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葉状腫瘍について

[管理番号:914]
性別:女性
年齢:38歳
10年前にしこりに気づき、組織生検の結果良性の繊維腺腫と診断され1年に1度の頻度で経過観察を行っていました。今回の定期検診を受けた際にしこりが大きくなっていると言われ(2㎝未満から3㎝程と約1㎝大きくなりました)再度組織生検を行い腺腫腺腫または葉状腫瘍と診断され7月末に摘出手術を行いました。組織診断の結果、良性の葉状腫瘍とわかりました。
そこで質問です。葉状腫瘍といえばマージンをとって手術が必要とのことですが腺腫腺腫の可能性もあったため、どれくらいのマージンをとって摘出されたかきちんと質問できてません。次に検査に行くのは3ヶ月後となりますが、マージンをとって手術していただいてるか3ヶ月後の検査時に質問するのでは遅いでしょうか?
また、手術前に不妊治療をしており今回の手術で一時中断しておりました。今回の手術を終え再開を考えております。不妊治療時に服用していた、プレマリン、ルトラール、クロミッドの薬は葉状腫瘍や乳がんのリスクを高めるものでしょうか?
 

田澤先生からの回答

 こんにちは。田澤です。
 「10年前に線維腺腫」の診断⇒(今回の急?な腫瘍増大)⇒(良性)葉状腫瘍
 葉状腫瘍は「最初から」葉状腫瘍の場合と(長年線維腺腫と言われ変化無かったものが)突然増大を始め(葉状腫瘍と判明する)パターンがあります。
 質問者は明らかに「後者のパターン」といえます。
 摘出したことは「正解だった」と思います。
 ただ、「マージンをつけて」摘出していないと、「再発するたびに、より厄介となる」性質があるので注意が必要です。

回答

「マージンをとって手術していただいてるか3ヶ月後の検査時に質問するのでは遅いでしょうか?」
⇒遅くはありません。
 「良性」でもあるし、(万が一、再発するとしても)ある程度の期間がかかる筈です。
 
「不妊治療時に服用していた、プレマリン、ルトラール、クロミッドの薬は葉状腫瘍や乳がんのリスクを高めるものでしょうか?」
⇒いろいろな報告があり、「乳癌のリスクとは結論づけられてはいません」
 ただ「長期投与」が「乳癌リスクを上昇させる」という報告もあるので「きちんとした健診」は必要です。
 
 ○葉状腫瘍との関連については全く解っていません。