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診断結果について

[管理番号:3544]
性別:女性
年齢:33歳
初めて質問させていだきます。
現在33歳で妊娠・出産歴はございません。
乳癌を患った経歴の叔母が一人おります。
2015年1月人間ドックを受診した際に「要精密検査」と指示を受け、同年6月に乳腺外来を訪れました。
ドクターから「人間ドックでひっかかったのは、マンモグラフィーじゃなくて触診なんだね。
今日のマンモグラフィーも異常なし。」と説明を受け、その後エコーでの診断がありました。
左胸に小さいしこりがあり「丸くて動くけど…」と前置きがあった後に細胞診をしてくださいました。
一週間後、結果を聞きに伺った際は「良性です。細胞診で異常なしなので1年後に来てください。」と指示をいただきました。
今月(2016年8月)の初めに再来した際、やはりマンモグラフィーでの異常は見られず、エコーで昨年見つかった良性のしこりの大きさも変わってないとのことでした。
ただ、今回新たに見つかったしこりがあり、また細胞診を行うことになりました。
翌週結果を聞きに訪れ「細胞診異常なし。ただ形がここちょっとギザギザだから、半年後にまた来てください。」と指示を受けました。
「それは何か不安に思うべきことですか?」とお聞きしたところ「いや、ほとんど心配ない。」と言ってくださったので、それ以上何も質問をせずに帰ってまいりました。
現代人の悪い傾向ですが、その後インターネットで検索すると、やはり形がギザギザなのは警戒が必要だということを知り、少し不安を感じております。
Q&Aでのお答えの中で、「カチャカチャと音がするのは針生検」というようなコメントを拝見いたしました(間違っていたら申し訳ございません)。
去年の検査は覚えておりませんが、今年の検査ではこの音を聞いております。
ただ、診療明細書には「検査:乳腺穿刺又は針生検、病理:細胞診(穿刺吸引細胞診、体腔洗浄等)」と表記してあり、針生検なのか細胞診なのか、判断できずにおります。
ドクターはおそらく50代で新人ではないですし、病院も最近新しく移転した所で設備も新しいように思います。
知識が不十分でその時に質問をできなかったのが悪いのですが、この状況は診断の確定ではないのか、先生ご自身は良性と診断を確定された後も経過観察をされるのか、お答えいただけると幸いです。
また、もし先生の病院で診察していただきたい場合、現在通っている病院の紹介状がなくても受診できるのでしょうか。
情報が少なくて申し訳ございませんが、よろしくお願いいたします。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
「Q&Aでのお答えの中で、「カチャカチャと音がするのは針生検」というようなコメントを拝見いたしました(間違っていたら申し訳ございません)。去年の検査は覚えておりませんが、今年の検査ではこの音を聞いております。」
⇒「勘違い」のようです。
 「バネ式針生検」は「ガチャーン」という音(バネで針が一気に移動する音)です。
 担当医が「細胞診異常無」と言っている事や、「病理:細胞診(穿刺吸引細胞診、体腔洗浄等)」となっている事からは「細胞診」のようです。(細胞診は数度にわたってカチャカチャ音を立てて注射器を引っ張ります)
「ただ、診療明細書には「検査:乳腺穿刺又は針生検、病理:細胞診(穿刺吸引細胞診、体腔洗浄等)」と表記してあり、針生検なのか細胞診なのか、判断できずにおります。」
⇒間違いなく「細胞診」です。
「ドクターはおそらく50代で新人ではないですし、病院も最近新しく移転した所で設備も新しいように思います。」
⇒残念ながら「年を取った」からといって、それらの経験が豊富というわけではありません。
「この状況は診断の確定ではないのか」
⇒確定診断ではないです。
 理由は2点
 ①そもそも「形がギザギザであるしこり」に対して細胞診をすることは、「決して確定診」とはなりません。
  ♯私が細胞診を行うのは「画像所見で良性所見であるものを、良性と確認する」場合だけです。
   「画像上、少しでも癌の可能性を考える」のであれば、「組織診をすべき」なのです。
 ②(形が気になるから、と前置きしてから)「半年後経過観察」としている
  これは「もしかして悪性かもしれない」という気持ちが表れています。(少なくとも100%大丈夫という表現ではありません)
「先生ご自身は良性と診断を確定された後も経過観察をされるのか」
⇒経過観察しません。
 私は「100%確定診断」という診療をしています。
 ・画像上良性ならば、「細胞診」して「良性と確認」して経過観察しません。
 ・画像上良性と断定できない場合には(病変に応じて)「バネ式針生検もしくはマンモトーム生検」を行い「100%確定診断」を行い、やはり良性なら経過観察はしません。
 ○私が「経過観察」する場合は「患者さん本人が、(怖くて)組織診をされるよりも、経過観察を希望された場合のみ」となります。
  診断は100%であるべきなのです(患者さん側からみたら、当然のことだと思っています)
「もし先生の病院で診察していただきたい場合、現在通っている病院の紹介状がなくても受診できるのでしょうか。」
⇒大丈夫です。