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ルミナールタイプ(PgR陰性)の抗がん剤の適用について

[管理番号:2136]
性別:女性
年齢:50歳
昨年秋に乳がんを告知され、以後このサイトで勉強させていただいています。
とても分かりやすく、前向きになれるご回答に勇気づけられています。
ルミナールタイプの抗がん剤の適用について、疑問を感じているところがあり、ご回答をお願いできればと思います。
温存手術し、術後の病理結果は以下の通りです。
IDC,a3
1.4×0.9cm
Nuclear grade 1
pN0(i-)(0/1)
ER>90% 
PgR<5% 
HER2 score0 
ki67 10-20%  
今回、教えていただきたいことは、ルミナールのうちER陽性、PgR陰性の場合はルミナールBとのことですが、主治医からは抗がん剤の話はありません。
先月からノルバデックスを飲み始め、放射線は今月から開始します。
このようなケースでの抗がん剤の適用はないのでしょうか。
PgR陰性はハイリスクだけれども抗がん剤が効くわけではないので、ホルモン剤治療で予防していくほかはないということかと想像しています。
抗がん剤をした場合と、しない場合の再発率の違いはどのくらいあるのでしょうか。
ご回答いただけますと幸いです。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
pT1c(14mm), pN0, pStage1, luminal type, NG1, Ki67=10-20%

回答

「今回、教えていただきたいことは、ルミナールのうちER陽性、PgR陰性の場合はルミナールBとのことですが」
⇒(私個人の見解としては)PgRの染色性はあてになりません。
 質問者のケースでも NG1及びKi67=10-20%などから「luminal A相当」と考えるのが妥当でしょう。
「主治医からは抗がん剤の話はありません。」
⇒私も(主治医同様)抗癌剤はしません(luminal A相当と考えます)
「このようなケースでの抗がん剤の適用はないのでしょうか。」
⇒上記の通りです。
「抗がん剤をした場合と、しない場合の再発率の違いはどのくらいあるのでしょうか。」
⇒3%です。
 さすがに「抗がん剤を勧める数字」ではないでしょう。