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トリプルネガティブ乳がんの再発と転移

[管理番号:608]
性別:女性
年齢:46歳
宜しくお願いします。
今年3月に乳がんと診断され、温存手術し、病理検査の結果、
ステージ2a
浸潤径 14X11
リンパ節転移 1
核グレード 3
Ki67 60%
トリプルネガティブ
と結果でした。
外科の主治医からは、転移について
無治療の場合 42%
治療した場合 24%
抗がん治療は FECx4回の後、タキサン系X4.その後放射線です。
の確率との診断でした。ただ主治医からは「その結果に再発は含まれていない。再発はまた手術で治せるから」というコメントがありました。
そういうものかな、疑問に思い腫瘍内科の先生に聞くと「それは同じと考えていいです」と言われました。再発が別であれば再発・転移合計の確率はもっと上がると思い、とても不安です。不安でたまりません。私の本当の再発転移の確率はどの程度なのでしょうか?どうか宜しくお願いします。
 

田澤先生からの回答

 こんにちは。田澤です。
 「転移」と「再発」の用語を「外科の担当医と腫瘍内科の担当医で誤解しているだけ」です。

回答

「ただ主治医からは「その結果に再発は含まれていない。再発はまた手術で治せるから」
⇒「主治医のいう再発」は「局所再発」のことです。
 これは「温存乳房内再発や腋窩リンパ節再発」のことです。
 その場合は手術で治せます。
 外科の主治医からは、転移について
・無治療の場合 42%
・治療した場合 24% 
 とありますが、ここでいう「転移」という用語は正確には「遠隔転移再発」となります。
 つまり「遠隔転移再発」と「局所再発」は別なのです。
 ○遠隔転移再発:術後に骨や肝、肺などに再発することです。
 ○局所再発:術後に温存乳房内や腋窩リンパ節など「手術した場所の」再発のことです。
 
『腫瘍内科の先生に聞くと「それは同じと考えていいです」』
⇒腫瘍内科医は用語を勘違いしているだけです。
 腫瘍内科医のいう「転移と再発は同じ」というコメントは「遠隔転移再発」という用語として同一のものという意味であり、「遠隔転移再発」と「局所再発」は全く異なるのです。
 ○腫瘍内科医は「外科医ではない」ので「局所再発が手術で摘出できる=根治可能」という認識が無いのでしょう。
 
「再発が別であれば再発・転移合計の確率はもっと上がると思い」「私の本当の再発転移の確率はどの程度なのでしょうか?」
⇒所謂、「再発・転移」とは「遠隔転移再発」のことをいい、「主治医の話した数値」です。
 「局所再発」は(温存乳房内再発など)再度手術をすれば根治できるものなので、心配ありません。
 
 

 

質問者様から 【質問2】

田澤先生、明確にお答えいただきありがとうございました。目の前の霧が晴れました。私自身が「局所再発」と「遠隔転移再発」を混同していたようです。
また様々なネット情報により惑いや怖れが増していました。今後は先生のお言葉だけを拠り所にしてこの病気を「正しく怖れる」ようにしたいと思います。
その為再度質問をさせて下さい。
・ステージ2aですが、私の病理結果からすると「早期」と言えるのでしょうか?転移率からすると2bや3a位ではないでしょうか?
・浸潤径14mm X 11mmから予後はどの程度推測されるものなのでしょうか?
・先生の御診断歴の中で転移率24%との診断の場合、実際転移される患者さんは
 感覚としてやはり4人に1人位の割合でしょうか?
・トリプルネガティブの場合、Basal-likeとNormal-Breastlikeという分類をされますが、私の場合はどちらに該当するのでしょうか?年齢的にはNormal likeで抗がん剤が効きやすい、と勝手に納得していますが、症状に特徴があるのでしょか?またそれは主治医に聞けば分かるものなのでしょうか?仮にBasal likeだとすると薬が効かず 治療法もないのでしょうか?
・FEC 3クール目ですが、過去2回に比べ キツイ日が長いです。4クールは更にキツクなりますか?またタキサン系も同じように程度が重い、蓄積型の副作用でしょうか?
・私の癌は完治するのでしょうか。それを考えると日々気持ちが晴れることはありません。
幼稚な質問ばかりで申し訳ありません。お忙しい中恐縮ですが、何卒ご回答宜しくお願いします。
 

田澤先生から 【回答2】

 こんにちは。田澤です。
 pT1c(14mm), pN1, TN 術後化学療法中ですね。
 ネットの「再発した方のブログ」や無責任に「予後不良」と煽るホームページに惑わされてはいけません。
 どうしても、「悪い方に目が行く」ものなのです。

回答

「ステージ2aですが、私の病理結果からすると「早期」と言えるのでしょうか?転移率からすると2bや3a位ではないでしょうか?」
⇒10年生存率は80%となりますのでステージⅡそのものです。
 早期乳癌を「1期まで」(10年生存率90%以上)と捉えると、残念ながら当てはまりません。
 
「・浸潤径14mm X 11mmから予後はどの程度推測されるものなのでしょうか?」
⇒実際は、この情報に「リンパ節転移個数」と「核グレード」「年齢」などを考慮して推定(過去の統計から)します。
 その値が主治医の言うところの「無治療の場合 42%  治療した場合 24%」という数値になります。
 
「・先生の御診断歴の中で転移率24%との診断の場合、実際転移される患者さんは 感覚としてやはり4人に1人位の割合でしょうか?」
⇒どちらかというと、20%程度(5人に1人)という感覚です。
 
「トリプルネガティブの場合、Basal-likeとNormal-Breastlikeという分類をされます」
⇒これは若干の勘違いがあります。
 トリプルネガティブは雑多な集団であり、「Basal-like」「Normal breast-like」だけではありません。
 所謂トリプルネガティブは「Basal-like」とそれ以外「non-BasalTNと表現します」に分けられます。
 「Normal breast-like」はトリプルネガティブである事が多いため、「non-Basal TN」の中に入る事が多いですが、「non-Basal TN」の一部にしかすぎません。
 ○つまりトリプルネガティブは
 ・Basal-like
 ・non-basal TN(Normal breast-likeもその一つだが、他にも多数)
 
「私の場合はどちらに該当するのでしょうか?」
⇒これは、マイクロアレイを用いた「発現遺伝子の解析」をしなければ解りません。
 
 「トリプルネガティブ」は免疫染色を用いた分類ですが、
 「Basal-likeもNormal breast-like」も「発現遺伝子による分類」なので、正確には一致しないのです。
 ♯因みにNormal breast-likeはトリプルネガティブである事が多いが現時点で「免疫染色では区別できない」のです。
 
「またそれは主治医に聞けば分かるものなのでしょうか?」
⇒解りません。
 主治医に聞いても「同様のコメント」となる筈です。
 
「Basal likeだとすると薬が効かず 治療法もないのでしょうか?」
⇒あります。抗がん剤です。
 Basal-likeは「予後不良群」ですが、「抗がん剤も比較的効き易い」事が知られています。
 
「FEC 3クール目ですが、過去2回に比べ キツイ日が長いです。4クールは更にキツクなりますか?またタキサン系も同じように程度が重い、蓄積型の副作用でしょうか?」
⇒抗がん剤の副作用は、「次のサイクルの時点での回復度合い」によります。
 完全に回復して「次のサイクルに臨めれば」蓄積しません。
 
「私の癌は完治するのでしょうか」
⇒それは誰にも断言できない事です。
 ただ「同条件の方の76%で完治」しているのです。
 
 

 

質問者様から 【質問3】

田澤先生、私の拙問に丁寧にお答えいただきましてありがとうございました。お礼遅くなりました。先日の御回答で強く病気に立ち向かう気持ちが出てきましたが、まだモヤモヤとしており、再度質問をさせて下さい。
・以前より先生も予後のポイントは浸潤径、と記されておりますが、その点私の場合は14mmX11mmですが、これは「大きい」のでしょうか?
・14mmが小さいとすれば、リンパに1個転移していました。浸潤径の割には早く転移してしまっている印象がありますが、このことは遠隔転移のスピードと関係あるのでしょうか?また増殖度と転移のスピードは関係あるのでしょうか?
・FECを既に3回終わり、来週4回目でその後タキサン系の投与がありますが、タキソールかタキソテールにするのか未だ決まっていません。主治医からは「様子をみながらどちらにするか決めましょう」と言われていますが、何によって薬品を使い分けをするのでしょうか?単に利便性でしょうか? 骨髄抑制の度合い?血液検査の結果でしょうか?
或いはFEC治療の結果をみて、予後を予想して使い分けするのでしょうか?再発治療を想定して選ぶようなこともネット(またネットですが。。)で見たことがありますが。
・FEC終わってすぐにタキサンでしょうか?数週間あけるのですか?
またまた初歩的な質問で申し訳ございませんが、宜しくお願いいたします。
 

田澤先生から 【回答3】

 こんにちは。田澤です。
以前
ステージ2a
浸潤径 14X11
リンパ節転移 1
核グレード 3
Ki67 60%
トリプルネガティブ
として相談いただいた方ですね。

回答

『14mmX11mmですが、これは「大きい」のでしょうか?』
⇒小さいです。
 pT1(≦20mm)は「小さい」です。
 
「14mmが小さいとすれば、リンパに1個転移していました。浸潤径の割には早く転移してしまっている印象がありますが、このことは遠隔転移のスピードと関係あるのでしょうか?」
⇒関係ありません。
「リンパ行性転移:リンパ管からリンパ節に転移」と「血行性転移:血管から臓器に転移」は全く別ものです。
 
「また増殖度と転移のスピードは関係あるのでしょうか?」
⇒関係ありません。
 増殖度は「核分裂している細胞の割合」などで「推し量る」事ができますが、「転移のスピート(もしくは転移し易さ)」は予想することができません。
 
「タキソールかタキソテールにするのか未だ決まっていません」
⇒「タキソール(パクリタキセル)」と「タキソテール(ドセタキセル)」の順位は(使用法とともに)決まっています。
 パクリタキセル(毎週投与)>ドセタキセル(3週毎投与)>パクリタキセル(3週投与)です。
 だから現実的には「パクリタキセル(毎週投与)」もしくは「ドセタキセル(3週投与)」となる筈です。
 どちらを選ぶかは、「毎週通院するのが可能(現実的)か?」「より効果を狙うか?」「1回当りの副作用が軽い方がいいか?」などで決まります。
 私の場合にはドセタキセル(3週投与)を選択することが多いです。
 
「FEC終わってすぐにタキサンでしょうか?数週間あけるのですか?」
⇒3週空けます。
 つまりFEC5回目をやるのと同じタイミングです。
 ○3週投与の薬剤は次の薬剤も3週後だし、毎週投与の薬剤は次の薬剤も翌週なのです。 
 
 

 

質問者様から 【質問4】

田澤先生、早速御回答いただきありがとうございました。明確に御回答いただけるので知らない故の不安が解消され、やるべき事をやる気持ちが出て参りました。これも先生のおかげです。
ところで前回御回答いただいた内容でまた疑問がわいてまいりました。お忙しい中、恐縮ではございますが、また拙問にお答えいただければ幸いです。
1. 血行性転移について:
私の場合、手術後の病理検査で脈管侵襲について「リンパ管侵襲有り、血管侵襲無し」との診断でした。前回の先生の御回答には、血行性転移は血管から臓器に転移すること、とありました。血管侵襲は無いので、1)血液への浸潤はなく臓器への遠隔転移の可能性は無い、と考えていいものでしょうか?或いは2)取り除いた原発巣からだけでは血管への侵襲の有無は判らず、血行性転移の可能性があり、そのために抗がん剤治療をするということでしょうか? 仮に1)だとすれば怖れるべきは「遠隔転移再発」ではなく「局所再発」という理解で良いのでしょうか?
2.パクリタキセルとドセタキセル:
1回あたりの副作用はパクリタキセル毎週投与が一番軽いのでしょうか?またより効果を狙う場合もパクリタキセル毎週>ドセタキセル3週毎となるのですか?であればパクリタキセル毎週投与が一番なのでしょうが、先生がドセタキセルを選択されるのは利便性の点でしょうか?お答えに対する読解力が不足しておりすみません。病状に適した最大の効果がある薬を選択したいと思いますのでご助言をお願いいたします。どうか宜しくお願いいたします。
 

田澤先生から 【回答4】

 こんにちは。田澤です。
 それでは回答します。

回答

『手術後の病理検査で脈管侵襲について「リンパ管侵襲有り、血管侵襲無し」との診断でした』
⇒「2)取り除いた原発巣からだけでは血管への侵襲の有無は判らず、血行性転移の可能性があり、そのために抗がん剤治療をする」が正解です。
 正確に言うと…
 「リンパ管侵襲有り、血管侵襲無し」という(原発巣の)病理所見は「病変のごく一部」を顕微鏡で見た評価です。
 本当に、病変全体を顕微鏡で隈なく見れば、「血管侵襲も少しは確認できる」かもしれません。
 「リンパ管侵襲も血管侵襲も」あくまでも目安(参考)なのです。
 
「1回あたりの副作用はパクリタキセル毎週投与が一番軽いのでしょうか?またより効果を狙う場合もパクリタキセル毎週>ドセタキセル3週毎となるのですか?」
⇒どちらも、その通りです。
 
「先生がドセタキセルを選択されるのは利便性の点でしょうか?」
⇒まさにその通りです。
 利便性には
 ①患者さん側:毎週来院では「大変」
 ②病院側:全員が毎週「化学療法ベッドを占拠」すると、ベッド不足となる事もあり得る。
 ♯ただし、病院側の事情は「化学療法ベッドのキャパシティ」によって一概には言えません。
 
「病状に適した最大の効果がある薬を選択したい」
⇒毎週パクリタキセルがいいと思います。
 
 

 

質問者様から 【質問5 トリプルネガティブ乳がんの再発と転移】

田澤先生、こんにちは。先日も丁寧に御回答いただきありがとうございました。FEC治療中で副作用の為お礼が遅くなりました。その後、田澤先生のアドバイスを持って今後のタキサン治療につき主治医に問い合わせしましたところ、
- 次はパクリタキセル毎週投与
- 選択の理由は「米国で一般的に使用されていることから」
- ドセタキセルの場合、日本人には2/3程度に薬を減量して使用する為 効果薄い。
とのことでした。田澤先生のお答えではパクリタキセル毎週投与が最大効果とのことでしたので主治医の選択自体は納得しておりますが、FECの治療効果につき現時点わからない、とのお話の中、パクリタキセル毎週投与というのは、私のようなトリプルネガティブ ステージ2aでは当たり前なのですか? それともパクリかドセタキセルのどちらを選択するのは病状には関係なくお医者様の好みでなのでしょうか? FECする前、主治医の先生は、「パクリタキセルかドセタキセルは経過をみて決めましょう」とおっしゃっていたので、実は経過が悪くて効果の高いパクリタキセル毎週投与を決めたのでは?と  思い、再度質問させていただいた次第です。お忙しいところ誠に恐縮ですが、ご意見お聞かせください。
 

田澤先生から 【回答5】

 こんにちは。田澤です。
 FECの後のタキサンとしてweekly PTXを勧められたのですね。
 担当医の「選択の理由として挙げられているもの」は何れも妥当だと思います。
 これは、ただ単に、その後「自分で調べたり、製薬会社の担当者らに聞いたりして」そのように決めたのだと思います。
 勿論「術後補助療法」では「治療効果など全く不明」なので、「経過とは無関係」なのは言うまでもありません。

回答

「パクリタキセル毎週投与というのは、私のようなトリプルネガティブ ステージ2aでは当たり前なのですか?」
⇒当たり前ではありません。
 (以前の回答にも記載したように)パクリタキセルとするのか、ドセタキセルとするのかは全く決まっていません。
 Weekly PTXで最大効果が期待できるので、「主として、そちらを選択」するのか、「3週間に1回投与のDTXを選択」するのかは、「患者さん側の希望」と「医師の好み」によるのです。
 
「それともパクリかドセタキセルのどちらを選択するのは病状には関係なくお医者様の好みでなのでしょうか?」
⇒そうです。
 今回のケースでは「担当医の考え方(好み)」が反映しています。
 
「実は経過が悪くて効果の高いパクリタキセル毎週投与を決めたのでは?」
⇒全く違います。
 「術後補助療法」に「経過が悪い」などという「効果の指標など存在しない」のです。
 『やるべきものを(効果は定かではないが)粛々と進める』これが補助療法なのです。
 
 

 

質問者様から 【質問6 トリプルネガティブ乳がんの再発と転移】

田澤先生、お礼が遅くなりました。先生が私の質問に丁寧にお答えいただき、おかげさまで乳がん、特にトリプルネガティブという病気を必要以上に怖れることがなくなりました。正しい治療を行い、後は普通に生活することが一番大事なんだと思って今は治療に集中しています。先生はお忙しいのは充分承知ですが、今後も是非とも宜しくお願いいたします。
私はFEC4回目を終了して、来週よりパクリタキセル毎週投与になります。先生もどなたかへの御回答の中で、FEC終わったら後は天国みたいなもの、と書かれてましたが本当でしょうか? そもそもパクリタキセルには①副作用のピークはあるのでしょうか?車の運転は大丈夫でしょうか?②副作用の程度は個人差あるのでしょうが、生活面の支障はないのですか?私はFECの時、投与日夕方から1週間は全く動けず、自分の体が自分でないような状態でしたので、あれがまた12回も続くのであれば 完遂する自信がありません。③最近3月に手術した傷口(リンパ節レベル2郭清)が腫れている?ような感じですが、抗がん剤のせいでしょうか?
主治医の先生はパクリタキセルについて「注射の時のアルコールが大丈夫なら問題ないよ」と言ってくれるのですが、不安が根本から解消されず、不安なままです。
すみませんが宜しくお願いします。
 

田澤先生から 【回答6】

 こんにちは。田澤です。
 Weekly PTXですね。
 通院は大変ですが、副作用の心配は大丈夫です。

回答

「FEC終わったら後は天国みたいなもの、と書かれてましたが本当でしょうか?」
⇒「アンスラサイクリン」を行ってきた場合、「タキサンに変更した際には楽に感じる」ことが多いです。
 特に「weekly PTX」は通院は大変ですが、副作用は「FECとは比較にならず」(FECが大変だった方にとっては)天国にも感じるでしょう。
 
「副作用のピークはあるのでしょうか?」
⇒ピークはありません。
 少量投与なので、ピークを感じることは無く「いつのまにか」副作用もなくなるでしょう。
 
「車の運転は大丈夫でしょうか?」
⇒当日は点滴にアルコールが入っている(ビール換算で200ml)し、抗アレルギー剤の眠気があるので「車での来院は避けてください」(法的に危険運転となるのかは不明ですが)
 それ以外は勿論大丈夫です。
 
「生活面の支障はないのですか?」
⇒支障は殆ど無い筈です。
 「手指の痺れ」が気になる方もいらっしゃいますが、それ程強くは無い筈です。
 
「最近3月に手術した傷口(リンパ節レベル2郭清)が腫れている?ような感じですが、抗がん剤のせいでしょうか?」
⇒抗がん剤の副作用ではないと思います。
 担当医に診てもらいましょう。
 
 ○weekly PTXは「通院が頻回」である事を除けば「効果と副作用が高い次元でバランスされた」とてもいい治療です。
 怖がる必要はありません(拍子抜けするでしょう)是非、完遂してください。
 
 

 

質問者様から 【質問7】

田澤先生、早々に御回答いただきありがとうございました。
FEC治療は大変辛かったものですので、薬を変えてからも、これがまだ12回も続くのは気が遠くなるような思いがありましたが、先生に仰っていただき、安心して治療を続けられると思います。ありがとうございました。
一つだけお答えお願いします。来週よりパセリタキセルですが、抗がん治療と生理不順は関係あるのでしょうか?私は2週間以上遅れています。
暑い日が続きますが、お体に気をつけられて診察や治療、そしてこのサイトで先生の多数の患者の為にご活躍を祈念しております。
 

田澤先生から 【回答7】

 こんにちは。田澤です。
 お気遣いいただき、ありがとうございます。

回答

「抗がん治療と生理不順は関係あるのでしょうか?」
⇒関係あります。
 質問者の場合は「FECの中でC:エンドキサン」による卵巣毒性が原因です。
 
○最終的に「卵巣毒性によって」化学療法閉経となるかどうかは、「年齢」なども関係します。
 
 

 

質問者様から 【感想8】

田澤先生、お答えいただきありがとうございました。
これで不安なくこれから12週間のパクリタキセル治療に集中できると思います。
その後放射線治療があり、治療完遂までまだ先は長いですが、頑張れそうです。
放射線治療が始まれば質問させていただくことになるかもしれませんが、その時はまた宜しくお願いいたします。
本当にありがとうございました。
 
 

 

質問者様から 【質問9】

田澤先生 お久しぶりです。
以前ステージ2A、リンパ節転移1、トリプルネガティブで質
問させていいただきました。
そのあと FECx4、PTX x 12、放射線12回終了し、
来月術後1年になります。
1)先日人間ドックの結果で腹部リンパ節腫脹疑いとありました。
11mmx3mm 膵臓頭部腹
側とのことで経過観察1年後と表記されておりました。
乳がんの転移ということでしょうか?
その他 胃の内視鏡では表層性軽度の胃炎、穹窿部全体発赤、胃ポリープ 胃体部全体隆起とあり、あとLDHも225と若干高めでした。
2)そもそもリンパ管侵襲となると局所再発のみならず、遠隔部のリンパ節への転移も可能性あるのでしょうか?未だにリンパ侵襲、血管侵襲についての整理ができません。
お忙しい中恐縮ですが よろしくお願いします。
 

田澤先生から 【回答9】

こんにちは。田澤です。
「1)先日人間ドックの結果で腹部リンパ節腫脹疑いとありました。11mmx3mm 膵臓頭部腹側とのことで経過観察1年後と表記されておりました。乳がんの転移ということでしょうか?」
⇒こんなところに乳癌は転移しません。
 ご安心を。
 また、もしも「そんな重大な事」であれば「経過観察1年後」というのは「如何にも不自然」に思いませんか?
 
「2)そもそもリンパ管侵襲となると局所再発のみならず、遠隔部のリンパ節への転移も可能性あるのでしょうか?」
⇒「リンパ管侵襲」とか「血管侵襲」を気にするのは(1年も経ったのだから)もうやめにしましょう。
 実際のところ、「どの程度の意義があるのか」良く解っていないのです。