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再発の検査

[管理番号:330]
性別:女性
年齢:47歳
私は2013年5月45歳のGWにお風呂で左胸左下にしこりを発見連休明近くクリニックでエコーしたら早めに精密検査を受けるよう紹介状頂き、大学病院の乳腺科 でマンモとエコー受けやはり怪しいので確定診断する為針生検し、シコリは16mm位の浸潤性入管癌確定し、6月皮下乳腺全摘同時にエキスパンダー挿入したが術後の病理結果3A著しい静脈浸潤あり、リンパ管浸潤ありで断端近くにも浸潤あり、腫瘍系6.4??8.4??2.6で術前診断とかなり乖離ありました。
術中センチネル転移有腋下リンパ節第2レベル迄郭清21個中8個ごろごろした転移有、ステージ3AでFEC100を4クール、DOC4クールやり、1回目の免疫力一番下がった時に感染起こしエキスパンダー抜去。1週遅らせてFEC再開、つづくDOCで体毛が完全脱毛しました。ki67も50%あり、脈間浸潤もかなりあり始めから強い薬使った方が良いと主治医にいわれました。その後再建にも失敗したので左胸胸壁と鎖骨上渦リンパ節にリニアック50グレイ照射し、今はタスオミン飲みながら3ヶ月に1度のフォローアップ受けています。
先日エコーで術側左胸内側に低エコー域があり、穿刺吸引細胞診しました。連休明けに結果聴きに行く予定です。再発だったら何を心掛けたらよいのでしょうか。落ち着きません。転移しても仕事を続けられるでしょうか。
 

田澤先生からの回答

 こんにちは。田澤です。
 メール内容を読みました。
 「手術の経緯(予想以上のリンパ節郭清)」「更に術後治療(化学療法と放射線照射)」「(化学療法も影響した)エキスパンダー抜去」
 お気持ちお察しします。
 それでは回答します。

回答

「先日エコーで術側左胸内側に低エコー域があり、穿刺吸引細胞診しました。」
⇒再発だと仮定すると「胸壁局所再発」もしくは「胸骨傍リンパ節からの胸壁再発」となります。
 質問者の場合「術後に胸壁照射」をしてはいますが「リニアックの場合はトモセラピーとは異なり」「心臓など縦隔臓器への放射線障害を危惧して」この領域(内側:胸骨傍リンパ節の領域)には照射が甘くなります。
※トモセラピーの場合には「IMRTによるピンポイント照射」が可能なため、この領域も「きちんと照射が可能」となります。
 
「再発だったら何を心掛けたらよいのでしょうか。落ち着きません。転移しても仕事を続けられるでしょうか。」
⇒日常生活で「注意すべき事」などないのですが、
 局所治療の「鍵」は「放射線照射」となります。
 『仮に、胸骨傍リンパ節領域の再発であれば』前回のリニアックの照射野と重ならないようにしながら「トモセラピーによる照射」が有効です。
 全身療法としては「LH-RHアゴニスト」の追加も考えられますし、化学療法では(FEC,タキサン施行後なので)特にエビデンスの高いものは無く、「照射(トモセラピー)による局所コントロールさえつけば」経口抗がん剤(CAPやTS1など)とすれば、「仕事を続ける事は問題ありません」
 
◎以上、「もし再発だとしたら」と仮定してお話ししましたが、「術後の瘢痕組織だった」という結果を期待しています。