乳がんプラザ|乳がんの手術は江戸川病院・東京


[管理番号:1881]
性別:女性
年齢:43歳

こんにちは。はじめてですが、質問させていただけますか。

2年前に、マンモグラフィーで右乳首下に1cmのしこりが見つかり、針検査したところ、良性の診断がでて、様子をみていました。

今年になって少し大きくなってきたような気がしたため、再度針検査をしたところ、また良性でした(1.5cm)。

気になった為、しこりを切除してもらうことにし、10月下旬に外来手術しました。

しこりは綺麗にとれて、病理に回し、2週間後結果を聞くと、浸潤小葉癌と診断されました。

その後、PET検査、MRI検査(造影剤付)を行い、PET検査でリンパ節に疑いがありと出たため、主治医に、更に広い範囲の右胸切除とリンパ節を全て廓清し、術後抗がん剤(2種類6か月)(間に脇の放射線を入れる)その後ホルモン治療をすすめられました(12月中旬手術予定)。

病理のデータに、2x3x1.5cmの標本が提出されています。

核分裂像はめだちません。とあります。

核グレードは示されていません。

切除断片陽性(良性しこりと思われたため、マージンなしのため?)。主治医は核異形があると言っていました。

MRIでは、乳首のあたりに浸潤はみられないため、温存でも全摘でも構わないといわれました。

ERScore3b、PgR3b、HER2=1+、ki67約10%です。そこで質問ですが、PETでリンパ疑いが出た場合、リンパ節廓清は妥当ですか。

(主治医はPETを信じるそうです)小葉癌の為、やはり全摘をした方がいいですか。術後、何か所かリンパに転移があれば、抗がん剤はさけられませんか? 
よろしくお願いいたします。

 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。

酷いですね。
2回も針検査(細胞診?)して「良性」⇒(質問者が希望して行った)「摘出」で小葉癌ですか!
それは幾らなんでも酷過ぎます。
こんな記事を見たら、「閲覧者」は皆心配になるでしょう。(私も、以前細胞診で良性と言われたけど大丈夫かしら?と)
それは普通ではありません。(あってはいけない事です)
言うべきではないかもしれませんが、「そんな酷い技術の医師の治療で、(質問者は)大丈夫ですか?」

この医師の行っていることは(私にとっては)めちゃくちゃです。
「PET検査でリンパ節に疑いがあり」というだけで(いきなり)腋窩郭清は乱暴です。
 細胞診で「癌の転移が証明」されたのであれば、まだしも(細胞診がまともにできそうもありませんが…)術中センチネルリンパ節生検すべきです。

 「ERScore3b、PgR3b、HER2=1+、ki67約10%」明らかなルミナールAです。
 ルミナールAの場合に(ホルモン療法に加えて)「化学療法の上乗せ」をする際には、有る程度の基準(通常、リンパ節転移、4個以上とか)があります。
 それを、いきなり「PETでリンパ節転移の疑いがあるから抗がん剤(アンスラサイクリン+タキサン」とするのは「めちゃくちゃ」な話です。

回答

「PETでリンパ疑いが出た場合、リンパ節廓清は妥当ですか。」
⇒妥当ではありません。

 私であれば間違いなく「センチネルリンパ節生検」します。
 PETなど、あくまでも「画像診断のひとつ」にすぎません。偽陽性も当然存在します。

(郭清してみて)「結局転移ありませんでした」「郭清したから、浮腫のリスクもあるし、暫く痛いですよ」
⇒これで納得できますか?

 勿論、「PETの結果が正しくて、転移があるかもしれません」
 但し、その場合には「センチネルリンパ節生検」を施行し、「転移を確認」すればいいだけの話です。
 そうしたら、「納得して郭清できる」のです。
 

 ○私が、この手の話を聞いて一番先に思い浮かぶのは「センチネルリンパ節生検の精度に自信がない」医師なのでは?ということです。
 「センチネルリンパ節生検の精度」に自信が無く、「術中迅速病理診断で陰性とでても、本当に大丈夫だろうか? 間違ったリンパ節をセンチネルリンパ節として提出してしまってはいないだろうか?」と疑心暗鬼になっているのではないでしょうか?
 

「小葉癌の為、やはり全摘をした方がいいですか。」
⇒これは難しい問題ですね。

 通常の「乳管癌」よりも「乳房内多発のリスクが高い(但し、両側に)」ことを理解された上での選択であれば「温存でも可」と思います。
 乳癌ガイドラインでも、「小葉癌であることが全摘の理由にはならない、通常の組織型と同様に判断すべき」となっています。
 

「術後、何か所かリンパに転移があれば、抗がん剤はさけられませんか?」
⇒ルミナールAです。

 ルミナールAでの「化学療法の追加の基準」としては「リンパ節転移4個以上」が妥当と思います。St. Gallen 2015のvoting結果より

 
 

 

質問者様から 【質問2】

田澤先生、こんにちは
先日、質問させていただいた者です。
2度の検査結果が良性だったけれど摘出したら小葉癌と言われました。
1日でご回答いただきありがとうございます。とても心強いです。

本日、同じ大学病院に診察に行ってきました。担当医も色々データを見てくださったのか、私のほうから抗がん剤は外せないですか?と聞くと少し考えさせてほしいと言われました。再手術後すべて病理にかけた結果で判断するとの事でした。
私の場合、リンパ節の廓清はレベル1を全て取り、更に術中に固い所があれば2までとるという事でした。
担当医は、小葉癌ということ、すでにしこりを摘出していることで、センチネルは見つけにくいとおっしゃっていました。
担当医は、PET検査、MRI検査等でリンパ節に転移はあると考えて話てされているようです。

以下、さらに質問です。

①田澤先生のご回答で、この病院でいいのかとても不安になりました。
ですが、しこりを摘出してから断片陽性のまま2か月経ってしまっているので、早く手術をしてもらいたい、したほうがいいのではないかという気持ちでいっぱいなのです。手術は今月中旬に控えているためこの病院での手術(レベル1廓清)は避けられないと思っています。

もたもたして、ホルモン剤(抗がん剤)治療が延びてしまうのが心配です。(今は何も治療していません)
でも、本心は可能ならば田澤先生のところで診てもらいたいです。受診したとして、手術はいつごろ可能でしょうか?
病院からデータの取得に1週間程かかると思います。時間がなく、とても悩んでいます。

②私のデータで、リンパ4個以上転移している可能性はあるのでしょうか。(2年も放っておいたので心配です)
<色々な方がいらっしゃるので一概には言えないかもしれませんが、田澤先生のご経験のお考えでかまいません>
リンパ4個以上の転移があるとすると、なにか自覚症状(腫れ)などはあるものですか?
センチネルリンパ生検で転移を確認すれば、リンパのレベル1を廓清ということになるのですか?

③核異型が3あると言われました。(これも診察時にまた病理にまわしてから正確にお知らせしますねと言われました)
しこり1.8cm、ホルモン3b、HER2マイナス、KI67約10% で核分裂像は目立たないと病理で出ています。これで核異型3ということはありえるのですか? そもそも核異型とはよくわからないのですが、3だとかなり悪いタイプなのでしょうか
(担当医は、おとなしいタイプです。とおっしゃいましたが、核異型3って悪いのでは??と思ってしまいます)
核異型3(グレードは2か3?)でもルミナールAですか?
グレード3でKI67約10%というのはあるのですか? 再手術後の病理検査でKi67の%が進むことはあるのでしょうか?

④小葉癌はホルモン剤が効きにくいのでしょうか
ホルモン剤が効けば、まわりにとんでいる微小な癌を消すことが出来るのでしょうか
(小葉癌は乳房内多発のリスクが高い(両側に)ということなので、少し心配です)

⑤リンパ節に少しでも転移があった場合、廓清しても放射線をあてるべきですか

田澤先生のご回答で、もう一度色々考えてみます。他にこれはということがあれば、教えてください。子供も小さいのでこの先まだまだ頑張りたいのです。
お忙しい所、沢山質問して申し訳ございませんが、新たな回答お待ちしております。
どうぞよろしくお願いいたします。

 

田澤先生から 【回答2】

こんにちは。田澤です。

外科的生検から2カ月経っているのでは御心配な気持ちは解ります。

「受診したとして、手術はいつごろ可能でしょうか?」
⇒さすがに来年にはなります。

 希望時には秘書へご連絡ください。


秘書室へメールは、
各ページの右上にある 「秘書室へメール」からご相談ください。
もしくは、こちらのリンクをクリックしてください。

 
 

「私のデータで、リンパ4個以上転移している可能性はあるのでしょうか。(2年も放っておいたので心配です)」
⇒画像診断を見ていないので、回答は困難です。

 ただ、「担当医が(センチネルリンパ節生検をしようとはせず)画像上、絶対に明らか」としている事からは「ありえる」かもしれません。
 

「リンパ4個以上の転移があるとすると、なにか自覚症状(腫れ)などはあるものですか?」
⇒ありません。

 余程、大きくならない限り「自覚症状」はでません。
 

「KI67約10% で核分裂像は目立たないと病理で出ています。これで核異型3ということはありえるのですか?」
⇒質問者は勘違いされています。

「核異型」とは「核の大小不同、形態不整」をあらわす表現です。
核グレード」は「核異型」+「核分裂」により評価されます。
質問者は★に該当します。

・核異型 
弱い:1点
中間:2点
強い:3点★

・核分裂 
5個未満(10視野で):1点★
5~10個(10視野で):2点
11個以上(10視野で):3点

・核グレード(NG) 核異型の点数+核分裂の点数
2点、3点 :核グレード1 
4点    ;核グレード2★
5点、6点 :核グレード3 
 

 ○実は質問者のように『小葉癌の特徴として核の見た目(核異型高スコア)だが大人しい(核分裂低スコア)ことが多い』のです。
 

「核異型3(グレードは2か3?)でもルミナールAですか?」
⇒上記のことでお解りでしょうか?
 
 「核異型」と「核分裂=Ki67と関係する」は全く別個の概念です。
 ルミナールAとBを分ける部分は「増殖の程度」ですから、「核異型は無関係」となります。
 

「グレード3でKI67約10%というのはあるのですか?」
⇒よくあります(特に小葉癌では結構あります)

 「核異型3」+「核分裂1」=核グレード2 ということです。
 

「再手術後の病理検査でKi67の%が進むことはあるのでしょうか?」
⇒ありません。

 どうみても「腫瘍のほぼ全て」を外科的生検している筈なので、「再手術の際の腫瘍(取り残し)は小さい」となり、『外科的生検でのKi67が優先(そもそも再手術標本では測定しないでしょう)』となります。
 

「④小葉癌はホルモン剤が効きにくいのでしょうか」
⇒全くそんなことはありません。

 小葉癌は「ホルモン療法が効き易い」場合が多いです。
 

「ホルモン剤が効けば、まわりにとんでいる微小な癌を消すことが出来るのでしょうか」
⇒「まわりにとんでいる微小な癌」などという「怪しげな」表現は用いるべきではありません。

 再発予防として「十分有効」と思います。
 

「リンパ節に少しでも転移があった場合、廓清しても放射線をあてるべきですか」
⇒「放射線をあてる」とありますが、部位を整理して考えてください。

 「腋窩リンパ節部位」ここは、(転移があれば)手術して郭清すべき部位であり、照射すべきではありません。(当然、術後照射はしません)
 (温存術後の)「温存乳房領域」ここは温存術の場合には(リンパ節転移とは無関係に)必ずかけなくてはいけません。
 「鎖骨上リンパ節部位」ここは、「リンパ節転移の個数」により照射するかが決まります。 (1~3個 推奨度B 4個以上 推奨度A)

 
 

 

質問者様から 【質問3】

田澤先生こんにちは。

いつもこのサイトを拝見して、勉強させて頂いております。

昨年は、質問にお答えいただき、ありがとうございました。
とても心強かったです。

また、質問をさせていただきたいと思います。

1年前に浸潤性小葉癌と診断され、右全摘を受けました。

腫瘍の大きさ約2cm,ERScore3b、PgR3b、HER2=1+、ki67約10%で、リンパ節転移なし
でした。
術後、ノルバデックスとリュープリン注射を続けています。

先日、1年検診でマンモグラフィーとCT(造影剤なし)、血液検査をしてきました。

結果、CEAは1.0、CA15-3は3.8とでています。

肺や胸に異常はみられないものの、CTで胸椎硬化性変化あり(TH1,TH5)と診断され、
骨転移の可能性もありえるということで、PET検査を勧められました。

私としては、いきなり骨転移を疑われて、びっくりしています。

(持病のような腰痛は以前からありますが、昨年のCTでは異常なしだったようです)
昨年手術時は、全摘して、リンパ節にも転移がなかったのに、骨に再発(単発?)することはあるのでしょうか。

主治医の先生は、80%は大丈夫だけれど、可能性がないわけではないので、PET検査を進めるということで,今週末PETの予約をしました。

そこで質問です。
田澤先生は、多くの患者さんを診察していらっしゃるので、ご経験も豊富と存じますが、こういう骨にでてくるケースもやはりあるのでしょうか。
PETでまたあやしいとなれば、今度はMRIでしょうか。

先生でしたら、CTで異常ありと思われた場合、どのような検査をしますか。
先生のお考えを教えてください。

あくまで、安心の為にPETを受けてこようと思っていますが、不安です。

今後の検診、経過観察等は田澤先生に診ていただきたいと思っているのですが、
予約を入れれば今後診ていただけますか?

お忙しい所申し訳ございませんが、ご回答よろしくお願いします。

 

田澤先生から 【回答3】

こんにちは。田澤です。

「CTで胸椎硬化性変化あり(TH1,TH5)と診断され、骨転移の可能性もありえるということで、PET検査を勧められました」
⇒退行性変化だと思いますが…

 もしも「椎体の精査」目的なら「MRI」です。
 PETはあくまでも(全身の)スクリーニングなので不適当です。(骨シンチ的に、この機会に全身の骨転移のスクリーニングもしておきたいとの理由だとは思いますが)

「こういう骨にでてくるケースもやはりあるのでしょうか。」
⇒マーカーの上昇も無いし、違うでしょう。
 そもそも「無駄にCT]を撮影しなければ余計な検査をしなくて済んだわけです。
 「CT]⇒「PET] これだけでも「数万円の費用負担(と、無視できない医療被曝)」があるのに、(おそらく最終的にMRIでとなると)更なる無駄な出費となります。
 そんな無駄遣いをする位なら、美味しいもので「心も体も温める」方がいいようです。

「PETでまたあやしいとなれば、今度はMRIでしょうか。」
⇒結局、PETはスクリーニング検査なので(本気で骨転移の否定をする気なら)MRIが必要となるのです。

「先生でしたら、CTで異常ありと思われた場合、どのような検査をしますか。」
⇒そもそも術後1年のCTなど撮りませんが…

 余程の所見で無い限り「経過観察」とするでしょう。(患者さん側で希望があれば)MRIを撮影します。(PETは無意味)

「予約を入れれば今後診ていただけますか?」
⇒大丈夫です。
 その場合はメディカルプラザ市川に電話予約してください。





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