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両胸非浸潤性乳ガン、温存後の治療について

[管理番号:2504]
性別:女性
年齢:37歳
突然のメールで申し訳ありません。
相談できる人もなく、1人で悩んでいるところにこちらを発見したた
め、よろしくお願いいたします。
まず、現状の説明と相談をさせてください。
私は37歳、叔母が乳ガン、父がすい臓ガンになった事があり、遺伝的にガンにはなりやすいみたいです。
2015年10月
左胸にしこりを感じて受診
左胸には3.7センチのしこりと石灰化
右胸はしこりはないものの石灰化数カ所あり
両方が非浸潤性乳ガンという事で
両方、全摘、再建をすすめられました。
なんとか全摘以外の方法を探し、
2016年1月
両胸とも温存で摘出手術を受け、先日病理検査の結果が来ました。
非浸潤性であり、キレイに摘出出来たので、このまま経過観察してもいいが、左胸は、しこりが3.7センチと大きかったので、出来れば放射線治療したほうがよい、との事でした。
ホルモン感受性はないそうです。
再発の確率を減らせるのであれば、出来れば両胸とも放射線治療したらどうか、と家族は言っていますし、私もそう思っていたのですが。
相談はここからです。
もともと両胸にガンが見つかり、右には数カ所の石灰化が見られたので、ガンになりやすいと言われており、今後の再発は覚悟しています。
そこで、今後、再発したとして、ペタンコの胸で、再建しなくていいという決断は、たぶん一生出来ないと思うので、全摘になったら、絶対に再建したいと思っています。
摘出、再建になった時、今回放射線治療をした事で、再建が出来なくなったり、また、選択の幅が狭まるという事はありますか?
人工物かどうかにはこだわりませんし、どちらでも大丈夫なのですが、お腹にはすでに手術後があり、使える範囲が小さいと言われた事がありますし、背中のお肉では小さい胸しか作れないと聞きました。
現在の胸はE~Fカップ程あるので、再建出来る場合は今と同じでなくとも、Cカップ位にできたらいいなと思っています。
また、片側だけ再建になった場合、大きさを揃えられる人工物が希望なのですが、放射線治療した後には人工物は難しいのでしょうか?
再発しない為に受ける放射線治療であると思うので、すぐに再発し、摘出、再建とはならないよう望みますが、今回の決断で、将来的に再建の夢が絶たれるのは絶対にイヤなので、相談させていただきました。
数年経てば、再建出来るというのであれば、今回はしっかり放射線治療をし、再発しないよう生活していく上で、万が一再発したら、摘出し、再建を考えようと思います。
長々と申し訳ありません。
私の決断にどうぞ力をお貸しください。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
両側乳癌とはいえ、両側とも「非浸潤癌」、幸いなことです。
「右には数カ所の石灰化が見られたので、ガンになりやすいと言われており」
⇒本当に、そんな事を言われているのですか? 主治医に?
 信じられない事です。
 もしも本当に、「その数か所の石灰化が気になる」のであれば、きちんと「ステレオガイド下マンモトームすべき」です。
 
 (その石灰化を検査もせずに)「癌になりやすい」などと「逃げのコメント」をするべきではありません。
 ○石灰化が(今は良性なのに)将来的に癌になるみたいな「馬鹿馬鹿しい」話をしてはいけません。
 石灰化が(将来的に)何かになるわけではなく、「何かがあるから、その結果石灰化がある」のです。順番を間違ってはいけません。
 その石灰化が「現時点で良性病変に伴うもの」であれば、『将来的に、それが癌に変化するなどというバカげたことを言ってはいけません』
 
「今後の再発は覚悟しています。」
⇒考え過ぎです。
 
「摘出、再建になった時、今回放射線治療をした事で、再建が出来なくなったり、また、選択の幅が狭まるという事はありますか?」
⇒皮膚の伸びの問題はあります。
 それは一概には言えません。
 
「片側だけ再建になった場合、大きさを揃えられる人工物が希望」
⇒健側の縫縮も視野に入れなくてはなりません。
 
「放射線治療した後には人工物は難しいのでしょうか?」
⇒制限がでることはありますが、無理ではありません。