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乳管内乳頭腫

[管理番号:1427]
性別:女性
年齢:43才
初めまして。よろしくお願いします。
2012年の2月に市町村の検診で要精密検査になりました。
左、C(乳頭直下)9:00軸、D6,4、W9,6
所見 INT(中間型腫瘤) カテゴリー3でした。
超音波です。
再検査の病院では、触診、マンモグラフィー、超音波にも何も写らず、「何かの間違いでしょ」で終わりました。
でも、不安になりこの辺かな?って感じで胸を触ったら、しこりがありました。
下着にも血のようなものが付着してました。ぽつぽつって、感じです。
すぐに他の病院で診て貰い、触診、マンモ、超音波をしました。
触診では、医師が分からず、自分でここですって言いました。
マンモで写らず、超音波でしこりは写りました。
そのあと、三ヶ月後、半年後、半年後、一年後の経過観察が続きます。
その間に「悪い物ではないんですか?」と聞きました。
「乳管内乳頭腫だから、良性でしょう」と初めて病名を聞きました。
ずっと、超音波だけです。マンモ、診触診は初回だけです。
今年8月にも超音波だけで、「変わらないからまた一年後でいいと思いますよ」と言われました。
画像だけで、分かるものなんでしょうか?
自分でも調べましたが、乳管内乳頭腫は識別が難しいと書いてありました。
左右、乳頭の位置がズレて、乳首の色もしこりがある左は違います。
某タレントさんのこともあり、他の病院で診て貰おうか悩んでます。
また、その時は今までのデータがあった方がいいですか?
それとも、データなしで一からのがいいのでしょうか?
長くなってしまい申しわけありません。
よろしくお願いします。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
「血性分泌のある乳管内病変」ですか。
単刀直入に言えば、「乳管造影をして、乳管内病変」と確認されれば「乳管(腺葉)区域切除」を行うべきです。
このQandAの場でも(実際の、診療の場でも)しばしば出てくる事で、「言い尽くした」感がありますが、『血性分泌を放っておく医師は、何を学んできたのでしょうか?』
まともな大学病院が無いので「大学病院できちんと学ぶ事がなく(そもそも大学病院の上の医師自身が未熟)、世にでてしまっている」現状に危惧します。
「血性分泌を含む単孔性分泌」のQandAがくるたびに、「つい、愚痴がでてしまう」ことにはご容赦ください(私も、ただの人間なのです)

回答

『「乳管内乳頭腫だから、良性でしょう」』
⇒何を根拠とした診断でしょうか?
 「単孔性分泌」を伴うわけですから、「乳管内病変」であることは間違いなさそうです。
 乳管内病変の中には「乳管内乳頭腫(良性)」と「乳癌(悪性)」があるのです。
 まともな検査もせずに「乳管内乳頭腫」と診断することはできません。
 最低限「組織診断」すべき(本来は、乳管造影した上で、乳管腺葉区域切除をすべきですが… 残念ながらそれを担当医に望むことは無理のようです)
 
「画像だけで、分かるものなんでしょうか? 自分でも調べましたが、乳管内乳頭腫は識別が難しいと書いてありました」
⇒その通りです。質問者は正しい。
 担当医よりも「余程、良く解っている」と言えます。
 
「他の病院で診て貰おうか悩んでます。また、その時は今までのデータがあった方がいいですか?」
⇒せっかくだから「腫瘍径の変遷」のデータが有った方がいいです。
 ただ、それは「参考程度」です。
 本物の乳腺外科医であれば、「乳管造影」するべき(今でも血性分泌は継続しているのですか?)です。
 ただ、そのような医師が絶滅危惧種であり、せいぜい「MRIでも取りましょうか?」という残念な結果となることを危惧しています。
 
 

 

質問者様から 【質問2】

こんにちは。
乳管内乳頭腫で質問した者です。
回答いただきありがとうございました。
中々返信出来ず申し訳ありません。
以前、耳下腺腫瘍で6センチ大の良性腫瘍を採りました。
その時のしこりは軟らかく、グニグニ動きました。
今ある乳頭直下のしこりは硬く、動きません。
よく聞く「石ころ」の感じです。
現在は、血性分泌はないと思います。
湿った感がたまにあるような気がしますが、なんなのか分かりません。
乳管内病変…
また一年後などと、不安を残したまま
生活するよりもしっかりと調べていただき、良性か悪性か確定診断してもらおうと思います。
主人が「先生に診て貰ったら?」
と、言ってくれたので、市川にある病院に行こうと決めました。
まだ予約は入れてませんが、そのときは、どうぞよろしくお願いします。
 

田澤先生から 【回答2】

こんにちは。田澤です。
(血性単孔性分泌のある)乳管内乳頭腫で相談していた方ですね。
 現在は「分泌は止まっている」のですか。
 その場合には(乳管造影できないので)腫瘍に対して「組織検査(マンモトーム生検)」します。
  ♯「乳管内病変は組織量が多く無いと確定診断つき難い」ので組織診断でも マンモトーム生検 > (バネ式)針生検 なのです。

回答

「市川にある病院に行こうと決めました」
⇒その決断を支持します。
 自分の身を守るのは自分なのです。
 
 

 

質問者様から 【質問3】

こんにちは。
以前、乳管内乳頭腫で相談したものです。
○月○日、市川の病院で先生に針生検をしてもらいました。
データがもらえず(医師が大学病院と掛け持ち?のため不在が多い)そのまま田澤先生にみてもらいました。
超音波でしこりがなかなか発見できなく乳管内乳頭腫らしいものは
ないと、話してましたが、しこりがみつかり、針生検してくださいました。
結果は2週間後ですが、「何か聞きたいことありますか?」
と言ってくれましたが、あまりの緊張と不安で何も聞けず…。
先生の感じ方だと、悪い物ではないと思いますか?
とても不安でなりません。
よろしくお願いします。
 

田澤先生から 【回答3】

こんにちは。田澤です。
勿論覚えています。
本当に乳頭直下そのものだったので、一見artifact(本物の所見なのか確信が持てない)のように見えました。
その意味では「本物の腫瘍ではない」可能性はあります。
私の感覚だと「少なくとも、癌ではない」と思います。