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トリプルネガティブ増殖スピード 

[管理番号:2096]
性別:女性
年齢:47歳
初めまして
6月に後半に妻が胸にしこりを覚え受診しました
検査の結果トリプルネガティブ 約14mm グレード3 増殖スピード 高値
PET検査の結果 骨、肺、肝臓への転移は認めないとのことでした
先生からは術前薬物療法を行い乳房温存術との説明を受けました
7月21日よりEC療法を3ケ月、タキソテール療法4回目が間もなく終了します。
タキソテール療法 2回目の11月4日には約7.6mmとかなり小さくなっていた
のですが、11月24日 3回目頃には本人もまた大きくなったのが自覚でき先生に
調べていただきましたが、前回と変わらないとのことでした。
しかし、4回目の12月15日には12mmと当初の大きさに近づきまた、皮下出血
のような症状が確認されました。
これにより当初16年1月後半に予定していた手術を約1ケ月早め明日行うことにな
りました。
長い前置きになり申し訳ございません
*このように短期間で大きくなるものでしょうか?
*リンパ節にも小さな影がありましたがこれも小さくなっているとゆことは転移が考
えらますでしょうか?
*先生は術後に仮に転移が見つかった場合乳房なら放射線療法があるが、それ以外な
ら様子をみるとおっしゃいますが、何か治療法はないのでしょうか?
宜しくお願いいたします。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
今更行っても仕方が無いですが…
最初の時点で「14mm」であれば、そのまま温存すべきで「術前化学療法する必要」は全くありません。
今回の経緯を見ている限り、「ECは効果があった」ようですが、明らかに「タキソテール(ドセタキセル)は無効」であり、「小さくなった腫瘍が再増大」しています。
○術前抗がん剤はリスクの有る治療なのです。 「トリプルネガティブだから抗がん剤は聞くだろう」という安易な気持ちで行うべきではないと思います。
○腫瘍径14mmで術前抗がん剤をしたことに、担当医が反省してくれればいいのですが…
「*このように短期間で大きくなるものでしょうか?」
⇒タキソテールが無効であったためです。
 ECで抑性されていた癌細胞が増殖は始めたからです。
 
「*リンパ節にも小さな影がありましたがこれも小さくなっているとゆことは転移が考えらますでしょうか?」
⇒もともと(化学療法前)はどうだったのですか?
 あくまでも「化学療法前の画像診断で判断」すべきです。
 
 ○不必要な「PET」を撮るより先にすることがあります。きちんと「リンパ節の評価をすべき」です。
 化学療法により「小さくなれば転移、変わらなければ転移でない」などは信用できません。
 「転移していたとしても」抗がん剤に反応するとは限らないからです。
 
「*先生は術後に仮に転移が見つかった場合乳房なら放射線療法があるが、それ以外なら様子をみる」「何か治療法はないのでしょうか?」
⇒この「転移」というのは「手術して摘出したリンパ節に転移が見つかった場合」という意味ですね。
 術前に「術後行うべき」抗がん剤をしているのだから、「術後補助療法」の適応はありません。
 リンパ節は「もしも転移していたとしても」それは郭清しているのだから問題はありません。