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74歳トリプルネガティブの治療法について

[管理番号:3826]
性別:女性
年齢:74歳
田澤先生こんにちは。
74歳の母について質問です。
超音波下のマンモトームを先生にしていただき、母は手術を決心することができました。
ありがとうございます。
9月上旬に左乳房全摘手術、リンパ節郭清を受けました。
先日主治医から組織の結果の説明がありました。
・しこりはないけれど、癌のあった範囲は6センチ
・トリプルネガティブで抗がん剤しか効かない
・浸潤癌でリンパ管も浸潤あり
・リンパ節にも転移があったため、3個リンパ節をとりました
74歳の母は腎機能がやや悪く治療はしていませんがBUN、CREが高めです。
喘息治療中で総合感冒薬、抗生剤、鎮痛剤のどれかわかりませんが全身に薬疹がでました。
体質のこともあり、主治医も点滴抗がん剤はしたくない。
飲み薬の抗がん剤を飲むか飲まないかを今度の診察までに決めるておくように言われました。
主治医から組織結果の報告書がいただけず、説明も細かくしてもらえず、情報が少ないこと、抗がん剤を飲む決意をしたら、抗がん剤の説明をする。
抗がん剤を飲まなかった時の予後や生存率、抗がん剤を飲んだ時の副作用についての説明がなく、決意をする情報が少ないので悩んでいます。
主治医は質問をすると、だまっていなさい。
と言われてしまうので、どのようにコミュニケーションをとれば、詳しく説明してくださるのかも悩みです。
ここからが質問です。
①母の年齢、体質、状態から、田澤先生でしたら、どのような治療を考えられますか?
②今の病院は放射線治療をしない方針ですが、全摘でもリンパ節転移があった時は放射線治療をしたほうが良いですか?母の既往症でもできますでしょうか?かかっている病院と違う病院にトモセラピーHDAがあります。
そちらで治療をしたほうがよろしいでしょうか?
③主治医からの説明が、いつも少ないので、正直不安です。
今度の診察では詳しく、組織結果や抗がん剤の副作用など、お聞きする予定ですが、あまり期待できないです。
セカンドオピニオンや転院も考えるようになっていますが、セカンドオピニオンを受けると、主治医との関係はさらに難しくなる不安もあります。
現在○○在住ですが、田澤先生のお勧めな先生はいらっしゃるでしょうか?
④逃げになってしまうかもと思いますが、抗がん剤治療を出来なかった場合、健康食品のサプリメントも考えてしまいます。
もし、健康食品を摂取する場合、主治医に飲む前に飲んでも良いか許可をとったほうがよろしいでしょうか?
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
残念ですが「浸潤径やリンパ節転移の個数(3個取ったとはありますが、転移の個数についての記載がありません)」が不明なので一般的なコメントとなることをご容赦ください。
「①母の年齢、体質、状態から、田澤先生でしたら、どのような治療を考えられますか?」
⇒上記のように…
 病状が不明ですが…
 70歳以上では「抗ガン剤を積極的には勧めない」と思います。(特にご家族ご本人に不安があれば尚更です)
「②今の病院は放射線治療をしない方針ですが、全摘でもリンパ節転移があった時は放射線治療をしたほうが良いですか?」
⇒リンパ節転移個数が不明なのでコメントできません。
 ただし、(温存照射とは異なり)「全摘後の照射は、絶対的なものではない」という捉え方も必要です。(特に肺炎などが気になるのであれば)
「現在○○在住ですが、田澤先生のお勧めな先生はいらっしゃるでしょうか?」
⇒残念ながら…
 いません。
「もし、健康食品を摂取する場合、主治医に飲む前に飲んでも良いか許可をとったほうがよろしいでしょうか?」
⇒主治医も「聞かれても、却って困る」と思います。
 ○あまり「特殊なものではなく」常識の範囲内にしましょう。
 
 

 

質問者様から 【質問2】

田澤先生こんにちは。
74歳の母について、お返事をいただき、ありがとうございます。
先日診察があり、組織の結果の報告書はやはりお願いしてもいただけませんでしたが、
主治医から以前よりも少し詳しく結果を聞きだすことが何とかできました。
内服する抗がん剤の説明がありました。
間がなく、繰り返しの質問になりますが、よろしくお願いいたします。
9月上旬に左乳房全摘手術、腋窩リンパ節郭清を受けました。
主治医からの組織の結果説明
・浸潤癌で特殊型
・リンパ節転移の数は9個中の1個に転移あり
・腫瘍の大きさは塊でないが、6センチ×2センチの広がり
・グレード3
・血管やリンパ管に浸潤あり
・トリプルネガティブ
・HER2やKi-67の数値は教えていただけず
主治医からの治療法の説明は
エンドキサンの内服薬(量はわかりませんが)を2週間飲んで1週間休むことを半年間繰り返す。
組織の結果から全身に癌が散らばってる可能性が強い。
術後1カ月で抗がん剤治療を始めないといけないから、飲む気があるなら早く決めなさいと説明がありました。
ただ、母本人も家族も、副作用が弱い?
エンドキサンでも内服するのは、かなり不安があり、短期間でも経過をみる入院をお願いしましたが、出来るわけないと言われました。
エンドキサンについても、この薬が母に効くか効かないか、副作用が出るかは、やってみないとわからない。
副作用は出た時に考えれば良いのじゃないの?と言われますが、かなり不安です。
主治医はエンドキサン飲まなかったら、転移再発30%、飲んだら15%に下がると言われていました。
以前も申し上げましたが、母は腎機能がやや悪く、(今回の採血結果はBUN23、CRE1.07、GFR換算糸球体濾過量女性38.7)
喘息治療中で総合感冒薬、抗生剤、鎮痛剤どれかわかりませんが全身に薬疹が出ました。
放射線治療については、やはりこちらの病院では、いっさいしない方針のようです。
ここからが質問です。
①繰り返しになってしまいますが、母の検査結果、年齢、体質から、田澤先生でしたら、どのような治療を考えられますか?
抗がん剤エンドキサンの治療について、母にとって効果、副作用、体質からどのように考えられますか?
②今の病院では放射線治療はしない方針ですが、全摘でリンパ節転移が9個中1個で母の体質の場合、放射線治療について、どのように考えられますか?
③田澤先生でしたら、74歳母の検査結果から5年、10年の再発率はエンドキサンを飲んだ時と、飲まない時と何%ぐらいになると思われますか?
④もしも、転移してしまった場合は、母の年齢、体質でも強い抗がん剤治療となるのでしょうか?
それとも治療をせず、緩和ケアをしていくことになるのでしょうか?
⑤現在の病院で1番不安に思うことは、副作用にたいして、あまり重視されていないことと、説明を詳しくしていただけず、質問もあまり聞きいれていただけないことです。
相談室もあり、相談しましたが、先生が正しいと言われます。
緩和ケア科もあり、癌に関するささいな相談に応じるとうたわれていますが、相談室に相談をしても紹介されず、母も家族も、かなり不安と不眠の生活を送っています。
セカンドオピニオンも何回も考えますが、主治医がかなり機嫌が悪くなる予測がつきますので、怖くてセカンドオピニオンにもためらいがあります。
一般的にも、今の時期に緩和ケア科にかかるのは、おかしなことなのでしょうか?
どこの総合病院も、似たような対応が多いのでしょうか?
主治医の機嫌をそこねずに、セカンドオピニオン、転院する方法はあるのでしょうか?
繰り返しの質問となってしまいますが、よろしくお願いいたします。
 

田澤先生から 【回答2】

こんにちは。田澤です。
ご本人も理解されているようですが…
最低1週間は空けるように重ねてお願いします。
「エンドキサンの内服薬(量はわかりませんが)を2週間飲んで1週間休むことを半年間繰り返す。」
⇒全く根拠のない治療です。(標準治療ではありません)
「組織の結果から全身に癌が散らばってる可能性が強い。術後1カ月で抗がん剤治療を始めないといけない」
⇒これも「全く根拠がない」
 コメントする気にもなりません。
「放射線治療については、やはりこちらの病院では、いっさいしない方針」
⇒リンパ節転移1個だから不要です。
「母の検査結果、年齢、体質から、田澤先生でしたら、どのような治療を考えられますか?」
⇒70歳以上だから「無治療」です。
「抗がん剤エンドキサンの治療について、母にとって効果、副作用、体質からどのように考えられますか?」
⇒効果も副作用も全く不明(治療自体不明です)
「②今の病院では放射線治療はしない方針ですが、全摘でリンパ節転移が9個中1個で
母の体質の場合、放射線治療について、どのように考えられますか?」

⇒4個以上でないから、当然行いません。
「③田澤先生でしたら、74歳母の検査結果から5年、10年の再発率はエンドキサンを飲んだ時と、飲まない時と何%ぐらいになると思われますか?」
⇒エンドキサンでのデータなど(当然)ありません。
「④もしも、転移してしまった場合は、母の年齢、体質でも強い抗がん剤治療となるのでしょうか?それとも治療をせず、緩和ケアをしていくことになるのでしょうか?」
⇒状況しだいでしょう。
 (術後補助療法とは異なり)再発ならば、抗ガン剤は全てが適応となります。
 副作用が弱い抗ガン剤はいくらでもあるのです。
「一般的にも、今の時期に緩和ケア科にかかるのは、おかしなことなのでしょうか?」
⇒再発でもないのに「緩和ケア」にかかる必要はありません。
「主治医の機嫌をそこねずに、セカンドオピニオン、転院する方法はあるのでしょうか?」
⇒担当医のキャラクターまでは予測することは困難です。
 治療法としてのセカンドオピニオンは「常識の範囲内」ですが…