乳がんプラザ|乳がんの手術は東京の江戸川病院乳腺外科|ブログ


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性別:女性
年齢:37歳

再発が怖いのです。
主治医からは、半年間の抗がん剤をやりきれば再発はほとんどない、90パーセントはないよ、と言ってくれたのですが、信じていいのでしょうか。
脈管侵襲あり、という言葉が気になって仕方ありません。

あともう一つ、お聞きします。

癌の脳転移についてです。

脳転移は乳がん患者に起こりやすい、とネットで見ました。
私のようなタイプ、ステージで脳転移が起こった事は今までありましたか?
自覚症状はどのようなものから始まるのでしょうか。

最近、めまいや軽い頭痛がおきています。
安静にしていると全く痛みませんが、たまに痛みます。めまいは一昨日、久しぶりに外を歩いたのですが(抗がん剤の副作用と発熱で二週間ほど家にずっといました)、そこからずっとふわふわした感じが続いています。

怖くて仕方ありません。
この恐ろしさが生きている間じゅう続くのかと思うと気が遠くなります。

 

田澤先生からの回答

 こんにちは。田澤です。
 術後、化学療法中ですね。
 「病理の結果に対する不安」と「化学療法の副作用による不安」が重なって「精神的にまいっている」状況だと思います。
 お気持ちお察しします。

回答

「脈管侵襲あり、というのはどういうことなのでしょう。」
⇒脈管侵襲には「リンパ管侵襲lyと血管侵襲v」があります。

  • 「リンパ管侵襲ly」
    腫瘍周囲のリンパ管内に癌細胞が入り込んでいる場合を言います(顕微鏡での観察結果です)
    程度がありly0~ly3まで4段階あります。
     
  • 「血管侵襲v」
    腫瘍周囲の小血管に癌細胞が入り込んでいる場合(これも顕微鏡での観察です)
    やはりv0~v3まで4段階あります。

◎一口に「脈管侵襲あり」と言ってもly1~3, v1~3まで程度は様々です。(ly0, v0を脈管侵襲無といいます)
 治療方針(化学療法や術後の放射線照射)の参考にします。
 

「血管に癌が通った跡があったと説明は受けましたが、これは良くないことなんですよね。」
⇒癌細胞が「血管なり、リンパ管に入り込んでいる像(顕微鏡で見て)がある」ということです。

 ただし、「血管には入り込んでも」大部分の癌細胞は「運ばれた先では生着」できません。リンパ管も同様です。
 ただ「その可能性がある」と言う事です。
 

「主治医からは、半年間の抗がん剤をやりきれば再発はほとんどない、90パーセントはないよ、と言ってくれたのですが、信じていいのでしょうか。」
⇒主治医を信じてあげてください。

 ステージ2Aとはいえ、「腫瘍径2.2cm」「リンパ節転移なし」では「殆どステージ1に近い」と言えます。
 ステージ1は「10年生存率93%」なのです。ステージ2でも80%あります。
 

「脳転移は乳がん患者に起こりやすい、とネットで見ました。」
⇒誤った情報です。

 「転移性乳癌に占める乳癌患者の割合が高い」というのが正確な表現です。
 それは「乳癌患者さんが、血行性転移(肝、肺、骨)を起こしても、(化学療法をしながら)長期生存する」事と、「乳がん患者さんの総数が多い」ことでそのようになっています。

○実際には「脳転移単独は無く」必ず「上記血行性転移を起こし、長期間を経てから」起こるのです。
 

「私のようなタイプ、ステージで脳転移が起こった事は今までありましたか?」
⇒明確には思い出せません。
 但し多くは無い事は間違いありません。

 もともと脳転移は多くはなく、更に「サブタイプ別で脳転移を比較的起こし易いと言われているのは」HER2タイプです。
 ハーセプチンが臓器転移に有効ではあるが、(分子量が大きいため)脳血液関門で阻まれて脳には効かないからです。
 

「自覚症状はどのようなものから始まるのでしょうか。」
⇒「歩いていて(自分で気づかない内に)左右どちらかに外れてしまう」とか「左右どちらかの視野異常」とか、『左右差が出ることが多い』です。
 

「最近、めまいや軽い頭痛がおきています。安静にしていると全く痛みませんが、たまに痛みます。めまいは一昨日、久しぶりに外を歩いたのですが(抗がん剤の副作用と発熱で二週間ほど家にずっといました)、そこからずっとふわふわした感じが続いています。」
⇒これは明らかに抗がん剤(FEC)の副作用です。

 脳転移ではありません。
 

「この恐ろしさが生きている間じゅう続くのかと思うと気が遠くなります。」
⇒今は「化学療法中」なので、気持ちの浮き沈みは「ある程度仕方がありません」

 ただ、「時間」とは「便利なもの」で、必ず「気分が晴れる」ようになります。
 今は余計な「ネット情報は見ないようにして」治療に集中しましょう。

 
 

 

質問者様から 【質問2 腰痛の見極めについて】

前回は丁寧な回答をしていただき、ありがとうございました。
ふわふわ感や頭痛も今はなくなり、やはり先生の言う通り副作用だったと、胸を撫で下ろしています。

今回は、腰痛の事で質問させていただきます。

骨の転移から来る腰痛と、通常の腰痛の見極め方はあるのでしょうか。

ここ数日、腰が痛みます。

朝、目が覚めると既に腰が痛く、ストレッチをしながら日常生活をしています。
もしかしたら、骨の転移では?と不安になっています。

ただ、私は
・肥満体です。70キロあります。
・抗ガン剤を打ってから今ま で、あまり運動らしい運動をしていません。
髪の毛が無いのでなかなか外に出づらく、家でパソコンやゲームばかりしています。
・家には椅子やソファというものがないので、家にいる時は床にあぐらをかいた状態で座っています。
・姿勢が悪いです
・ストレッチをすると、幾分かは楽になります。
・手術したのは右で、ポートを左に埋めている関係で、手術してから今まで、夜は仰向けで寝ています。私は小さい頃から横向きで寝る癖があり、それが少し苦痛です。

乳癌と診断される前にも、腰痛は度々ありました。
時には顔も洗えない程の痛みを感じた事もあります。ですが、その度にストレッチや湿布を使って治してきました。腰痛で病院に行った事は一度もないです。

今の痛みは、さほどひどくはありません。日常生活も普通 に過ごせています。
ただ、腰の痛みが昨日よりひどくなっている気がします。

骨転移から来る腰痛の特徴はどんなものでしょうか。
また、手術から2か月ほどで骨転移が起こった事はありましたか?

トリプルネガティブという事もあり、色々な事が不安です。
回答お願いします。

 

田澤先生から 【回答2】

 こんにちは。田澤です。
 腰痛ですね。
 もともと「腰痛持ち」の人は多いのでなかなか症状だけでは区別がつかないのが現状です。

回答

「骨転移から来る腰痛の特徴はどんなものでしょうか。」
⇒特に症状に「転移以外の腰痛との違い」はありません。

 単純レントゲン写真を撮影すれば安心できます。
 骨シンチの必要はありません。(化学療法で受診の際に主治医に話をすれば、すぐ撮影できる筈です)
 

「手術から2か月ほどで骨転移が起こった事はありましたか?」
⇒ありません。(これは断言できます)

 なので、確率的には殆ど無いのです。

◎気になることは「貯めずに」一つ一つ解決しましょう。





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