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乳房のしこりが痛みます。

[管理番号:119]
性別:女性
年齢:35歳
現在35歳、出産経験無しです。
1年半程前、乳がんの超音波検診で左乳房下部に小豆大のしこりが見つかり、マンモグラフィを行いました。
「3名の医師でマンモグラフィの画像を確認した結果、乳がんの可能性は低いので様子を見ましょう。2年後の35歳の頃にまたマンモグラフィをしましょう」との事でした。
その後も痛みはなくたまに自分で大きさ等チェックしていましたが、2か月程前からしこりが痛むようになりました。
生理前後に一時的に乳房が張り痛む事はありますが、生理に関係なくずっと痛みます。
激痛のような感じではなく、我慢できる程度です。
しこりの大きさはやや大きくなったかなと感じる程度です。
8か月後の10月に人間ドックでマンモグラフィを行う予定ですが、待たずに先に検診に行く方がよいでしょうか?
アドバイスをお願い致します。
(2015年2月の質問)
 

田澤先生からの回答

 こんにちは。田澤です。
 「1年半前からのしこり」が痛くなってきた。ということですね。
 それでは回答します。

回答

「8か月後の10月に人間ドックでマンモグラフィを行う予定ですが、待たずに先に検診に行く方がよいでしょうか?」
⇒待たずに(検診ではなく)是非、乳腺外科を受診してください。
 その際には、むしろ(マンモグラフィーを撮影せずに)超音波で「そのしこり」を診てもらうようにしてください。
 
「アドバイスをお願い致します。」
⇒是非、超音波検査を受け、「そのしこりが何なのか?」確定診断をしてもらってください。
 

1年半前に「超音波で見つかった小豆大のしこり」が「マンモグラフィーで見えないから癌の可能性は低い」というのは大きな誤りです。
(特に腫瘍が小さいうちは)超音波でしか見えない(マンモグラフィーで写らない)乳癌はいくらでもあります。
            ↓
 「超音波で見える」しこりは、「超音波で」診断しなくてはなりません。
 ※超音波で「質的診断(良性か悪性か?の判断)」が困難な時には、(針生検など)組織検査で診断すべきなのです。

 
 マンモグラフィーはあくまで「スクリーニング目的(有るか、無いか?)」であり、超音波検査こそが、「質的診断(良性か悪性か?の判断)となります。
●超音波で見えるものを「マンモグラフィーで見えるか、どうか?」なんて事は全く無意味です。
◎今回「痛むようになった」からといって乳癌が疑わしいとは思いませんが、この機会に「マンモグラフィーで見えないから癌の可能性は低い」などという誤った診断ではなく、きちんと「超音波で」診断してもらってください。
 超音波で診断困難な場合には(先に記載したように)是非、針生検で組織診断をしてもらうべきです。