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オンコタイプDXについて

[管理番号:1735]
性別:女性
年齢:52歳
姉が乳がんになり右胸を部分切除しました。
今後はホルモン療法をやるらしいのですが抗がん剤を投与しなくていいのか悩んでいます。
担当医に相談したところオンコタイプDXという検査方法が判断材料になると言われたそうです。
40万円もかかる検査だそうですが、どのような検査で、有効なものなのでしょうか?
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
ホルモン療法が効くタイプ(ルミナールタイプ)で「抗がん剤を上乗せするべきか?」という基準があります。
その一つが「Ki67という細胞分裂期の細胞の割合」を使って
「細胞分裂の激しいタイプ=Ki67高値」をルミナールB⇒「抗がん剤が効き易い」⇒抗がん剤の適応
「細胞分裂の乏しいタイプ=Ki67低値」をルミナールA⇒「抗がん剤は効かない」⇒抗がん剤はしない
もう一つの方法が「オンコタイプDX」です。
・材料は手術時の標本
・21遺伝子をRT-PCRで解析
・その結果をスコア化して0-100(recurrence score) 低リスク群(0-17) 中間リスク群(18-30)高リスク群(31-100)に分ける。
・高リスク群の場合「抗がん剤が効き易い」として「抗がん剤の適応」とするのです。
 ♯中間リスク群をどうするかという問題はあります。

回答

「どのような検査」
⇒「ルミナールタイプ」で「手術標本を用いて行う」遺伝子検査です。
 
「有効なものなのでしょうか?」
⇒有効です。
 乳癌診療ガイドラインでは「推奨度B」であり、アメリカでのNCCNガイドラインでは「(ルミナールタイプにおける)抗がん剤の適応を決める重要な検査」と位置付けられています。
○通常は「Ki67」を用いて「抗がん剤の適応」を決めますが、「それが微妙」無場合
「オンコタイプDXが選択肢」となるのです。