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母(58)がトリプルネガティブ乳がんです

[管理番号:1907]
性別:女性
年齢:58歳
はじめまして、初めてメール致します。
私の母の乳がんのことで先生にご相談したいことがあります。
長文になってしまいますがどうぞよろしくお願いいたします。
ます発見から告知までの流れを説明致します。
母が左胸上部のしこりに気がついたのは今年の9月頃。北斗さんのことをニュースで知り自分で確認したところ気がついたようです。
最寄りの総合病院で10月に検査し乳がんと診断され、県のがんセンターへ紹介状を書いてもらいました。
がんセンターにて11/16に初診、11/20と11/25にCT、MRI、骨シンチ、左胸しこりの細胞診をしてもらい、11/30に検査結果の説明と告知をされました。
検査結果は以下の通りです。
【検査結果】
◯トリプルネガティブ乳がん
◯左胸上部にしこりが一つ
◯しこりの大きさ1.9~2.2㎝程
(がんセンターの初診11/16では、総合病院で10/30に撮ったCT画像をもとに1.4×1.4と言われましたが、これは進行しているということでしょうか?)
◯ステージ2
(わきのリンパ節は11/30に細胞診をしたので結果は12/9までわかりません)
◯肺、肝臓、骨への転移なし
◯CTとMRIは造影剤を使って行い、画像診断では左胸の一箇所以外は今のところ見当たらない
また、以下に病理組織診断の結果を記載します。
<Diagnosis>
Invasive ductal carcinoma of the left breast, needle biopsy -f -Histological
grading: Grade3 (tubule and gland formation=3 , nuclear
pleomorphism=2 , mitotic counts=3)
-ER(-),PgR(-)(<1%),HER2: score 1+
<Comments>
左乳房A領域から採取された合計4本の針生検検体が提出されています。
4本の針生検検体全てに腫瘍組織が採取されています。
腫瘍部ではクロマチンが増量し、膨大や核形不整のある異型核と好酸性の胞体を持つ腫瘍細胞が不整な大小の胞巣状構造や策状構造を形成しているのを認めます。
一部に脂肪組織への浸潤も認められます。核分裂像が強拡大1視野に3個程度認められます。Invasive ductal carcinomaの所見で
す。
腫瘍のhistological gradingについてはtubule and gland
formation=3 , nuclear pleomorphism=2 , mitotic
counts=3であり、Grade=3です。
免疫染色で腫瘍細胞はER陰性です。PgRについてはごく少数核陽性となる腫瘍細胞を認めますが全体の1%未満であり、陰性と判断します。
HER2についてはscore1+です。
担当医からは全摘ではなく温存で大丈夫そうですと言われましたが、それは本当でしょうか?
しこりの大きさや位置で判断されているのでしょうか?
それともしこりが一箇所のみだからなのですか?
浸潤径は術後の病理検査をしないとわからないものなのでしょうか?
(担当医からは特に説明はありませんでした)
脂肪組織に一部浸潤とはどのような状態なのですか?
担当医の方は物腰柔らかで丁寧に言葉を選びながら話してくださいますしこちらが質問をすれば答えてくださいますが、こちらも何を聞けば良いのかわからず先生が説明不足なのではないかとそんな気がしてしまいます…。
面と向かって先生に手術のことを聞くのも、母がいるので躊躇ってしまいました。
とにかく今心配なのは、左胸にある悪の根源であるがん細胞を温存術できれいに取りきれるのか、ということです。
母も今ある左胸のしこりを確実に取ることを希望しています。
(トリプルネガティブであることと、浸潤がんであるため、見えないがん細胞が全身にまわってしまっている可能性ありと説明を受けたので術後の全身治療に関しては抗がん剤を使うことで納得はしています)
長々と申し訳ございません、ここまで読んでくださりありがとうございます。
ご多忙の中大変申し訳ございませんが、先生の考えをお聞かせいただけると幸いです。
どうぞよろしくお願いいたします。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
「担当医からは全摘ではなく温存で大丈夫そうですと言われましたが、それは本当でしょうか?しこりの大きさや位置で判断されているのでしょうか?それともしこりが一箇所のみだからなのですか?」
⇒腫瘍も小さい(2cm程度)し、「単発」で「有る程度、乳頭から距離がある」ということだと思います。
 
「浸潤径は術後の病理検査をしないとわからないものなのでしょうか?(担当医からは特に説明はありませんでした)」
⇒手術標本で「病変全体を評価」して計測するのです。
 
「脂肪組織に一部浸潤とはどのような状態なのですか?」
⇒通常の「浸潤癌」の殆どが「脂肪組織浸潤」しています。
 
 乳腺の外側は「脂肪組織に囲まれている」のです。
 
「トリプルネガティブであることと、浸潤がんであるため、見えないがん細胞が全身にまわってしまっている可能性ありと説明を受けたので術後の全身治療に関しては抗がん剤を使うことで納得」
⇒考え過ぎです。
 
「トリプルネガティブであること」
⇒ただ単に「ホルモン療法が効かない」から
「抗がん剤をするべき」サブタイプであるということです。
 
「浸潤がんであるため、見えないがん細胞が全身にまわってしまっている可能性あり」
⇒(トリプルネガティブだからという意味ではなく)浸潤癌である以上「術後補
助療法が必要である」ということです。
 
○心配な気持ちは十分わかりますが、「変なネットの情報に影響されて」状況を見誤っているようです。
 私にはシンプルに「腫瘍径の小さな早期乳癌」ただ「トリプルネガティブだから、術後補助療法としては抗がん剤をもちいるべき」というだけです。