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良性しこり

[管理番号:2000]
性別:女性
年齢:53歳
去年8月マンモ検査異常なし。
その時の結果説明の医師に市の検診は
50代は一方向の写真となってしまったので、超音波も受けたらいいといわれ、昨年10月に受けましたが異常なし。
その2ヶ月後、12月26日に子宮筋腫にて子宮と卵巣摘出、エストラーナテープを今年2月末までしましたが、なんとなく胸が張るよう違和感を感じ、治療をやめました。
それからはときどき、しぼられるような胸の痛みがあり、おさまっても忘れたころにあると繰り返しました。
しこりは感ぜず。
先日11月25日痛みが心配になり、乳腺外来受診し、良性しこり 8ミリと診断されました。
マンモでも横方向には写らず、縦方 向にうっすらとしか写らないしこりで、
きれいな楕円であり良性だが、昨年ないとしたら1年で8ミリなので経過観察しましょうとのことで半年後の受診となりました。
胸の痛みは更年期によるものとの診断でした。
正直、しこりが見つかるとは思っておらず、いつも行っている病院(ほかの科で)ではなかったので、
自分ではセカンドオピニオンという意味もあり、通院している病院で経過をみたいと紹介してもらいました。
そこでも形や充実しているしこりで良性。
線維腺腫との診断でした。
心配ならとのことで細胞診をしましたが、
一週間後の結果は、細胞がとれておらず判断不可能。
針生検をすることになりました。
(バネ式のもので、2回とりました。)
先生いわく、
しこりは可動性があって動くので細胞診でとれないこともある。
逆にいえば良性の証拠。
なので最初の先生もそう判断したでしょう。
(この歳で線維腺腫ですか? 葉状腫瘍の可能性は?との質問に)
この年齢でも線維腺腫はあります。
今もあるかないかくらいしかわかりませんから、昨年はなんともいえません。
でも葉状腫瘍ではありません。
気づいたときには5cmとか胸いっぱいに広がってくる方が多いです。
良性だと思うけれど、家族歴(姉が乳がんでした)があるので心配なのはがんです。
検査しておきましょう。
 とのことでした。
いろいろと 不安ですが、一番不安なのは、針生検をしてもがんや葉状腫瘍がわからなかった人がいることです。
再発の可能性の高い悪性葉状腫瘍が私にとって一番の恐怖です。
先生に針で検査をするのではなく、全部とってくださいと言ったら、
それでは某外国女優のようになって、予防的にとることになってしまうのでできませんといわれました。
まだ結果は出ていませんが、針生検の結果で問題なければ経過観察でよいですか?
それとも摘出を強く希望するべきでしょうか?
また、経過観察は半年でも手遅れになりませんか?
小さい悪性葉状腫瘍の出来立てだとしたら、現段階の針生検でも悪性とでますか?
よろしくお願いいたします。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
話を整理すると
昨年10月の超音波には無かった⇒今年11月の超音波で「8mmのしこり」ということですね。
「きれいな楕円であり良性だが、昨年ないとしたら1年で8ミリなので経過観察しましょう」
⇒至極、妥当な判断と言えます。
「画像所見では明らかな良性」だが、「1年間で8mm」♯ただし、昨年10月の超音波で「見逃し」も否定はできません。
 
「いろいろと 不安ですが、一番不安なのは針生検をしてもがんや葉状腫瘍がわからなかった人がいることです。」
⇒それは例外的と言えます。
 きっと「ネット情報」だと思いますが、非常に「例外的」なことです。
 その裏には「数千倍の普通に針生検で診断が付いている人たちがいる」ことを忘れてはいけません。
 
 通常は「針生検で確定診断」となります。
 「針生検を疑ってしまったら」何も信用できなくなります。 担当医の技術を信じましょう。
 
「再発の可能性の高い悪性葉状腫瘍が私にとって一番の恐怖です。」
⇒「8mm」で、しかも「綺麗な楕円」なのに「悪性葉状腫瘍」という可能性は殆どありません。
 担当医のいうように「線維腺腫の可能性」(昨年も存在していたけれどスルーされていた)が高そうです。
 但し、一見「線維腺腫のように」見える「乳癌」もあるので、「針生検で決着つける」こととなり、大変良かったです。
 
「針生検の結果で問題なければ経過観察でよいですか?それとも摘出を強く希望するべきでしょうか?」
⇒針生検で「明らかな線維腺腫」という結果であれば、「経過観察で問題ありません」
 
「また、経過観察は半年でも手遅れになりませんか?」
⇒「針生検で確認しての半年」であれば、何ら問題ありません。
 むしろ「針生検で線維腺腫との診断」であれば、「経過観察必要無し」でもいい位です。
 
「小さい悪性葉状腫瘍の出来立てだとしたら、現段階の針生検でも悪性とでますか?」
⇒「悪性」とまでは出ない可能性がありますが、少なくとも『境界悪性以上の葉状腫瘍が疑われる』位には出ます。
○「8mm」の「綺麗な楕円」で「悪性葉状腫瘍は考え過ぎ」です。
 心配ありません。
 
 

 

質問者様から 【質問2】

管理番号2000のものです。
先日は回答ありがとうご
ざいました。
線維線種といわれ針生検し、今日結果を聞きまし
た。
やはり線維線種でしょう。
とのことで経過観察となりました。
結果に書かれていたものですが、
検体は2片にみえますが、それぞれの検体の中央に
裂隙状~管状腺管と粘液腫状基質よりなる占拠性病変を認めます。
ほとんどの腺管で二相性が確認され、Fibroadenomaでよい組織像です。
病変内に淡明細胞からなる二相性の不明瞭な腺管が少量認められます。
積極的に悪性を疑う異型は認めませんが、念のためfollow upお願いします。
とありました。
これは、悪性に変化する可能性もあるとのことでしょうか。
宜しくお願い致します。
 

田澤先生から 【回答2】

こんにちは。田澤です。
線維腺腫でしたね。
画像所見から「悪性を疑う」根拠は全くありません。
「病変内に淡明細胞からなる二相性の不明瞭な腺管が少量認められます。」
⇒明らかな良性所見です。
 心配いりません。
 
「積極的に悪性を疑う異型は認めませんが、念のためfollow upお願いします。とありました。これは、悪性に変化する可能性もあるとのことでしょうか。」
⇒違います。
 「病理医」は得てして「このような慎重な物言い」をします。
 気にする必要は全くありません。