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抗がん剤治療とオンコタイプDXについて

[管理番号:5788]
性別:女性
年齢:73歳
74歳の母親についてです。
1984年
乳がん リンパ転移あり 左乳房全摘とリンパ切除 抗ガン剤(5fu)免疫療法
2006年
大腸癌 ステージ2 切除
2017年7月
乳がん リンパ転移無し(センチネルリンパ)右乳房全摘
ER(+)70%以上
PGR (-)
HER2? : 1+ (陰性)
Ki-67:? 20~50%
kiが高いことからフェマーラに抗がん剤上乗せがベターとの事でした。
母は30年前の乳がん治療の際、抗ガン剤治療が辛く、未認可の薬も利用したりと辛い治療の経験があるため、本人から主治医に毛が抜けたりする抗ガン剤はやりたくない、と手術前から申し出ておりました。
副作用の少ない経口UFTを1カ月併用しましたが、肝機能低下によりUFTは中止し、現在フェマーラのみです。
このままホルモン治療だけで良いでしょうか。
本人の要望がなければ本来はやはり抗がん剤上乗せが標準治療となりますでしょうか。
もしくはオンコタイプDXを試した方が良いかとも思うのですが、いかがでしょうか。
73歳ではありますが、まだまだ元気に長生きして欲しいと思っております。
何卒よろしくお願いします。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
この場合重要なポイントは以下の3点
1.早期である
2.70歳以上である。
3.Ki67は(高いわけではなく)あくまでもグレーゾーン
考え方としては(70歳以上でなければ)
OncotypeDXを勧めます。
ただし、今回は70歳以上なので、私なら(無理せず)ホルモン療法単剤とするでしょう。
 ただ患者さん側から「積極的に化学療法も考えたい」と言われたら、(若い人同様に)OncotypeDXを行います。
「現在フェマーラのみです。このままホルモン治療だけで良いでしょうか。」
⇒それでもいいでしょう。
「本人の要望がなければ本来はやはり抗がん剤上乗せが標準治療となりますでしょうか。」
⇒そんなことはありません。(むしろホルモン療法単独の方が、より標準治療に近いと思います)
「もしくはオンコタイプDXを試した方が良いかとも思うのですが、いかがでしょうか。」
⇒積極的ならば…
 モチロンそれでいいのです。