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乳ガン治療とリウマチ治療の両立

[管理番号:3702]
性別:女性
年齢:49歳
先日浸潤性乳ガンと診断され、ステージ1.腫瘍16mmでルミナールAかBかは不明。
10/(中旬)に乳房温存術をする予定です。
その後の治療について伺います。
通常、乳房温存術の後は抗がん剤か放射線治療に入ると思いますが、
関節リウマチを10年前から患っており、リウマトレックスを週4錠、プレドニン3mmを1日置きに服用しております。
その場合、放射線治療や抗がん剤治療は出来ないですか?
もし出来ないとしたら他の治療法はありますか?
ホルモン治療はもちろんやるつもりです。
もしホルモン治療だけしか出来ないのであれば、局部再発率はどれ位になるでしょうか?
ちなみに実母はエリテマトーデスを患ってます。
これから、乳腺外科の先生と膠原外科の先生を交えて詳しく相談していくと思いますが、その前に田澤先生のお意見を聞きたく連絡されて頂きました。
もし私が放射線治療や抗がん剤治療が出来るとしたら、副作用などありますか?
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
膠原病と放射線照射については、最終的には放射線科医の判断もあるとは思いますが…
基本的に 強皮症やSLEでは禁忌 関節リウマチでは(放射線性肺臓炎に気をつけながら)「行ってもOK」と思います。
「乳房温存術の後は抗がん剤か放射線治療に入ると思います」
⇒まず治療は「局所療法」と「全身療法」に明確に分けて考えないといけません。
 ○局所療法は乳房をどうするか?
  ①乳腺全摘出
  ②乳腺部分切除+術後放射線
 ○全身療法の対象は「全身」です。
  A.ホルモン療法
  B.抗ガン剤
 ★質問者の場合には「局所療法」として②を選択したわけです。
  そうすると全身療法ですが…
  ルミナールタイプである以上、Aは必須、Bは「術後のKi67を測定してから考える」ことになります。
「その場合、放射線治療や抗がん剤治療は出来ないですか?」
⇒大丈夫だと思います。
「もしホルモン治療だけしか出来ないのであれば、局部再発率はどれ位になるでしょうか?」
⇒質問者は勘違いしています。
 「局所再発」は、あくまでも「局所療法」で考えます。(ホルモン療法とか抗癌剤は無関係)
 乳房温存術のみ 15%
 乳房温存術+放射線 5%
  程度と言われています。(全身療法とは無関係に)
「もし私が放射線治療や抗がん剤治療が出来るとしたら、副作用などありますか?」
⇒放射線治療に関しては冒頭でコメントした通り、禁忌ではありませんが「放射線肺臓炎に注意する」必要があります。
  ♯放射線肺臓炎はそもそも「放射線照射終了後、半年位してから」起こるもので
す。(具体的には、胸部レントゲンのチェックを怠らない)
 抗癌剤は「リウマチの主治医がOKを出せば」何ら問題はないでしょう。
 
 

 

質問者様から 【質問2】

無事、乳房温存術が終わりリンパ転移無しでした。
今病理検査しており、11月中旬に分かる予定です。
結果が出るまでに質問させて頂きます。
温存はしたものの、放射線治療はリウマチを考えやらない予定です。
リウマチを持ってでの全身治療法についてですが、ルミナールAだった場合の治療法と
ルミナールBだった場合の治療法は田澤先生なら何になさいますか?
まだ病理検査が出ていないので、詳しい情報が無く答えづらいとは思いますが、ルミナールなのは確定です。
よろしくお願い致します
 

田澤先生から 【回答2】

こんにちは。田澤です。
乳房温存したのに「放射線をかけない」
これでいいのか?(という問題がまずあります)
「リウマチ」だということは最初から解っていたわけですから、(通常であれば)
「温存してみたけど、リウマチだから照射無しね」では大変な無責任でしょう。(あくまでも温存術は放射線が前提なのです)
♯つまり(照射しないという選択肢しかないと考えるなら)「乳房全摘を選択すべき」というのが常識です。(患者さん自身がリスクを十分のんだ上で、それでも温存したいと自ら直訴した場合は別です:自己責任)
「ルミナールAだった場合の治療法とルミナールBだった場合の治療法は田澤先生なら何になさいますか?」
⇒リウマチとは無関係に…
 ルミナールAなら「ホルモン療法単独」 ステージ1ならタモキシフェンのみ 2以上ならば(タモキシフェンに加えて)「LH-RHagonistの併用を考慮」
 ルミナールBならTCです。