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腕の付け根から5~6cm下のしこりについて

[管理番号:5028]
性別:女性
年齢:39歳
宜しくお願い致します。
経緯
H28.10月・・・H28.8月下旬ごろより両乳頭から膿状~透明の分泌液がでる。
かゆみもあり、乳腺クリニックを受診。
マンモ+エコーを行う。
・分泌液については主治医より何もコメントなし。
処方薬もなし。
・エコーにて腕の付け根(右脇下)から5~6cmほど下のところに6mm程度のしこりが見つかる。
(田澤先生の『脇のしこり図』を参照しますと、②よりも若干下で乳房の外側、乳房の付け根あたりです)
主治医自らのエコーにて、「おそらくリンパ節だと思う」とのことで、
経過観察となり、6か月後に再受診するように言われる。
H28.4・・・6か月後に再受診。
マンモ+エコーを行う。
前回見つかった6㎜
のしこりについて、技師さんのエコー画像を見ながら主治医が「境界がモヤっとしているから、針生検をしましょうか」と言う。
私は前回の受診時から、このしこりは正常なリンパ節だと思っていたので、ビックリする。
「針生検の前に私もエコーで見てみます」と、主治医自らエコーでその場所を確認、すると「あー、これはリンパ節かな?リンパ節っぽいな」と言い、私が「先生は、前回リンパ節とおしゃっていました」と言うと、「じゃあ、リンパ節だね!大きさも前回と変わっていないし。
なので今日は針生検はしません」、でも「リンパ節も10㎜を超えると問題だから、大きくなったらまた来てね。」と言われて終わってしまう。
その後、自分で触診をしていますが、6㎜のしこりが10㎜になったかどうかの区別がつきにくく、エコー前に「境界がモヤっとしているから、針生検をしましょうか」と言われたことも気になり、ずっとモヤモヤした状態でおります。
6㎜のしこりは触るとコロコロしており、診察室で診た技師さんのエコー像は楕円形でした。
先生のコラムの中で「正常なリンパ節とそうでないものはどんなへぼ医者でも~」というものを拝見しておりましたので、正常なリンパ節と断定してくれないことや、
10㎜以上になったら何が問題になるんだろう?、炎症性ではなく腫瘍性の可能性もあるということだろうか?、田澤先生のコラムには「正常なリンパ節は5cmもありうると書かれておられるのに、何で10㎜以上は問題なのだろうという疑問があります。
 何が助言をいただけたら幸いです。
宜しくお願いいたします。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
「リンパ節も10㎜を超えると問題だから、大きくなったらまた来てね。」
⇒担当医は(乳腺内リンパ節という)診断に自信がないようです。
 もしも、(本当に)「乳腺内リンパ節」と確信していたら、「10mmを超えると…」などとは言わないでしょう。
 ○ただ、(腋窩とは異なり)「乳腺内リンパ節は線維腺腫などと(画像上)区別しがたい」こともあります。
  その意味(つまり、リンパ節ではなく腫瘍であった場合)での経過観察と解釈できます。
「正常なリンパ節と断定してくれない」
⇒自身がないのでしょう。
「10㎜以上になったら何が問題になるんだろう?」
⇒(乳腺内リンパ節ではなく)「実際は、乳腺腫瘍である可能性が捨てきれないから」それを気にしている様です。
「炎症性ではなく腫瘍性の可能性もあるということだろうか?」
⇒それは絶対にありません。
 乳腺内に異常所見がないのに、「リンパ節転移は絶対にありえない」のです。
『何が助言をいただけたら幸いです。』
担当医が迷っているのは「反応性リンパ節なのか、転移性リンパ節なのか」ではなく「反応性リンパ節なのか、線維腺腫などの腫瘍なのか」なのだと思います。