Site Overlay

ステージ4の今後の治療について

[管理番号:2770]
性別:女性
年齢:48歳
乳癌(右)治療が今年の2月から始まりました。
しこり2センチ、ルミナールA型、ホルモン療法とランマーク、リンパ節と骨に転移があるので手術は無し、という説明でした。
質問①放射線の治療について・・・転移が手足、頭部を除くほぼ全身に広がっているため、適応不可と放射線の医師から言われました。
私としては痛みも強くなっていますし、手足のしびれも現れていますので不安でなりません。
医師が「背骨だから」と言って躊躇しているのですが、
今後適応があるとすればどのタイミングがいいのでしょうか?
②メタストロンを1ヶ月後に予定しています。
ランマークとカルシウム剤をやめさせられました。
次からゾメタに切り替えるそうですが、それまでの2週間、カルシウム血症の心配はありませんか?
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
「「背骨だから」と言って躊躇しているのですが、今後適応があるとすればどのタイミングがいいのでしょうか?」
⇒「痺れ」や「麻痺」「疼痛の増強」など、ある「特定部位」に起因した症状ならば、「外照射の適応」はあります。
 
「②メタストロンを1ヶ月後に予定しています。ランマークとカルシウム剤をやめさせられました。」
⇒カルシウムは「ストロンチウム」と競合するために投与は中止とするべきですが、「ランマーク」は併用でも問題ありません。
 
「次からゾメタに切り替えるそうですが、それまでの2週間、カルシウム血症の心配はありませんか?」
⇒現時点で「高カルシウム血症」が無ければ大丈夫だと思います。
 
 

 

質問者様から 【質問2】

5月(中旬)日にメタストロンの治療を受けましたが、痛みに変化が無く、
セレコックス100を1日2回の他に、トラマール25を6回追加されることになりました。
手足に電気が走ったような弱いしびれがあり、このままでは麻痺してしまうのでは・・・と不安です。
造骨型と言うことでしたが、麻痺がせまっているのでしょうか?また骨転移から他に転移することはあるのですか?
治療はランマーク、リュープリン、タモキシフェン、で半年になりました。
今後の治療についてアドバイスをいただけるなら、どうかよろしくお願いしますいします。
 

田澤先生から 【回答2】

こんにちは。田澤です。
「手足に電気が走ったような弱いしびれがあり、このままでは麻痺してしまうのでは・・・と不安」
⇒疼痛コントロールも悪い様ですから、当然「外照射を考えるべき」です。
 メタストロン後2カ月経っているわけですから(余程、骨髄抑制が強くないかぎり)外照射可能です。
 是非、放射線科医と御相談してください(メタストロン投与したということは、きっと定期的に放射線科医の診察が有りそうですが…)
骨転移単独(not life threatening)ということで「ホルモン療法でひっぱれるだけ、引っ張れ」みたいな(ありがちな)治療方針なのだと思いますが…
症状を見る限り、効果が得られていない(マーカーはどうですか?)ようなので、やはり化学療法を考慮すべきです。(外照射するなら、その後ですが…)
ただし、メタストロンしているので化学療法投与には慎重にならなければいけません。
この場合には「アンスラサイクリンや通常量のタキサン」はリスクがあります。
一番バランスがいいのは(私が好きな)bevacizumab+PTXです。
PTXの量を「半量」とかに減量すれば、(骨髄抑制を含む)副作用も十分許容範囲となり、効果も十分に期待できます。
 
 

 

質問者様から 【質問3】

質問は3度目になります。
よろしくお願いします。
浸潤性小葉癌 ルミナルA 脊椎と骨盤に骨転移(造骨型)で他の臓器にに転移無し、
ホルモン療法単独、ランマークで半年の治療ご乳房の腫瘍がが半分に縮小し、2センチ以下になりました。
骨転移はメタストロンを投与しましたが効果は特になしでした。
脊椎はほぼ全体に、一部深刻な部分部分もあると言われています。
今後の治療について、トモテラピーを考えていますが、
私のような患者にに適応がありますか?
続けることで完治できるのでしょうか?
またどのくらいの期間が必要でしょうか?
 

田澤先生から 【回答3】

こんにちは。田澤です。
「今後の治療について、トモテラピーを考えていますが、私のような患者にに適応がありますか?」
⇒(トモセラピーを含めた)外照射の適応は
  ①その部位が(ピンポイントに)疼痛の原因となっている場合
  ②その部位が骨折のリスクとなっている場合
  ○質問者が上記①または②に該当するのであれば、適応があります。
「続けることで完治できるのでしょうか?」
⇒骨転移だけであれば「希望を持って」頑張りましょう。
「またどのくらいの期間が必要でしょうか?」
⇒まずは「手術」をした上での話しとなります。
 ○術後「ホルモン療法を最低でも5年間」継続してから考えましょう。