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T/C療法以外の抗がん剤治療について

[管理番号:1422]
性別:女性
年齢:42歳
はじめまして。お忙しいのに申し訳ありませんが、どうしてよいかわからず悩んでおります。
ご意見お聞かせ願えたら、と思います。
8月に右乳房全摘をし、抗がん剤治療をはじめたところです。
病理結果
腫瘍の大きさ:2.8cm
組織型:浸潤癌、充実腺管癌
リンパ節転移:0/2個
腫瘍の悪性度:Grade3
ホルモン感受性:陰性
Her2発現:陰性
Ki-67:90%
ステージ:ⅡA
当初、術前検査では非浸潤ガンの判定であったため、全摘手術のみの予定でした。
しかし病理検査の結果、浸潤ガンであること、トリプルネガティブの上 Ki-67
値もかなり高いことから抗がん剤治療を行うことになりました。
T/C療法が選択され、先日1回目の投与を行ったところ、ドセタキセルの投与が始
まった途端激しい動悸に襲われ、顔がかーっと熱くなりすぐに投与中止になってしまいました。
元々アレルギー体質ではありますが、これまでに薬などでそれほどの反応が出たこと
はありませんでしたし、アルコールも受け付けない体質ではありません。
結局T/C療法はやめて他の方法で、ということになったのですがシクロフォスファ
ミドを投与した時点で鼻水が出たりし始めたことからそれも使えないかも?というこ
とでした。同じタキサン系でももう少しきつくない薬単独で投与するか内服薬に切り
替えるか…と先生があれこれ言っておられたのですが、このままきちんと治療が出来
ないとガン細胞が残ってしまうのではないか、またすぐ再発してしまうのではないか
と不安で話もきちんと頭に入ってこない状況になってしまいました。
とりあえずまた改めて話をすることになっているのですが、私のような状況で再度T
/Cにチャレンジする事は可能か、T/C以外にも有効でかつ使える治療薬があるの
かお聞かせ願えないでしょうか。
また、T/C治療とその他の場合、無治療の場合の再発率にどのくらいの差があるも
のなのかも併せて教えて下さい。
ガン細胞の増殖スピードが速いタイプと言われたのがすごく気になっていて手遅れに
なりたくないと焦ってしまいます。小さい子供もおり生きるためには何でもするつも
りでおりましたのにこのようなことになって不安で押しつぶされそうです。よろしく
お願いいたします。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
pT2(28mm), pN0, TN
ただ、「術前診断で非浸潤癌」なのに「浸潤径が28mm」とは随分術前術後での診断に
乖離があります。

回答

「ドセタキセルの投与が始まった途端激しい動悸に襲われ、顔がかーっと熱くなりす
ぐに投与中止」
⇒(アルコール不応ではないようですし)ドセタキセルによるもののようです。
 
「私のような状況で再度T/Cにチャレンジする事は可能か」
⇒あまりお勧めできません。
 
「T/C以外にも有効でかつ使える治療薬があるのかお聞かせ願えないでしょうか」
⇒(シクロフォスファミドも使えないのであれば)
 アンスラサイクリン(ファルモルビシン)単剤+weekly パクリタキセルです。
○念の為、「少量」から「ゆっくり」と使用することです。
 
「T/C治療とその他の場合、無治療の場合の再発率にどのくらいの差があるものな
のかも併せて教えて下さい。」
⇒無治療では「再発率は40%」程度となります。
 TC療法を行うと再発率は「20~25%」となります。(およそ15-20%程度の上乗せ効
果があると思います)
 ○アンスラサイクリン+weeklyパクリタキセルならば、TC療法よりも若干いいと思
います。(シクロフォスファミド抜きなので、データ上は不明ですが、アンスラサイ
クリン+タキサンとなれば効果は有る筈です)