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分泌液の多孔性と単孔性に区別

[管理番号:6536]
性別:女性
年齢:43歳
田澤先生。
お忙しいところ、申し訳ありませんが
よろしくお願いします。
分泌液の事ですが、
両側で多孔性であれば、問題なしとの事ですが、
私の場合、
両側多孔性ですが、
片側のある1ツの穴から、
時々、血性分泌液が出ます。
2~3か月に1度、数回絞ると、
小豆色からオレンジ色、そして黄色、出なくなるパターンです。
絞れば、毎回は出ません。
この場合は、乳管造影すべきでしょうか?
両側に、嚢胞が多数あります。
分泌液の出る側に乳腺症ないし乳腺線維腺腫が10×5ミリあります(バネ組織診済)
組織診で乳腺症と記載されているので、
乳腺症の影響で血性分泌液が出ている可能性はありますか?
分泌液の件で受診した際
医師に乳管造影…..聞いてみたのですが、
患者さんに負担をかけるだけで、
その検査は古いと、他に検査方法が有ると言われました。
MRIの事かと思い…
血性分泌が出て何が悪いの?と聞かれました。
エコーで映ってないのだから、
経過観察でいい、死ぬ様な事にはならないからと言われ
機嫌が悪くなりかけたので、これ以上は話せませんでした。
早期発見したいと思って、受診しているのに残念です。
病院で細胞診をしました(このサイトであまり意味がないと承知でしたが、医師に申し訳なくて)
結果
所見:上皮細胞は少数です
泡沫細胞が見られます
この標本には悪性細胞が認められません
背景に血性分泌物が見られます
出現細胞:泡沫細胞+1
白血球+1
赤血球+2
腺上皮細胞+1
この結果から、注意する事はありますか?
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
乳頭分泌については「単孔性」であることに加え、最近「継続性」の重要性についてもコメントしているので、是非『今週のコラム 137回目 「間欠的分泌が乳管内病変でないこと」も是非、知ってもらいたいのです。』を読んでください。
「両側で多孔性であれば、問題なし」
→その通り。
「小豆色からオレンジ色、そして黄色、出なくなるパターン」
→オレンジ色は血性ではありません。
 典型的な「乳腺症に伴う分泌」です。
 (ミルクの色である)「白同様、オレンジや緑は、それだけでも乳がんではない(乳腺症に伴う分泌)」と断定します。
 ★ この文章を『今週のコラム 137回目 「間欠的分泌が乳管内病変でないこと」も是非、知ってもらいたいのです。』に付記します。
「絞れば、毎回は出ません」
「この場合は、乳管造影すべきでしょうか?」

→全く不要です。(上記コメント参照)
「乳腺症の影響で血性分泌液が出ている可能性はありますか?」
→その通りです。
 上記『今週のコラム 137回目 「間欠的分泌が乳管内病変でないこと」も是非、知ってもらいたいのです。「白同様、オレンジや緑は、それだけでも乳がんではない(乳腺症に伴う分泌)」と断定します。』をご参照のこと。