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再発治療における薬の選択について

[管理番号:1754]
性別:女性
年齢:44歳
はじめまして。田澤先生よろしくお願いします。
遠隔転移再発4年目の者です。
今後の治療について悩んでいます。
<治療経過>
2005.11
右乳がん手術。34歳 。温存術後、FEC4回、PTX12回→放射線→ノルバデックス5年、ゾラデックス2年
《病理》乳頭腺管がん、充実腺管がん リンパ管侵襲(+)
血管侵襲(+)ER(+)10%以上 PgR(+)10%以上 
Her2(-)グレード3 リンパ節転移2/6
2012.11
縦隔リンパ節、胸膜、骨転移(CEA35.2、CA15-3 266.4)
2012.12
フェソロデックス500mg4回、ゾメタ開始
2013.3 
胃転移 生検《病理》ER(+)、PgR(+)、HER2(1+)
Ki-67 40% 
リュープリン、フェマーラに変更(CEA81.0 CA15-3
3334.4)
2013.6 
脳髄膜転移(CEA5.6 CA15-3 1256.1)
2014.6 
右鎖骨上リンパ節転移→生検《病理》ER(+)8,PgR(+)3
HER2(-)、Ki-67 60%
2014.7 
肺転移増大 タスオミンへ変更(CEA11.4 CA15-3
843.7)
2014.9 
CEA12.6 CA15-3 1136.3
2014.11 
PET-CTにて骨転移増悪のためランマークに変更(CEA17.8
CA15-3 1644.1)
2015.1  
アロマシンへ変更(CEA29.3 CA15-3 1990.7)
2015.3  
プロセキソールへ変更(CEA43.4 CA15-3 3095.7)
2015.5  
CEA17.1 CA15-3 517.4 CT検査特変なし
2015.9  
脳転移 ガンマナイフ療法(CEA11.4 CA15-3
843.7)
2015.11 
CT がん性リンパ管症 骨転移進行 プロセキソール休薬
そろそろまた薬の変更が必要と言われました。
選択肢として、アフィニトール、ヒスロン、又はそろそろ抗がん剤に移行する時期なのかもということで数種類の抗がん剤(ハラヴェン、アブラキサン、アバスチン他いろいろ)を提起されました。
抗がん剤においては、自分の意思を尊重するとのことでした。(例えば今は髪が抜けたくない、点滴よりも飲み薬が良いなど希望は?)
今の私の体調はというと、ここ3か月は体がだるくすぐ疲れるので最低限の家事以外はほとんど横になっています。体重は7キロ減。
今後ホルモン剤や分子標的薬にするか抗がん剤にするか迷っています。
田澤先生のご意見をお聞きしたいと思っています。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
ルミナールタイプ術後7年で再発。ホルモン療法(+骨吸収抑制剤)のみで治療されてきたのですね。
再発治療に対してはいろいろな考え方があります。
私であれば、「治療効果と副作用のバランスが最もいい」bevacizumab(アバスチン)+paclitaxel(パクリタキセル)とします。
間違いなく「最大の効果」が期待できます。(副作用も大した事ありません)
上手く「病勢コントロールできたら」drug holidayも作れます。(傾口抗がん剤での維持という手段もあります)
○アロマシンも一度使用しているので「エベロリムスの効果」も限定的と思います。