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節外浸潤について

[管理番号:6575]
性別:女性
年齢:50歳
このサイトで勉強をしています。
5月に左側全敵手術をしました。
病理結果が出ました。
核グレード2 ER+ PgR+ HER2.1+
Ki67:高い所で15~20%程度 リンパ節転移あり sn:2/3 レベルⅡ:0/12
ルミナルA型なのでホルモン治療を提案されています。
主治医は田澤先生と考え方がほとんど一緒なので安心して治療が受けられます。
私が今回質問をしたいのは、センチネルリンパ2/3に7ミリ大の転移層巣あり。
節外浸潤+についてです。
田澤先生のコラム等を読む限り2/3は、?と思いますが。。。
節外浸潤+についてはどのように、またそれに対しての治療はどのようにしたらよいでしょうか? 
よろしくお願いします。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
 節外浸潤とは「リンパ管を通って、次のリンパ節へいく」経路以外に、「節外の癌細胞が、その部分で血管内に侵入する可能性」があるということです。
「節外浸潤+についてはどのように、またそれに対しての治療はどのようにしたらよいでしょうか?」
→局所と全身に分けましょう。
 「局所」リンパ管を通る「リンパ行性のリンパ節転移」に関しては「追加郭清」してあるので、その点は心配なし
     ただ、「節外の癌細胞がその部位に残っていないか?」という問題があります。(通常は「きちんと郭清」しているという術者の認識があれば問題なし。もしも「そうでない」なら「腋窩照射」となりますが…)
 「全身」節外の癌細胞が血管内に侵入し、直接「血行性転移」を起こすリスクですが…
     当然、そこに統計学的データはありません。
     ただ、やることは同じ(「だから抗がん剤が効く」という発想はナンセンス)ホルモン療法です。『今週のコラム 131回目 「進行しているから」と言う理由で「効かない筈の治療に我慢する」それでいいのですか? (付記)「ホルモン療法と抗癌剤」は全く別の作用であり、「強い、弱い」ではないのです。』を参照のこと。