪性葉状腫瘍は浸潤がある為、手術の前に細胞が血管に入り込んだ可能性はありますか。」
⇒(状況的に)ありません。
 上記コメント通りです。
「② もし入り込んだとしても必ずしも転移するとは限らないのでしょうか。」
⇒その通りです。
「③ 境界型は悪性型に比べ、悪性度が低いので血行性転移はほぼ無いと考えて宜しいのでしょうか。」
⇒境界悪性が(不十分な手術による局所再発ではなく)「遠隔転移再発=血行性転移」することは皆無です。
 ご安心を。