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センチネルリンパ節プラスマイナスとは

[管理番号:1207]
性別:女性
年齢:44歳
昨日、乳癌で温存手術をしたものです。
採った癌の大きさは1.2センチ。
センチネルリンパはプラスマイナスと言われたのですがどういう事なのですか?
リンパに転移があるということなのでしょうか?
癌のしこりとセンチネルリンパしか取っていませんが、大丈夫なのでしょうか?
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
「センチネルリンパはプラスマイナス」
⇒これは「正式な表現」ではありません。
 あくまでも「担当医の固有の」表現でしょう。
 推測となりますが、「迅速病理診断」で病理医より『明らかな癌細胞とは言えない
が、上皮性の細胞を少数認める。転移とは判断できないのでindeterminate(鑑別困
難)とします』とのコメントだと思います。
○迅速病理診断は「凍結標本による診断」なので、きちんとしたホルマリン固定での
通常の染色での病理診断ほどには「正確性に欠ける」のです。

回答

「センチネルリンパはプラスマイナスと言われたのですがどういう事なのですか?」
⇒冒頭で表現したように、「迅速診断では確定できない(グレー)」だということだ
と思います。
 迅速診断とは、元来そういうものなのです。
 
「リンパに転移があるということなのでしょうか?」
⇒おそらく(本来有る筈の無い)上皮細胞が「リンパ節」内にあったのでしょう。た
だ癌細胞の転移とは断言できないので「保留」となったのだと思います。
 
「癌のしこりとセンチネルリンパしか取っていませんが、大丈夫なのでしょうか?」
⇒「センチネルリンパ節の取り扱い」には施設基準があります。
 術前に「2mm以上の転移(肉眼的転移)が無ければ」(追加)郭清しないなどの
「同意文章」があったと思います。
 
 ○私の推測では「微小転移があるかどうか」というレベルなので「上記の様な基
準」であれば、当然「郭清省略となる」わけです。