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乳腺症について

[管理番号:4953]
性別:女性
年齢:38歳
はじめまして。
よろしくお願いいたします。
去年の10月にドック(エコー)にて左乳房腫瘤8×6㎜で要検査になり、
翌月乳腺専門病院を受診。
38歳です。
しこりの境界も綺麗、中身も大丈夫そう。
ただ、
少し高さがあるのが気になるということで針生検を行いました。
その結果、乳腺症だったのですが、先生の予想とは違っていたらしく(繊維線腫?)、「うーんそうかー、でもまぁ悪いものじゃないからいいか、とりあえず半年後見て変化無ければもう大丈夫」
ですが半年後のエコーでは13㎜(はっきりと記憶していなかったのですがだいたいこのくらいだったかと) と大きくなっていて、針生検の結果通りなら本来大きくなっていくものじゃないはずなんだけどなー、と先生が頭を傾げておられました。
ただ、針はしっかり3回真ん中を差したし間違いはない。
やっぱり癌では?
と言う私の不安にも「さすがにそれは無い」と。
もう少し経過観察をしてどんどん大きくなっていくようなら次はマンモトーム生検という手もあるとおっしゃいましたが、でもそれは現時点では必要ないと言うようなニュアンスのお話しでした。
そして2ヵ月後、再度受診。
15㎜とまた大きくなっていましたが、前回の技師さんとは違う方だったらしく画像を見ながら誤差の範囲じゃないかと言いながらも不思議だと呟いていました。
いずれにせよ先生が気にしているのは癌ではない、本来どんどん大きくなっていくはずのないしこりが大きくなっていること。
これは何故だ?ということの様ですが、私は、本当に悪性の可能性は無いのかと不安です。
今回2ヵ月しか空けなかったのは早すぎたので次は
4ヵ月後でいいと言われました。
4ヵ月空けてまた大きくなっていたらマンモトーム生検。
来月にでも別の病院を受診。
田澤先生はどう思われるでしょうか?
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
これは2つの可能性を考えます。
1.針生検の精度の問題
2.葉状腫瘍
それ程大きくなるようなら(癌ではないとしても)「葉状腫瘍」を考えるべきでしょう。
そのためには(小さいうちに)「マンモトームしてもらうべき」です。
 
 

 

質問者様から 【質問2】

田澤先生こんにちは。
再度質問させてください。
針生検を行った病院から検査資料を頂き、別の病院で診察を受け更にマンモトーム生検を受けてきました。
現在結果待ちです。
前回の針生検では良性の乳腺症と言われていましたが、資料を見た先生から乳腺症ではなく乳管内乳頭腫だと言われました。
ただ、乳管内乳頭腫にしても大きくなるスピードがちょっと早い。
だから針生検をした先生も頭を傾げていたんだね、と教えて頂きました。
以外教えて頂いた結果です。
mastopathy
Intraductal
papillomatosis
no malignancy seen
Sections a-c show
mastopathic breast with
Stromal hyalinization and
lipomatosis,mild cystic
change and blunt duct
adenosis.Intraductal
papillary growth of
monomorphous ductal
cells is multifocally
observed in all the
pieces.two-celled pattern
is retained.no malignancy
is seen.
乳管内乳頭腫というものをこちらで学ばせて頂いていたら針生検、マンモトーム生検の結果が確定診断にならない場合があると見ました。
前回の質問で田澤先生にお伺いしたときに他の可能性として葉状腫瘍があると教えて頂きましたが、前回の結果が乳管内乳頭腫だったとしても葉状腫瘍は考えられますか?
一度、乳管内乳頭腫と出たものが例えば繊維線腫や葉状腫瘍など違うものに変わることはあるのでしょうか?
それとも、乳管内乳頭腫は非浸潤癌との見分けが難しいとのことですが、
現時点で可能性が高くなってしまうのは癌なのでしょうか?
そもそも、乳管内乳頭腫の結果として(11月8㎜→6月15㎜)疑問を抱い てしまう経過なのでしょうか?
マンモトームして頂いた先生もそんなに悪いものじゃない気がすると言ってくださっていたので余計な心配はせずに結果の日を待とうと思っているのですが色々学ぶうちに怖くなってしまいお忙しい田澤先生に泣き付いてしまい申し訳ありません。。
結果がどうであれ摘出手術は受けるつもりです。
 

田澤先生から 【回答2】

こんにちは。田澤です。
診断精度に問題がありそうですが、マンモトーム生検では確定診断が得られることを願います。
「それとも、乳管内乳頭腫は非浸潤癌との見分けが難しいとのことですが、現時点で可能性が高くなってしまうのは癌なのでしょうか?」
⇒その通りです。
「そもそも、乳管内乳頭腫の結果として(11月8㎜→6月15㎜)疑問を抱いてしまう経過なのでしょうか?」
⇒その通り、「当然」癌の可能性を考えなくてはなりません。
「結果がどうであれ摘出手術は受けるつもりです。」
⇒それであれば、安心です。(診断精度について、私が評価することは不可能なので) それがいいと思います。
 
 

 

質問者様から 【質問3】

葉状腫瘍について
性別:女性
年齢:38歳
田澤先生、いつもありがとうございます。
お忙しい中大変恐縮ですが、マンモトーム生検の結果が出ました。
結果は半年前の針生検と同様に良性でした。
indeterminate(fibroepit
heliala lesion)
周囲との境界が明瞭な充実性の腫瘤です。
乳管成分と、繊維性間質が混在しています。
乳管制上皮に異型は目立たず、二相性も保持されています。
間質は全体に面積的優勢を示し、細胞密度がやや高くなっていますが、核分裂は目立ちません。
線維腺腫よりも葉状腫瘍(良性~境界悪性)が示唆されます。
ビックリしたのですが、
時々見掛けるもので癌の可能性は限りなくゼロだと言って頂きました。
本来は何ヵ月か様子を見るらしいのですが、
しこりが大きくなっていること
私が希望していることから切除手術をすることにしました。
病院の先生は時間を掛けて丁寧に説明してくださったので理解してきたつもりです。
ですが、良性と言われながらも大きくなっていくしこりに不安を感じていた時期は本当に辛く、大丈夫と言われても本当なのかと不安を抱えてしまう自分がいます。
自分を守るのはまずは自分、ここで学ばせて頂きました。
良性とはいえ葉状腫瘍も乳頭腫も怖いです。
切除してから癌が見つかったということがあるとも見ました。
初回の手術がとても大切だということもこちらで学びました。
マンモトームをして頂いた病院では手術は行っていません。
私は可能ならばどうか田澤先生に切除して頂きたいです。
他に優先すべき手術があることは分かっております。
幸運にも引き受けてくださるなら可能な限り待たせて頂いてよろしいでしょうか?
手術後の不安も再発の心配も先生のもとなら安心して過ごすことが出来ると確信しています。
どうかよろしくお願いいたします。
 

田澤先生から 【回答3】

こんにちは。田澤です。
15mmの良性葉状腫瘍ということですね。
葉状腫瘍であれば、「増大傾向がある」ことも納得できます。
「癌の可能性は限りなくゼロだと言って頂きました。」
⇒その通りです。
 癌とfibroepithelial tumor(線維腺腫や葉状腫瘍)は全く異なるので「間違う事はない」のです。
「良性と言われながらも大きくなっていくしこりに不安を感じていた時期は本当に辛く、大丈夫と言われても本当なのかと不安」
⇒少し勘違いをされているかもしれません。
 葉状腫瘍ならば「良性」であっても増大することは「むしろ当然」です。
 ただし、葉状腫瘍は
 1.増大傾向がある。
 2.増大するなかでグレードアップ(良性⇒境界悪性⇒悪性)することがある。
 3.中途半端な手術をして再発をすると、再発時にはグレードアップすることも多い。
 ★以上より、「小さな、良性葉状腫瘍」というのは(むしろ)「今のうちに、きっちりと摘出していまうべき」いいチャンスなのです。
  いたずらに経過観察をして、「より大きく、よりグレードアップ」してから治療を開始しようとする(葉状腫瘍の本質を理解していない)医師が多い事には注意が必要です。
「幸運にも引き受けてくださるなら可能な限り待たせて頂いてよろしいでしょうか?」
⇒「幸運にも」と言うほど、大げさな事ではありませんが
 秘書メールしてもらえば、(優先度に応じた)案内を差し上げます。
 ♯15mmの(良性)葉状腫瘍に緊急性はありませんが、「一発でしとめる=再発させない」ことが(葉状腫瘍では特に)最も重要なのです。

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