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生検結果まち

[管理番号:6353]
性別:女性
年齢:40歳

妻が、左胸に痛みを感じ乳腺クリニックを受診。
乳がんの疑いがあると診断されエコー下での針生検と細胞診をしました。
検査後も妻は左脇や左胸がチクチクと痛むようで凄く気にしています。
再来週、検査結果がでる予定ですが、それまでの間不安でたまりません。
子供が幼く、これからのことに夫婦で不安な日々を過ごしております。

妻のがんの状況、今後の治療法について最善な選択をしていくために確認する事は何がありますでしょうか。
妻は乳房を失うことになっても、子供のためにも今までの生活を一日でも長く続けたいという思いでおります。

現在までの流れ
3年ほど前、左胸のチクチクした痛みが気になり近隣の乳腺専門医で診察。
マンモとエコーの結果、おそらくホルモンの影響なので心配することはないと診断。
その後、一昨年、昨年と甲状腺疾患や流産をし、その後、生理周期とは関係のない左胸の痛みと左腕のしびれが気になり、
先週、別の乳腺クリニックを受診。
針生検の結果待ち。
特に左腕のしびれが気になったため、入念にエコーをしてもらったが、
リンパには異常なしとの診断。

心臓にも軽度の疾患があるためその影響か循環器内科でも相談したが影響はないだろうとのこと。
お忙しい中、申し訳ありませんがが、田澤先生のお考えやこれからすべきことを教えていただきたいと思います。
よろしくお願いいたします。

 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。

「左脇や左胸がチクチクと痛む」
⇒『今週のコラム 111回目 大事なことは、これら①~④の病気など世の中には無いのです。それは(我々医師には)自明なことなのです。』を是非ご一読を。
 これらの症状を乳癌と関連付けることは、全く無意味です。

「生理周期とは関係のない左胸の痛みと左腕のしびれ」「特に左腕のしびれが気になった」
⇒『「生理と関係なく、胸や脇が痛い」方は、QandA「左胸と背中の痛み」をまずはご一読ください。
をご一読ください。

 100%(年齢からくる)ホルモン刺激症状です。
 乳癌と結び付けるのは、今すぐ止めましょう」

「妻のがんの状況、今後の治療法について最善な選択をしていくために確認する事は
何がありますでしょうか。」

⇒物事はシンプルに考えましょう。
 乳癌の治療は「局所治療」と「全身治療」に分けるのです。
 「局所治療」は、MRIにより拡がり診断を行い下記1もしくは2を選択
   1.全摘
   2.部分切除+放射線 「入念にエコーをしてもらったが、
 「全身治療」は、(局所治療で1と2のどちらを選択したのかとは全く無関係に)サブタイプにより決めるのです。
   ルミナールAならホルモン療法
   ルミナールBならホルモン療法+化学療法
   HER2陽性なら抗HER2療法
   TNなら化学療法

「お忙しい中、申し訳ありませんがが、田澤先生のお考えやこれからすべきことを教えていただきたいと思います。」
⇒上記を理解していただけましたね?
 把握すべきは、
 1.MRIによる拡がり診断⇒術式の選択
 2.サブタイプ⇒術後の全身療法
 3.ステージ(腫瘍の大きさとリンパ節転移の程度)⇒予後の予測
☆物事はシンプルに考えなくてはいけないのです。
 
 

 

質問者様から 【質問2 生検結果まち】

性別:女性
年齢:40歳

管理番号6353で、先週質問させていただきました。
田澤先生、お忙しい中ご回答ありがとうございます。
とてもよくわかりました。

先日は、突然の出来事に憔悴していた私に代わり、夫が乳がんプラザを知り「田澤先生は信頼できる先生だ。
ぜひ先生に診ていただきたい」と質問してくれたのですが、夫婦ともに半ば告知に近い初診に動揺し、過去のQ&A等を熟読しないまま、心配のあまりネガティブな質問をしてしまい、大変失礼いたしました。
物事はシンプルに、ですね。

また、初診の所見をお伝えし漏れたこともお許しください。
あれから、先生のコラムや過去質問を何度も拝見し、自分が今どういう状況にあるのか理解しました。
田澤先生のコラムや過去質問から、画像で見えた石灰化は壊死型石灰化で、エコーでの腫瘍は確認されないものの高エコースポットはある様子でしたので、石灰化の第三段階にあるのではと思っています。

先生のおっしゃるとおり、第三段階から第四段階に移行するタイミングは誰にもわからず、少しでも浸潤のリスクを下げるために、検査結果がわかり次第、気持ちを切り替え、一刻も早く石灰化に精通されている田澤先生に診察していただき、自分にとって最善の治療を受け、早く元の生活に戻りたいと考えております。
日々お忙しい中、大変恐縮ですが、結果がわかり次第、田澤先生に診察と手術をお願いできませんでしょうか。
どうぞよろしくお願いいたします。

不要かもしれませんが、先日の初診でわかっていることは以下の内容です。
左胸に二箇所の石灰化(石灰化は密集しており、また石灰化の大きさが不揃いのため、悪性の所見)
二箇所の石灰化は3cmほど離れており、一つは小さめで曖昧だが繋がっているかもしれないので、大きく取るかもしれない。
エコーでは、しこりはないが何らかの所見はあるようでした。
浸潤の有無は何も言われませんでした。
腋窩リンパは異常なし。
触診では、右胸に比べると左胸が硬いような気がするとの診断で、翌日エコー下による針生検をし、来週結果が出る予定です。
 

田澤先生から 【回答2】

こんにちは。田澤です。

前回の回答内容を理解いただき、よかったです。
気になると、いろいろな事が気になりますが事実は極めてシンプルなものであり、やるべきことも自ずと決まってくるのです。

「日々お忙しい中、大変恐縮ですが、結果がわかり次第、田澤先生に診察と手術をお願いできませんでしょうか。」
⇒その際には「秘書メール」してください。


秘書室へメールは、
各ページの右上にある 「秘書室へメール」からご相談ください。
もしくは、こちらのリンクをクリックしてください。

 
 

質問者様から 【質問3】

手術数年後の検診について
性別:女性
年齢:46
病名:
症状:
投稿日:2023年10月20日

田澤先生、お久しぶりです。
5年前の手術ではお世話になり、ありがとうございました。
おかげさまで何の支障もなく、元気に過ごせています。
手術の夜、病室に来てくださり、「明日新幹線で帰ると話されていたので、しっかり縫っておきました。」とおっしゃった先生の言葉、今でも昨日のことのように覚えています。
遠方だと話したことを覚えていてくださり、「手術翌日に遠路帰れるだろうか。」という私の不安を察し、また、帰宅後も傷口のトラブル等がないようにと配慮し縫合してくださった先生のお心遣いを嬉しく思い、安心して帰ることができました。
先生に手術していただき本当に良かったです。

今日は定期的な検査についての質問です。
私は田澤先生自身にエコーしてもらいたく、術後も年に1度診察していただいています。
(田澤先生に「問題ないです。大丈夫です。」と言っていただけると安心感が全然違うのです。)
私も主人も、私のがんを診断し治してくださった田澤先生に今後も診ていただくことを希望しています。
寛解しているのに遠路はるばる通院しなくてもと思われるかもしれませんが、可能であれば今後も診ていただきたいと考えています。
定期検診のコラムには「どうしても自己検診の継続が不可能(性格的に耐えられない)な場合には、(自己検診は一切やめて)「半年に1回のエコー」としましょう。」とありますが、年に1回ではなく半年ごとに期間を変えたほうがよいでしょうか。

また、今後事情で通院が難しくなり地元病院に転院せざるを得なくなった場合には、
紹介手続きや、手術に関する情報等は病院間で引継ぎしていただけるのでしょうか。
もしくは、自身で画像や病理結果等を取り寄せ、新規予約の手配等が必要なのでしょうか。
「術後の診察は当院で手術した人のみ」という病院や、紹介状がないと予約できない病院もあるようなので質問させていただきました。

お忙しい中申し訳ありませんが、よろしくお願いします。

田澤先生から 【回答3】

こんにちは。田澤です。

「どうしても自己検診の継続が不可能(性格的に耐えられない)な場合には、(自己検診は一切やめて)「半年に1回のエコー」としましょう。」とありますが、年に1回ではなく半年ごとに期間を変えたほうがよいでしょうか。
⇒誤解しているようですね。

そもそも検診は(術後5年以上の定期であれ、未罹患の方の通常の検診であれ)1年に1回でいいと思います。
「半年に1回のエコー」というのはあくまでも「心配で心配でたまらない」タイプの方へのコメントです。

また、今後事情で通院が難しくなり地元病院に転院せざるを得なくなった場合には、紹介手続きや、手術に関する情報等は病院間で引継ぎしていただけるのでしょうか。
⇒無論です。
 そのような方は過去に何十人もいらっしゃいました。

「術後の診察は当院で手術した人のみ」という病院や、紹介状がないと予約できない病院もあるようなので質問させていただきました。
⇒ご希望の病院が無い場合には「地域連携室」で病院間で探して予約をとっています。

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再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
2023/11/1
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