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トリプルネガティヴ

[管理番号:4139]
性別:女性
年齢:52歳

はじめまして。
田澤先生。

乳ガンと診断を受けてから、拝見させていただいておりました。
質問させていただきたく、宜しくお願い致します。

11/(下旬)に左乳房全摘、同時再建手術を受けました。
トリプルネガティヴです。
ステージ2aと聞いていましたが、生検結果の時には、ただ、2とだけおっしゃられました。
浸潤径2cm、リンパ節、血管への転移はなし。
核異型度3、増殖能80%
抗がん剤治療を来月から始めることになっています。
以上の結果からも、別の方の質問の返答を読ませていただいても、抗がん剤治療は必要と考えるしかないかと思っています。

そして、もう一つ気になる結果があります。
手術前の検査で、腫瘍マーカーのCEAが22.5Hと出ていましたが、全身ペットCTでは他には写っておらず、こういうのを出す乳ガンもありますからということでしたが、術後2週間での血液検査で、13.3Hでした。

先生は、半減しているし、転移なら減らないから、一か月くらいかけて下がっていくこともありますので…との説明。
ただ、他にガンがあることもあるとのこと。
私が不安でしたので、自分から全身検査しなくてもいいのですか?と尋ねたところ、じゃ、抗がん剤もやるので、CTやりましょうかということで、(下旬)日に骨シンチと合わせて検査することになりました。

以上のことから質問ですが、
? この腫瘍マーカーは他にガンがあること、または、乳ガンの細胞が全身に拡がっていることを示しているのでしょうか…。
それとも、本当に一か月くらいで正常値になると推測できるものなのでしょうか。

?被曝量を考えると多いと思いますが、やはりCT検査は受けるべきでしょうか。

?乳ガンの生検結果に戻りますが、増殖能80%とはかなりな数値だと思います。
100%、90%ということもあるのですか?

?それでも自身としては、局所だけで増殖したものと信じたいのですが、そういうタイプも実際にあるのでしょうか。

いろいろと申し訳ありません。
ご回答を、どうか宜しくお願い致します。

 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。

「手術前の検査で、腫瘍マーカーのCEAが22.5Hと出ていましたが、全身ペットCTでは他には写っておらず」
⇒PETで異常無なので、通常は経過観察となるでしょう。

「他にガンがあることもある」「私が不安でしたので、自分から全身検査」
⇒気持ちは解ります。
 ただ、その場合に「CTや骨シンチを提案している担当医には全く賛成できません」(CT+骨シンチ=PET と考えてください)
 通常、その場合には(そんな無駄な検査ではなく)消化管の精査(上下部内視鏡)をすべきです。
 ♯腫瘍マーカーが上がるような大腸がんが存在していれば、PETで陽性と出るのが通常ですが…

「この腫瘍マーカーは他にガンがあること、または、乳ガンの細胞が全身に拡がっていることを示しているのでしょうか…。それとも、本当に一か月くらいで正常値になると推測できるものなのでしょうか。」
⇒手術により半減していることをみると、(通常、稀ですが)「原発巣(手術で摘出した腫瘍)により腫瘍マーカーが上がっていた」と考えるのが妥当です。

「?被曝量を考えると多いと思いますが、やはりCT検査は受けるべきでしょうか。」
⇒上記コメント通り…
 CTや骨シンチは、(PETを行っているのだから)無駄です。


「?乳ガンの生検結果に戻りますが、増殖能80%とはかなりな数値だと思います。
100%、90%ということもあるのですか?」

⇒Ki67は細胞分裂期にある癌細胞の割合(%)をみています。
 90%、100%もあります。

「?それでも自身としては、局所だけで増殖したものと信じたいのですが、そういうタイプも実際にあるのでしょうか。」
⇒普通はそうです。


質問者様から 【結果2 】

5年経過観察終了しました
性別:女性
年齢:57歳
病名:トリプルネガティブ乳がん
田澤先生の診察:[診察なし]
田澤先生の手術:[手術なし]

田澤先生

その節はご回答くださり、ありがとうございました。
お陰様で5年経過観察を終了いたしました。
こんなに長くご報告もしないままで、本当に申し訳ありませんでした。

あの頃は恐怖心が先に立って、拙い質問をしていましたが、本当に救われました。

結果ですが…

①術後、FEC、ドセタキセルの抗がん剤治療後、CEAは一度は5まで下がり、その後は6、7、6代を5年間推移してきました。
喫煙はしません。
主治医からも許容範囲内であることは言われていたので、この範囲ならさほど心配はしていませんでした。
(前回、私の言葉が足りず…、主治医は経験も豊富な患者思いのとてもいい先生です)

最後の診察時に初めて8を超えましたが、私の希望で再度数ヶ月後に検査したところ、6.3まで落ちていたので、ほっとしたのは、5年と半年後でした。

経過観察は終了ということで、
近くのクリニックで、また一年後にマンモ検査などと併せて、血液検査もしていただき、経過を見ていただくことになりました。
クリニックの先生からも、5年経っていれば、「再発はほぼないでしょう」と言っていただけました。

②ドセタキセルを投与されていた時は、カラダの痛みと腹部にぐっと板を差し込まれているような感覚と痛みが続き、今もなんとなくそれは続いています。
おそらく、私の痩せ型の体型とか、歪みとか、同じ側の足先にだけ痺れが軽く残るのも、そういったことが関係しているのではと感じています。
大腸や胃の内視鏡、腹部エコーでも問題は無く、
ひき続き定期的な検査はしていくつもりです。

ご報告は以上です。

田澤先生のQ&Aが、どれほど心強かったことかとお礼を申し上げます。
本当にありがとうございました。
長文、失礼いたしました…。

<Q&A結果>

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【結果】の送信は、【質問】として扱わないので
再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
2022/4/27(本日から可能)
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